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#031. 杞憂貧乏

事務所のドアがリモートになった。

5年くらい前なのでうろ覚えである。要はスマホで「解錠」とすると鍵が開くという仕組みである。もちろん「施錠」できる。ドアに後付けするタイプであった。

たまたま設置の現場に出くわした。質問できる雰囲気であった。バッテリー内蔵とのことで、

どのくらいもちますか?
1~2年は大丈夫。

大雑把すぎませんか?
使い方次第ですので。

電池が切れたら?
物理キーで開けてください。

言いながら下の蓋を開けると鍵穴が現れた。
なるほど。で、隣りにいた総務の人に質問。

鍵は、誰が持ってるんですか?
社長と、私、かな。

2人ともいない時に電池が切れたら?

笑い出す総務の人。はっはっは、大丈夫だよ。心配性だねぇ。ときた。面倒くさくなったので「そーですか」でその場を離れた。まぁ、ダイアルロック付きの郵便受けに鍵があるのは知っていたので。

その後、少なくとも2年は平和であった。
さらにその後は、会社、辞めちゃったので、知らない。


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