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ラスパルマス・デ・グランカナリア国際映画祭 5日目





ラスパルマスは、ビーチがやっぱり人気だと思いますが、僕は綺麗に整備され掃除が行き届いている場所よりも、

旧市街や民家、現地の人の生活空間のようなものにもっと心が惹かれます。



整ってなかったり、壊れていたり
ガタガタしてたり、剥き出しになっていたり。
僕はそういう場所が好きだし
そこに物語を感じるし
美しいと感じるようです。


かつて三船敏郎さんとスタッフの皆さんがここで映画を撮ったように

この土地で作品撮りをしてみたいなと思いました。





今日はね、沢山写真を撮ろうと思って旧市街の方に出かけたんです。というか、お引越ししました。映画祭がご用意してくれたホテルは昨日までだったので今日は僕が取った旧市街にある宿泊施設に移動しました。

沢山写真を撮ろうと思っていたけど、どこもかしこも全てが画になるので、肉眼で感じる感動に勝てる写真が撮れなくてなかなかシャッターが切れなかったりします。



それでも、先に載せた写真達は僕のお気に入りです。



個人的にこの写真もお気に入りです。


めちゃめちゃいちゃついてるカップルの前で
仲良く並んで座っている味のあるトリオ


クスッとなりました。




街に溶け込むように存在している人も。


艶めかしいポーズを取ってくれる猫達も。


この街の空気はとても心地良い。





そして。

歩いて歩いて、ようやく丘の上まで登ったとき




僕がラスパルマスで一番見たかった景色に偶然出会う事ができました。







ああ。この景色に出会て、もう一日が幸せだったよ。




景色を堪能した後は、現地在住の方々と沢山お話しをしてきました。

今野寿恵さん、森啓剛くん

今野さんにはスペイン語の通訳としてお世話になったばかりでなく、市街を案内して下さったり、沢山映画を宣伝して下さったり、人を紹介して下さったり。

僕のラスパルマスでの生活をより豊かにして下さったとても素敵な方です。


森くんは、日本からの交換留学生で、僕の話を聞きたいと言ってコンタクトを取ってきてくれました。まるでフレッシュフルーツのように未来が無限に広がっているような子でした。

今を前向きに全力で生き、将来について悩み、楽しみながらもがいている。

僕も二十歳の頃同じく留学し、留学先で人生の何歩も先を行っている先輩方に話を聞いたものです。

僕と似たようなところが沢山あり、共感しながら彼の話を聞いていました。



彼の人生がどうなるか凄く楽しみだなと思うと共に、自分の人生がどうなるかにも想いを馳せました。



書道の先生もされている今野さんから

『道』

という言葉を頂いて、なんだかとても嬉しかったです。




『道』を切り拓いて、今ここに来ている。

だけど、切り拓かなきゃいけない『道』はこの先の方がうんと長い。

気づいたら四十になってた。

僕が二十歳の頃に描いていた大人にはなれていない。

このペースだと、全然間に合わないぞ 笑







さて。

夜は同じコンペのセクションにノミネートされているベトナムの映画を観て来ました。


ベルリン国際映画祭のパノラマ部門で上映された作品だけあって、とても力のある映画でした。

パノラマ部門は、コロンビアで一緒だった審査員のDorotheeが担当するセクションなので、彼女が選んだ?可能性もありますね。


先日観た

こちらは最注目されている作品でしたが、その理由が分かります。

こりゃ・・・

ってなりましたね笑



僕が観たどの作品も、ものすごくクオリティが高い。

その部門のコンペで競えている事が信じられないよ。





明日は、いよいよアワードセレモニーです。


どの作品がどのような評価を受けるのか。それが楽しみです。


そして、うちの莉の対も。


ここまで僕を連れて来てくれてありがとう。


最後まで、莉の対が他の作品と競っている姿を見届けてきます。







この街で見る最後の夕陽も

とても美しかったです。



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