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30超えてピンクと仲直りした話


ピンクがずっと苦手だった。

ものごころついた頃から、ピンクは可愛い子のための色であって、私のための色じゃなかった。

洋服も、鉛筆もノートもシールも名前を書くときに選ぶ色も。
布団カバーもタオルもパジャマも消しゴムも、ずっとピンクだけは避けてきた。

小さい頃に刷り込まれた習慣というのは、恐ろしい。
10代、20代と、私のクローゼットには、ピンク色の服が一枚もなかった。


***

というわけで人生が始まって以来30数年、ピンクとはほとんど絶縁状態だったのだけど、最近、私とピンクとの間に小さな橋がかかった。

きっかけはこれである。

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