ダメな上司に従っても上手くいかない「論衡2」

当たり前ですが、あなたの人事は上司の影響を受けます。
なので、上司には一定の敬意と従業員としての忠誠はあった方が良い訳です。

プライベートまで言われる筋合いはないですが、仕事をするうえで上司の業務命令には従うことが円滑な組織運営には必要です。
言い換えれば、意見は言うべき時を考えるべきだし、反抗するのは上策ではありません。(そこまで覚悟あるなら辞めた方がきっと楽な事もい多いでしょう)

同じ上司の下で働くのであれば、上司も人間ですから働いていて気分の良い人間を優遇するでしょう。

この論衡の面白いところは、そういった上司への忠誠心みたいなことを言いながらも「上司が愚か者だったら意味ないよ」って言っている訳です。

出世するかは運も関わりますが(前回の部分)、上司の能力は出世の可能性に影響します。あなたが出世できないのは、上司がダメだからかもしれません。

伍員、帛喜,俱事夫𦍑,帛喜尊重,伍員誅死。此異操而同主也。
#伍員(ごいん)と帛喜(はくき)はともに夫𦍑(ふきょう)に仕えました。帛喜は太甲を非常に尊重し、反抗的だった伍員は誅殺されました。これは、異なる行動をとりながらも、同じ君主に仕える例です。

或操同而主異,亦有遇不遇,伊尹、箕子是也。伊尹、箕子,才俱也,伊尹為相,箕子為奴;伊尹遇成湯,箕子遇商紂也。
#同じ行動をとりながらも、異なる君主に仕える例もあります。伊尹(いいん)と箕子(きし)はその典型です。伊尹と箕子はともに才能がありましたが、伊尹は相(宰相)として仕え、箕子は奴隷として仕えました。伊尹は成湯(せいとう)に仕え、箕子は商紂(しょうちゅう)に仕えました。

夫以賢事賢君,君欲為治,臣以賢才輔之,趨舍偶合,其遇固宜;以賢事惡君,君不欲為治,臣以忠行佐之,操志乖忤,不遇固宜。
#賢明な者が賢明な君主に仕え、君主が統治を望む場合、臣下が賢明な才能を持ち、忠誠をもって補佐すると、成功する可能性が高まります。しかし、賢明な者が悪い君主に仕え、君主が統治を望まない場合、臣下が忠誠心をもって行動しても、志が合わず不遇に終わることがあります。


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