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静岡県静岡市|静岡聖光学院の完全オンライン授業への取り組み

コロナウィルスの感染拡大に伴い、特に緊急事態宣言中はテレワークへ切り替えた企業が大幅に増えました。

企業の大きな変化だけではなく、学校に関しても大きな変化がありました。

全国にある中学校・高校の中でも、かなり早い段階で完全オンライン授業化を実現したのが、静岡県静岡市にある「静岡聖光学院」(中学校・高校の一貫校)です。TV・新聞・Webなど多くのメディアでも取り上げられていました。

何を隠そう、私の母校です。

母校の取り組みが本当に素晴らしかったので、紹介させて頂きます。

緊急事態宣言前の2月に意思決定し、3月からオンライン授業を開始

「オンラインで学校機能を継続する」を決定したのは、2月末でした。

まずは3月2日から3月19日まで臨時休校とし、全てオンラインで行うことを発表したのです。

このとき取り組んだ内容は大まかに以下のとおりです。

・授業や課題については「iTunesU」にて、映像やデータで配信
・HRや面談については「ZOOM」を用い、毎朝と夕方にHRを行う
・朝の健康観察として「GoogleForm」を使って生徒にアンケートを実施
・自宅にWi-Fi環境が整備されていない場合は、学校から郵送や電話で対応

この背景には、意思決定の早さがありました。

2月15日には、学校をオンライン化することを決定したようです。
2月15日時点で静岡県のコロナウイルス発症者は0人でしたので、リスク管理が徹底されている点は良くわかります。

発症者0人の時点で、おそらく今後感染が拡大するだろうから早めに手を打とう、ということで意思決定をされていました。

そして、2〜3日間の事前テスト運用を経て、本格的に導入することになりました。

生徒を巻き込んでPDCAサイクルを回す

私が特に素晴らしいと感じた点は、先ほど掲載したFacebookの投稿内にある以下の内容です。

進めながら修正していくことになりますので、うまくいかない部分もあるかと思いますが、ご理解・ご協力をお願いします。
生徒諸君には、より良いシステムの構築ができるよう、「こうしてはどうか」という建設的なフィードバックを求めます。よろしくお願いします。

企業ですら社員を巻き込んで進めるのは難しいのですが、学校と生徒という関係性においても上手く巻き込んで進めようする点が本当に素晴らしく感じました。

意思決定が早く準備も周到に行っている静岡聖光学院ですが、当然やってみないと分からないこともあるので、実際にオンライン授業をやってみて改善を進めていました。

例えば、Zoomでライブ配信の授業をやってみると「いつも以上に疲れる」という意見が生徒から多数出たようです。そこで、授業の中で20分に1回は目を休める時間を設けたうえ、生徒の健康状態をチェックできるように毎朝GoogleFormで健康に関するアンケートを実施していました。

生徒を巻き込み、PDCAサイクルを回しながら改善を進めていく点は企業も見習うべきですね。

ICTチームを結束し、自分たちで調べて試しながらシステムを導入

授業のオンライン化に向けて、どのようにシステムを導入していったのか、気になったのでセミナーを通じて学校関係者の方のお話をお聞きしました。

外部のシステム会社へ発注したわけではなく、全て内製で対応したということでした。

教職員の数名から「ICTチーム」を作り、ICTチームが中心になり、システム導入や活用を推進していました。当然、教職員の方々はITに詳しいわけではありませんので、自分たちで分からないなりに調べながら、そして、実際に試してみてテストをしながら推進したようです。

分からないことはプロに任せてしまう、という考え方も一つですが、自分たちで調べて試しながら進めた方が上手くいくこともある、ということが証明された良い事例だと思います。

プロに任せるという考え方は私も賛成ですが、だからと言って丸投げするのではなく、ある程度自分たちでも理解しておく必要があると思います。なぜなら、最終的にシステムを使うのは自分たちなので、自分たちが妥当性を評価していく必要があるからです。

あとは、今回のようにスピード感をもって、PDCAサイクルを高速で回していくためには、自分たちでシステム導入を進めるやり方が良いと思います。外部へ任せるとどうしても、スピード感が損なわれてしまうことが多いためです。


さいごに・・・静岡聖光学院の宣伝です

母校なので、さいごは宣伝をさせて頂きます!

私が通っていたのは約15〜20年ほど前なので、学校も随分と変わっていました。もちろん、良い意味での変化です。

・フリースペースや図書館がオシャレ
私がいた頃とは内装が大きく変わっていまして、すごくオシャレで過ごしやすくなっていました。今通っている生徒たちが羨ましいです・・・

・YouTubeチャンネル
YouTubeへ積極的に取り組んでいるという姿勢も良いと思いました。

寮もあり、他県から通う生徒もいるので、興味のある方はホームページ等、是非ご覧になっていただければ幸いです。

http://www.s-seiko.ed.jp

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