ドーモ、三宅つのです。今日は西暦2022年02月22日……すなわちニンジャ千年紀のニンジャ年ニンジャ月ニンジャ日です。これほどのニンジャが揃うことはめったにないでしょう。オヒガンに繋がるゲートが開き、キンカク・テンプルからニンジャソウルが降り注いでも不思議はありません。そこで、旧約聖書にも語り伝えられるニンジャ・モーセについて調べてみました。

　旧約聖書や古事記によると、彼はエジプトで生まれ育ち、殺人罪を犯して荒野へ逃亡した後、神の啓示を受けてエジプトに戻りました。そしてエジプトに十の災いをもたらし、多数の民（ヘブライ人）を率いて東へ向かい、海を割って去っていったといいます。彼はどこへ行ったのでしょうか。

　今日の我々が「出エジプト / the Exodus」として語り継ぐ荒唐無稽なフォークロアには、時代や地域によって無数のバージョンが存在し、その根底には恐るべきニンジャ真実が隠されています。これらのバージョンの差異と共通項をUNIXディープラーニングによってふるいにかけることで、禁断のニンジャ神話が浮かび上がってくるのです。

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古代エジプトにおけるニンジャ

　古代エジプト人はナイルのほとりに高度な文明を築き、巨大なピラミッドを建設し、多数の神々、すなわちニンジャを崇めていました。セトはAoMで復活していますし、オシリスに相当するウシル・ニンジャも存在したことが最近明らかになりました。アテン・ニンジャはヒカリ・ニンジャクランの異端でした。カツ・ワンソーを倒した妖刀ベッピンはエジプトのとあるピラミッドに封印されていました。ファラオ・ニンジャというリアルニンジャも存在しますから、歴代のファラオにはニンジャもいたようです。

　主要な神々をカツ・ワンソーやニンジャ六騎士のいずれかに当てる説もありますが、なんとも言えません。いずれAoMでセトと対決するという「特派員案件最終回」が来れば、多くのことが明らかになるでしょう。紀元前13世紀頃、モーセはヘブライ人を率いてこのエジプトを脱出したといいます。

古代ローマカラテ文明の滅亡

神々の戦争のごときニンジャたちの戦闘は世界各地で行われた。砂漠の地に十の災いが訪れ、チョップで紅海が割れ、フジサンが噴火し、大洪水が起こり、古代ローマカラテ文明が滅んだ。（『ニンジャスレイヤー』「カース・オブ・エンシェント・カンジ」より引用）

　以前記したように、ここにはまさしくモーセの所業が語られています。ワンソー派とハトリ派の大戦争は長きに渡り、紀元前1500年頃から紀元前1300年頃まで続いたといいますから、「出エジプト」はその最終決戦の頃です。トロイア戦争や古代ローマカラテ文明の滅亡も、まさにこの頃でした。

　公式よりN-FILESの形で古代ローマカラテ文明の歴史について触れられていますが、「西軍/ワンソー派の敗北により」古代ローマ帝国が東西に分裂し、古代ローマカラテ文明が破滅した……というのは奇妙にも思えます。東西分裂は西暦476年とされますが、ワンソー派はすでに紀元前1300年頃には敗北していたはずです。あるいは我々の世界の歴史とは年代や経緯が異なっているのでしょうか。ともあれ、フジサンにおけるワンソーら西軍の敗北が、彼らにとって大ダメージだったのは確かなようです。モーセたちがエジプトを脱出したのは、こうした地中海世界の混乱に乗じてのことでしょう。

　ということは、セトたちワンソー派が支配するエジプトから脱走したモーセたちは、ワンソー派ではなくハトリ派のニンジャだったのでしょうか。それとも、唯一神ならぬカツ・ワンソーの啓示を受けたのでしょうか。

出エジプト

　伝説によれば、モーセはヘブライ人でしたが、エジプトの王女に拾われて王宮で育てられました。成長した彼はヘブライ人をいじめていたエジプト人を殴り殺し、その死体を地面に埋めて隠したといいます。このことが露見して彼はエジプトから逃亡するわけですが、すでに相当なカラテがあったことがわかります。ニンジャとしての鍛錬を受けていたのでしょう。

　彼は東の荒野へ隠れ、井戸を占拠する荒くれ者をカラテで追い払って娘たちに水を飲ませたので、感謝された娘の父エテロから匿われ、娘婿となりました。そして羊飼いとなって子をもうけ、平穏な人生を送っていたところ、突如として唯一神の啓示を受けたのです。それはこのあたりに住んでいたニンジャ……もしくはカツ・ワンソーか、その化身だったのかも知れません。ワンソーだとすれば、キンカクからソウルが呼びかけてきたのでしょうか。

