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クリストファー・ノーラン と ジェームズ・キャメロン

クリストファー・ノーラン監督は私が最も好きな映画監督の一人です。彼の作品には独特の魅力があり、その才能に心から敬意を表します。
日本公開前ですが「オッペンハイマー」がアカデミー賞7冠に輝いたことがニュースになっています。

お祝いの気持ちも込めて、クリストファー・ノーランについて書いてみたいと思います。

記事の趣旨

タイトルのとおり、クリストファー・ノーランをジェームズ・キャメロンと比較して、考察的なものを記載しようと思います。
私はどちらも好きな監督で、どちらかを上げて、どちらかを下げるような意図はありません。
彼らはそれぞれ異なるアプローチを持ちながらも、観客にそこにいるような没入感を体験させることを追求しているように感じるので、対比させることにしました。誰かがどこかで書いているような話かもしれませんが…。

ジェームズ・キャメロン

まず、ジェームズ・キャメロン監督について。
彼は圧倒的な映像技術で観客を魅了してきた映画監督と言えます。
特に、最新作「アバター ウェイ・オブ・ウォーター」では、3D技術を極限まで追求しています。

私も劇場で見ましたが、序盤のナヴィ族の子供と人間の子供が取っ組み合いをするシーンに衝撃を受けました。作り物でしかないはずのナヴィ族の子供と、現実に実写で存在する人間の子供を見比べても違和感が全くなかったからです。
良く言及される海のシーンも圧巻でした。適切な感想かわかりませんが、「ダーウィンが来た!」みたいだなと思いました。ドキュメンタリーと変わらないという意味です(子供向け、といったことではないです)。

シンプルなストーリーでしたが、「このぐらいシンプルじゃないと映像が複雑すぎて処理できない」といった論説を読んで、確かにそうかもしれないと思いました。
圧倒的な映像技術で、「アバター ウェイ・オブ・ウォーター」は観客を映画の中に没入させることに成功していると思います。


クリストファー・ノーラン

クリストファー・ノーラン監督も映像技術へのこだわりが知られています。フィルム撮影やIMAXカメラの使用、CG少な目で実写での撮影にこだわるといったエピソードには事欠かない監督です。
1作前のTENETで、飛行機を建物に本当に激突させた話は結構有名じゃないでしょうか。

ノーラン監督の作品は、複雑なストーリー展開も有名です。先に挙げたTENETはそれが極まった感がありました。たぶん1回見ただけで理解できた人はいなかったんじゃないでしょうか。私は3回見て、やっと大体わかった気になれました(それでも???な点が多数ですが)。

私がノーラン監督にハマる引き金を引いたのは「インセプション」でした。

「夢の中」の「夢の中」の「夢の中」に潜入する設定と世界観。
複雑だが、絶妙に理解可能なストーリー。
主人公のコブの同情すべき境遇。
夢と現実の違いはどこにあるのかという哲学的なテーマ。
回転する部屋の中でのアクションシーンや、折曲がる街の圧倒的な映像。
これらのすべてが上手くかみ合った傑作だと思います。

私個人的には、没入感という点ではノーラン監督の映画の方がハマる感覚がありました。
これは好みの問題ですが、絶妙に「これはどういうことなんだ」と観客に頭をフル回転させながら、リアリティのある映像世界を見せることで、独特を没入感を生み出しているように思います。
キャメロン監督と比較すれば、ストーリーと世界観に主軸を置いて、没入感を生み出しているのが、ノーラン監督だと思います

ノーラン監督のストーリー・世界観×キャメロン監督の映像技術

両方とも好きな監督なので、「アバター ウェイ・オブ・ウォーター」のようなフル3Dのリアルすぎる映像で、ノーラン監督の複雑なストーリーや世界観の作品をいつか見て見たいなと、夢想しています。
情報量が多すぎて、私の脳が耐えられないかもしれませんが…。
人類が1段階進化すれば、そういう映像作品が流行する時代が来るのかもしれない。そんなことを思いました。

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