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ハナミズ キの花 見せてあ げたくて 【3行短文詩】

ハナミズ キの花 見せてあ げたくて
半日 の時差で 電話を 届ける
スマホに 皺の増 えた母 が浮かぶ

子どもの 私の お話 ノートが
出てきて 読んだら 感心 したって
悪いこ としたな と母は つぶやく

年とっ た母は 私を 重ねる
年齢 が同じ 地元の 作家に
あの人 のように なってた のかもと

その人 のように 自分の 近くに
住んでい たかもと おもいを めぐらす
したこと しなかっ たことの 後悔

母から 出て来た 謝罪に 困惑
声あげ 笑った かいかぶ りすぎで
そんなに よかった? 私の お話?

昔の 私が ありがと うだけど
書いてた のは小 学生 の私
いま詩を 書いてる 塞翁 が馬で

スマホの 画面に さよなら を告げる
陽が落ち 翳って きた庭 に一人
異国で 見あげる ハナミズ キの花

書くなと 言われた 人から の言葉
してくれ たことと くれなか ったこと
笑って たはずが 涙が 浮かんだ

地元を 飛び出し 母から 離れて
一番 の願い ふみにじ ったこと
してあげ なかった なにもか ものこと

未来が 過去を変 えてくれ るという
うまくい ったこと いかなか ったこと
わたしの すべてに ありがと うが咲く


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定型3行短文(詩)  提唱 zep0814 理昭さん  企画 しめじさん


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