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読書「図説日本の蝶」 ニュー・サイエンス社 藤岡知夫著  二足の草鞋

二つの仕事をこなすことを二足の草鞋を履くなんて言いいました。草鞋自体が、今の人にはわからないであろうから、今は、どう表現するのでしょう?そんな人(面識なし)の話です。

中学生の頃から持ち続け、今でも時々開く本が一冊あります。「図説日本の蝶」 ニュー・サイエンス社 藤岡知夫著です。

見開き1ページで一種の蝶の羽の模様と形の説明、オスメスの違い、生息地域、幼虫の食べる植物(食草)、冬の越し方(越冬態)がまとめてあります。残念なのは写真が白黒なことだけど、昭和47年発行なのでしかたないですね。
種の識別、たとえば、イチモンジチョウとアサマイチモンジは、私はこれがないとできなくて、最近は撮ってきた蝶の写真を自宅で見る時に使っています。

本書で著者、藤岡さんの肩書は、慶応大学工学部助教授です。中学生の頃、この人の本職は何なんだろう?と疑問に思いました。すっかり忘れていたのですが、これを書くにあたってネットで調べてみたら、後々、慶応大学工学部教授になられ、専門はレーザーらしいです。蝶の世界も極められていて、全国を歩き、自身で採集して作った,日本の全種類の標本を、寄贈されたとあります。ずっと二足の草鞋の人です。

私が、仕事の電子回路の研究開発と、趣味の自然(昆虫)観察を続けられた原動力の一つが、この本かもしれません。カバーの文字は消えて、ぼろぼろで書き込みだらけですが、持ち続けます。

本書を参考した蝶の識別例:ギフチョウとヒメギフチョウ

2023年に、新潟県で撮ったギフチョウと北海道で撮ったヒメギフチョウ。区別のポイントになる前翅の縞の段差の有無が写真でもわかります。両種が混在する場所での撮影でないので、区別する必要はないのですが、本書を参考に区別する方法を学びました。
ヒメギフチョウは一緒に登山した妻の登山グローブに止まっています。山から降りてきて、道具を片付けていたら、ヒメギフチョウが我々に近づいてきて、びっくりしました。グローブを花と間違えたのか?日焼け止めの匂いに誘われたのか?わかる人はいますか。


ギフチョウ@新潟


ヒメギフチョウ@北海道


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