　啓示を受けたモーセは完全なニンジャ、あるいはワンソーの使徒となり、妻子を連れてエジプトへ戻ると、兄アロンとともに当時のファラオに「ヘブライ人を解放して東の荒野へ行かせよ」と詰め寄りました。ファラオは部下の魔術師（ニンジャ）たちに対抗させますが、モーセとアロンは凄まじいジツを用いてエジプト全土を荒廃させます。コリ・ニンジャクランやイナゴ・ニンジャクランもこれに加わっていたそうですから、複数のニンジャクランがエジプトに攻撃をかけていたのです。ワンソー派の仲間割れなのか、どちらかがハトリ派だったのかは定かでありません。ヘブライ人は十二部族いたといいますから、十二のニンジャクランがいたのでしょうか。

　全土の農作物を荒らされた上、多数の家畜やモータル、配下のニンジャらを殺戮され、弱りきったファラオはやむなく要求を受諾し、多数の民がモーセらに連れ去られました。この時彼らはエジプトから金銀財宝を掠奪したと聖書にも書かれています。ファラオやエジプトのニンジャたちはこの恥辱を晴らすべく、国境付近の湿地帯にモーセらがとどまっていたところを襲撃しようとしますが、モーセ派のニンジャらは火の柱や雲の柱（竜巻）を発生させて進軍を阻みます。そしてモーセがカラテチョップで海を両断し（杖を掲げると強い東風が吹いたといいますから、カゼのジツやソニックカラテかもですが）、伝説に謳われるあの事件が起きたのです。

荒野放浪

　出エジプトを果たしたモーセらは、荒野を進んでシナイ山にたどり着き、唯一神から律法を授かりました。神と直接顔を合わせて語ったことにより、モーセの顔の皮は光り輝き、それを見た人々は恐れおののきました（角が生えていたとも）。そこでモーセは「顔おおい」をつけて光芒（角）を隠し、神と会見する時は外したといいます。明らかにニンジャのメンポです。

　しかし、ヘブライ人たちはせっかく授かった律法に従おうとせず、モーセの留守中に黄金の仔牛の像を鋳造して崇めるなど、好き勝手に振る舞い始めます。もともと複数のニンジャクランの寄せ集めですから、ニンジャ同士で勢力争いを始めたのでしょう。怒ったモーセは事細かに律法を刻んだ石板を叩き壊し、手下を率いて反乱者を粛清したのち、唯一神から十戒だけを記した板を授かりました。集団をまとめるために法律を簡素化したのです。

　こうした争いにより唯一神は機嫌を損ね、「四十年の間荒野をさまよい、モーセを含む古い世代は全員死ぬ。次の世代は約束の地に入れるであろう」と告げました。いかにアラビアの沙漠が広大といえど、大集団が四十年も荒野をさまようことができるでしょうか。おそらく海を割って彼岸へ渡ったモーセたちは、オヒガンに足を踏み入れていたものと思われます。オヒガンを長い間さまよったため、モーセはもはや現世には戻れぬ身となり、約束の地に足を踏み入れることがかなわぬまま死んだのでしょう。あるいは行方不明となり、今もオヒガンをさまよっているのかも知れません。

　そもそも、ヘブライ人/ヘブル人とは「放浪する者」「渡ってきた者」を意味します。彼らの先祖アブラハムはヘブライ人と呼ばれており、メソポタミア地方からユーフラテス川を横断して約束の地カナアン（パレスチナ）までやって来たと記されます。「オヒガンから来た者」なのです。そしてモーセたちが出エジプトを果たしたとされるのは春分の頃、日本の春のオヒガンにあたります。これは何を意味するのでしょうか。

約束之地

　モーセの死後、弟子ヨシュアは「ヨルダン川の水を断ち割って」約束の地へ侵入しました。まさにオヒガンからなんらかの手段で帰還したわけです。聖書によれば、荒野で造られた「契約の箱」を担いで川に足を踏み入れたところ、川の水が割れたそうです。それは黄金で木の板を覆った箱状のオミコシであり、マナ（ウエハース状の食物）を入れた黄金の壺、十戒が刻まれた石板、アロンの杖という三種の神器が納められていたといいます。

　契約の箱とは、おそらくキンカク・テンプルを模したアーティファクトでしょう。文字・言葉が刻まれた板が箱の中に入っているところは、現代のUNIXを思わせますし、黄金の壺はチャドーで用いる茶器を思わせます。古代エジプトでもカノプス茶器が用いられていましたから、モーセが茶器を所有していたのは不思議ではないのです。ましてや黄金ですから、キンカクとの繋がりはより強くなります。「黄金の仔牛の像」を人々が崇めたというのも、キンカクと関係があるのかも知れません。アロンの杖はヘビに変化したといいますから、ことによるとヌンチャクであった可能性もあります。

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　……このように、出エジプトの物語には数多くのニンジャ真実が秘められています。歴史の闇に不用意に触れることは得策ではありませんから、今回はこのあたりにしておきましょう。

　- ディープラーニングによって解読されし古事記暗号 『出エジプト』

【以上です】

※この記事はフィクションです。実際のなんかとは関係ありません。