BS-NHKで再放送している朝の連続テレビドラマ「あまちゃん」。もう最終盤にかかっている。宮藤官九郎が生涯の才能を絞り尽くしてのではないかと思える。おそらく朝の連続テレビの最高傑作。主役の天野アキ(能年玲奈＝のん、芸能界は能年玲奈の芸名を返して欲しい)も出色だが、脇役陣が素晴らしい。宮本信子、小泉今日子、薬師丸ひろ子、渡辺えり、片桐はいり、木野花、美保純、橋本愛、蟹江敬三、平泉成、杉本哲太、荒川良々、尾美としのり、古田新太、ピエール瀧、皆川猿時、有村架純、福士蒼汰などなど。

　特に前半の三陸編は面白かった。中でも北三陸高校潜水土木科の先生・磯野心平(皆川猿時)はお気に入りキャラ。また小泉今日子(天野アキの母・天野春子)と薬師丸ひろ子(鈴鹿ひろみ)の奮闘・活躍が大きかった。最も印象に残った台詞は後半にあった。それは松尾スズキ演じる甲斐の呟き。甲斐は、天野春子とアキの母娘が共にアルバイトで働いた純喫茶「アイドル」のマスター役。ここで『悪いようにはしないからって、悪い奴のセリフだよね』。これは芸能プロデューサーである太巻こと荒巻太一が、純喫茶「アイドル」でアキのマネージャーである水口に囁いたことばに対して。太巻が天野春子に続いて、娘のアキまでも替え玉出演者にしようという悪だくみを指している。ものすごく頷けた台詞だった。
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