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【コーヒー紹介☕️】 イタリアンバールで提供される伝統的なブレンドの再構築「クラシックブレンド」

こんにちは。品質管理部の佐藤です。
今回はウッドベリーコーヒーの新しいブレンド「Classic blend」の制作秘話についてお話しします。

このクラシックブレンドは一番最初にネオクラシックと名付けていたのですが、却下されてしまった思い出があります。というのも、クラシックブレンドのコンセプトが「イタリアンバールで提供される伝統的なブレンドの再構築を目指す。」だったからです。

なぜ、このコンセプトにしたかというとエスプレッソが生まれたのが1900年頃。そこから120年、コーヒーの栽培も変われば、生産処理も変わり、流通も良くなりコーヒーの品質は大きく向上しています。もちろん焙煎や抽出も大きく変化しています。そんな中で今一度、伝統的なエスプレッソのブレンドについて考えてみたかったからです。



エスプレッソの起源と再構築

エスプレッソは1900年頃にイタリアで生まれたと言われています。そして、デミタスの起源となったローマのカフェ・グレコは、今のエスプレッソのスタイルを作ったお店と言っても良いと考えています。ローマは南イタリアに位置することから、伝統的なエスプレッソは南イタリアのテイストかなと考えます。南イタリアのエスプレッソは濃厚でリッチな口当たりとチョコレートを思わせる余韻が特徴と言われています。

エスプレッソが生まれてから120年、生豆の品質や流通も向上している今、改めて考えてみたい、作りたいと思い作成したのがクラシックブレンドです。南イタリアの味わいの特徴でもある濃厚でリッチな口当たりはロブスタと呼ばれる品種からきています。ロブスタ種は病害虫に強く大量生産に向いている品種で、主に缶コーヒーやインスタントコーヒーで使用されることが多い品種です。価格が安く工業製品用に使われることが多かったロブスタ種も、現在ではファインロブスタと呼ばれる高品質で高価格なものが出回るようになりました。このクラシックブレンドは4つのコーヒーで構成されていますが、その一つがベトナムのファインロブスタになっています。

他の3つのパーツにはアラビカ種のコーヒーを用いました。エスプレッソが生まれた当時はスペシャルティグレードという言葉もない時代でした。1982年にSCAAが設立されてから40年。スペシャルティコーヒーという単語も広く知られてきているのではないでしょうか。アラビカの3種類はスペシャルティグレードのコーヒーから、エチオピア、ブラジル、エルサルバドルを選択しました。


濃厚でリッチな口当たりと複雑な味わいの新しいブレンド

ブレンドのひとつになるロブスタ種は酸の少ない品種です。こちらとのバランスを考えると軽やかで酸に特徴のある豆は合わせにくく、反対に甘さや質感に特徴のある豆は合わせやすくブラジルはすんなりと馴染みました。
ですが、やはり酸味が少ないため、味わいに複雑な印象がなく、その印象を作るためのパーツとしてエチオピアを選択しました。エチオピアは1936年にイタリアに併合されていたりとイタリアとの関係の強い国であり、酸味のパートで複雑さに貢献し効果的でした。
しかしながら、エチオピアの酸味は全体のバランスを考えたときに「浮いた印象」になってしまい、あまり馴染みませんでした。この問題を解決してくれたのがダイレクトトレードでお馴染みのエルサルバドルのコーヒーです。酸味の強度は弱いものの品質が高く、見事にエチオピアとロブスタ&ブラジルの架け橋をしてくれました。

クラシックブレンドは、「イタリアンバールで提供される伝統的なブレンドの再構築を目指す。」をコンセプトにし、高品質なグレードのコーヒーで、伝統的な南イタリアのエスプレッソの特徴である「濃厚でリッチな口当たりとチョコレートを思わせる余韻」を軸にした複雑な味わいのコーヒーに仕上げることができました。

エスプレッソの誕生やイタリアのエチオピア侵攻と併合の歴史だったり、コーヒーの発展といった、今までの歩みを想像しながら楽しんでいただけると幸いです。


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さいごに

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