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【エンタメ日記】『シャーロック・ホームズの凱旋』と『ペナルティループ』編 2024/03/18~03/24

2024/03/18(月)

月曜日に鍋いっぱいの味噌汁を作って1週間かけて食べるのがライフサイクルになりつつある。今週は牡蠣を入れてみました。

2024/03/19(火)

気の迷いでNetflix『フィジカル100』を観始めてしまった。韓国の筋肉バトルバラエティ。真剣に見るほどでもないが、作業しながら片隅で映像を流すのにちょうどいい。秋山成勲って韓国ではレジェンドみたいな扱いらしい。大昔、桜庭和志と対戦したときにヌルヌルだった人。

2024/03/20(水・祝)

祝日なので同人誌「邦画の値打ち2024」の制作をちまちま進める。2023年12月は3本しか観ていなかった。ちょうど体調が最悪で病院に何万円もつぎ込んでいた時期だが、それにしても少なすぎる。

【小説/ミステリ・ファンタジー】『シャーロック・ホームズの凱旋』森見登美彦・著

ヴィクトリア朝の京都を舞台に、ホームズやワトソン、あるいはモリアーティやアイリーン・アドラー、メアリ・モースタンといったお馴染みの面々が、正典とは違う役回りで登場するパスティーシュ小説。ホームズたちをミステリーではなくファンタジーの世界に転生させる(つまり小説ジャンルを変える)という思い切った仕掛けにより、コナン・ドイルの正典に存在する幾許かのやるせなさに救済を与えることに成功している。その一連は極めて高度な批評行為でもあり、ただキャラクター名を借りただけのパロディ作品とは一線を画している。探偵業を引退宣言して雲隠れしたホームズに対して(作中のワトソンと同様に)困惑し失望した読者もまた、無自覚な加害性を持っているのだと自覚せねばならないだろう。


2024/03/21(木)

漫画『逃げ上手の姫君』読み始める。主人公が北条時行って、最終回どうするつもりなんだろう。史実通りだとハッピーエンドにはできそうにないのだが。

2024/03/23(土)

【邦画新作/アニメ】『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前編』黒川智之監督

バルト9・スクリーン2で鑑賞。

最終的なレビューは後編を観てからにするが、ついに浅野いにおの絵までもをアニメにして違和感なく動かせるようになったのかと感慨深い。ただ密度が濃いってだけじゃないから、浅野いにおの絵。

【邦画新作】『ペナルティループ』荒木伸二監督

新宿武蔵野館・スクリーン1で鑑賞。

最近の邦画で流行りのループもの。かつて恋人を殺された主人公が、その相手に復讐するべく殺害を決行する。死体を川に捨てるところまで万事うまくいったはずだが、翌朝目覚めると昨日と同じ日で、殺した男も生きている。そうして1日が繰り返されるたびに、何度も殺人を行い、死体を川に捨てる羽目となる。さらに、相手の男のほうもループを認識しており、攻防戦となったり、「殺さない選択」をしたらどうなるか試したりする。そうするうちに、2人の間には奇妙な友情が芽生え始める。でも殺さなきゃいけないのだが。

ループが何なのか完全なる答えを用意しているがゆえ、逆に小さくない疑問点がいくつも発生してしまっている。殺される男のほうの主観描写はあり得ないとか、男が語る過去の記憶は誰がどうやって用意したのかとかetc. 荒木監督の前作『人数の町』と違って曖昧に濁した部分がないガチのSFなのだが、根本の部分で論理が詰められていないため、要所要所で引っかかってしまう。そのため観客は、本作の主目的であろう純文学的な問いかけまで辿り着くことができないのである。

2024/03/24(日)

バカみたいに寝ていた。週末の予定のうち半分以上をキャンセルせねばならない。

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