我儘であることだ、人生を楽しみたいのなら

先日、母と姉が遊びに来た。
落ち込んだ僕を見かねてわざわざ休みの時間を割いてまで僕を心配しに来てくれたらしい。
もうこの時点で申し訳なさでいっぱいだ、自分のせいで他の人の時間が奪われていることが我慢ならない。

僕と真反対の性格である姉は、つい最近かっこよくて高収入で実家もお金持ちの旦那さんと結婚をした。
今は幸せでいっぱいなのだと思う。ふとスマホ画面の写真フォルダが目に入ったとき、旦那さんのドアップの写真でいっぱいだった。僕の写真フォルダは14日前に更新が止まっていて、幸せの質量の差を表すには十分だった。

その日は都内の有名スポットとは少し外れたような場所にたくさん言った。主にアパレルショップを周り、姉は楽しそうに服を見ては、親にねだり、何着か買ってもらっていた。
たまに気を使って母が、僕にも何か買ってあげようと声をかけるけれど、
僕は申し訳なくて断った。

結局この日は姉のワンマンプレーで、iPhoneのヘルスケアを見ると2万5千歩歩いたらしい。人二人を自分の欲望で2万5千歩歩かせられるのは本当にすごいと思う。ランチもディナーも全部姉が行きたいところだった。
僕はトイレに行きたいことすら、足を止めるのが申し訳なくて我慢していた。

この日は姉と僕の人生を対比したような日だった。

我儘を押し通す姉と、自分が我慢すればいいやと思う僕。

思い返すと、いつもそうだった。
僕は何で家族に遠慮しているのだろう。何かがしたいと言っても、反対せずに応援してくれるような人たちに囲まれていたのに、
自分のやりたいことも、欲しいものも我慢して、その先に得られたものは何もなかった。残ったのは家族に心配されるほど落ち込んだ人の形をした抜け殻だけだ。

我儘であること。マイナスな意味でとらえられがちだけれど、
常に楽しそうに、幸せに、成功している人たちは我儘だ。
自分の欲望を叶えるためには何でも使うのだ。

我儘であれ。今の自分に言い聞かせるのであればそう伝えたい。

すぐには難しいから、
「なんでもいいよ」じゃなくてまずは行きたいランチを人に伝えるレベルから始めてみよう。



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