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放課後ランプ (続編) (410字の小説)


昨日の反省をした僕は、誓いを立てる。
…決して授業中に居眠りはしない…
と心に決め真剣に授業に臨む。
誰にも見つからずにランプに火を灯し、
神妙に授業を受ける僕。
僕の決意はかたく、
今日は一睡もしなかった。

直ぐに帰宅しランプを探すが、無い!
学校に忘れて来た。
火も消していない。
直ぐに学校に行き、
ランプを取りに行かないと!
心に思うが、睡魔が僕を襲い、
語りかけて来る。
「そんな物は睡眠をとってからにしなよ。
今日は寝て無いんだろう」
甘い囁きで僕を誘惑する。
「でも、火を消して無い、危なく無いか?」
と言う問いかけに、睡魔は
「ランプの火ぐらい自然と消えるよ」
と、素知らぬ顔で云う。

「そうだな。今日は一睡もしていない、
暫く寝てから取りに行こう」
と、僕の体は寝てしまう。

気がつくと朝だ。
睡眠は充分。
だが、ニュースを見て僕は衝撃を覚える。

我校でボヤ騒ぎ。
火もとは、我がクラス。
僕は学校に急いで向かう。
焼け爛れた教室。

そこに残るは、放火後のランプ。


#毎週ショートショートnote

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