日本に住みながら中国を好きになるってなんて難しいのだろう・・・・

我が家には3人の子供がおり、日本生まれ、育ち、パパは中国人である。高校生、中学生、小学生の子供たちは幼い頃はよく中国に足を運んだが、義務教育に突入したあたりから中国に行くことは年に1回、多くて2回程度となった。先日のこと、大学入試を控える娘とドライブをしながら中国に留学してみないか?と提案した。肝心の中国人である夫は忙しさもあり、子供たちに中国語を一切教えてこなかったし、私の中国語は「你好」レベル。そろそろ自分たちのアイデンティティを考え直す時じゃないかな?というのと、18歳まで中国に触れさせなかった事の重大さを私自身が深刻に考えるようになったからである。勝手なものである。

娘は言った。

「私が中国人とのハーフだって事でいじめられたり、嫌な思いをした事はない。そもそもパパが中国人だなんてあまり知らないしね。でもね、私自身は日々嫌な気持ちになってる、テレビをつけても、授業中の先生も、友達も誰一人、中国の事をよく言う人なんていないんだよ。これで好きになれって無理だよ。中国という言葉が出るたびに嫌な気持ちになるの。中国と関わりなんてできるだけ持ちたくないのに、留学なんて絶対に嫌。」

ふ〜〜ん・・・・無理そうだな・・・。我が家は中国人夫の姓を名乗っているので、「あら?」と思う人は思うはずではあるし、夫が中国人であることを隠すようなつもりもない。

「コロナなんて中国のせいじゃん」「中国人だらけだからあそこには行かない」大手中国の会社が学校で講演会をし、参加してくれた生徒にタブレットをプレゼントしたが、みんな「情報が漏れる」と言って売った。そんな色々な残念な出来事を聞いてはいたが、子供たちもそれぞれの世界を持ち始めた今、どんなに中国のポジテイブな面を語っても一日の半分以上を過ごす外の世界には敵わない。

「あ〜、もう!!なんでよりにもよって中国とのハーフなんだろ、中国なんか嫌いなのに、悪く言われると腹が立つ!多分中国の血が流れてるからよね、血を抜き取ってしまいたいわ」

絶対に主人には聞かせられない言葉だけれど、日本人である私には十分すぎるほど気持ちが理解できた。私は運転しながら泣きそうになるのを必死に堪え、子供たちが小さな胸を痛めながら日本で中国と関わりを持ちながら生活していく事をもっと真剣に考えないといけないと考えた出来事だった。

日本に住みながらにして、中国を好きになるって難しい。すんなり耳に入る情報はなんの信憑性もなく、偏っている。自分で深く掘り下げたり、調べてみる事をしないし、偏った情報の方が都合もいい事が多いのかもしれない。せっかくの中国というアイデンティティ!!!上手に活用できるように子供たちを見守りたいと思いました。

読んでくださった方に感謝致します。



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