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血圧が上がるのは血圧に良くない


【前置き】#7119 に電話した

先日、マンションのゴミ置き場のドアを開けた途端に突然めまいがしました。幸いそれは 10秒ほどで治まったのですが、そのあと2日間異常な眠気に襲われ、それが丸2日で治まったあと後頭部に痺れたような軽い頭痛が現れ、血圧を計るとやや高め、なんと微熱もあり、不安になってインターネットでいろいろ調べると、めまいと眠気(しかもそれは大体48時間で治まる!)は脳梗塞の前兆の一過性脳虚血発作(TIA)であると書いてあって、すわ一大事!とパニックになりました。

しかし、祝日の夜間だったので病院は開いておらず、かと言って救急車を呼ぶほどでもなく(と言うか、倒れたわけじゃないので多分来てくれないだろうと思って)とりあえず #7119 に電話しました。

#7119 ご存じですか? 救急車を呼ぶかどうか迷った時に相談に乗ってくれる救急相談センターです。ちなみにこの # は英語では hashtag ではなく pound と言います(それはまあいいかw)

で、親切な看護師さんが電話に出てきて、事細かに症状を訊かれて、その上で手を上げたり足を上げたり目を瞑ったりなどのテストもして、そのあと「医師と相談します」と言われてしばらく待たされ、最後に(脳神経外科または脳神経内科のある)病院を、自宅に近いものから順に5つ紹介してもらいました。

ところが、どこの病院に電話をかけても、やれ「初診だから」「この半年間に受診履歴がないから」「今夜は専門医がいないから」「コロナのため」(これは意味不明)などと悉く断られるんです。しかも、そのうちのほどんどはこちらが長々と症状を説明し終えた後で断られるんです。

「全部断られたらまた電話してください」と言われていたので再度 #7119 に電話をして追加で5つ紹介してもらい、最後の 10番目の病院にやっとこさで受け入れてもらったのですが、それでも当夜の宿直医が専門外の人であったため翌日の受診になりました。

診てくれた脳神経外科医は、僕が「脳梗塞の前兆だという記事を読んだので」と言ったら言下に否定しました。

曰く、「インターネットに書いてあることは全て嘘です。胡麻麦茶を売るための陰謀です」と。まあ、気の利いた冗談のつもりなんでしょうけど、そんなこと言われてもな…。

「じゃあ、何だったんでしょう?」と訊くと、「それは分かりません。ただ、脳は痛みを感じません。頭痛は大抵他の部位が原因です。多分疲れてたんじゃないですか」などとあまり納得の行かないことを言われたのですが、しかし、念のために CTスキャンを撮ってみたら全く異常なしでした。

さて、ここまでが今日の前置きです。長くなってすみません。

血圧下降

で、翌朝血圧を計ったらなんと元の、極めて正常な水準に戻っているではないですか。

実はめまいが起きた翌日に気になって脳ドックを予約しており、後日改めて脳と頸動脈の MRI/MRA も撮ったのですが、それも全く問題なしで、そうなるとそのあと血圧はますます模範的な数値に落ち着いてきました。

こういうのを経験すると、血圧って健康状態を知るための指標としては今イチ当てにならないのかも、と思います。高めだったのが下がったのは、病気が治癒したからではなく、検査で異常なしだったので安堵したためだと思われるからです。

体調が悪いと「何か悪い病気じゃないだろうか?」と心配になって血圧を計ってみるわけですが、実はそんな風に不安がるから血圧が上がっているだけかも、ということです。そして、上がっている血圧の値を見ると余計に不安になるじゃないですか(笑) 完全な悪循環です。

まあ、僕は医者でも専門家でもなくて、単に自分の経験だけで語っているので、あまり断定的なことは言えませんけどね。

血圧の K点越え

僕は昔、結構血圧が高くて、その頃は人間ドックなどで高めの数値が出て再計測になったりすると、「もし次で下がらなかったらどうしよう」と不安になって、2回目、3回目と計り直すたびに、どんどん記録を塗り替えて検査医もびっくり!の高い数値を出したりしていました。スキーのジャンプで言うなら K点越えの最長不倒更新です。

これでは何のために血圧を計っているのか分からない気がします。

白衣性高血圧

「白衣性高血圧」という言葉があります。白衣の医者を見ると緊張して血圧が上がるというやつです。他ならぬ僕がそうです。家で計ると健康なのに、医者に計られると高血圧になるのです(きれいな女医さんのときだけ上がるという人もいますがw)。

しかし、もう何年も通っている主治医(小太りの中年男性)のクリニックで計ると、慣れちゃったせいか常に正常値で、先生は「私も白衣を着た医者なんですけどね」と不満そうに笑います。そういうのを見ても、血圧ってなーんかそういうもんなんだな、と思ってしまいます。

良性発作性頭位めまい症時の血圧

良性発作性頭位めまい症で救急搬送されたときも、救急隊員が僕の血圧を計って報告している声を聞いて、今まで自分で計ったときには経験したことがないような(具体的にいくつだったかは忘れてしまいましたが)高い値だったので心底驚いた(「このぐらいでもすぐに死にはしないのか!」と思った)のですが、それにしても単にパニクっていたから上がっていただけのような気もします。

もちろん体のシステムが異常を検知して心臓がせっせと血液を送り始めたということもあるのでしょうが、しかし、所詮めまいではないですか。そんなことであんなに上がるでしょうか?(って、これ読んでる皆さんに訊いても仕方がないですが)。

あのときは、まるで CG で描いたみたいに景色がぐるぐる回るのを初めて見て気が動転し、大パニックになっちゃって血圧が上がったのではないかと思うのです。でも、もしも「おう、いつものめまいか」とデーンと構えていられたら、そんなには上がらなかったのではないかという気がするのです。

風呂上がりの血圧

毎日血圧を計り始めたときに、試しに風呂上がりに計ってみたことがあります。

びっくりするほど上がってるんですよね。で、このぐらいの血圧であっても別に何も起こらないのか、と言うか、毎日風呂上がりにはこのくらいにはなっているのか、血圧ってそういうものなのか、と思いました。

それから、これは割合最近ですが、前の日にめちゃくちゃ腹の立つことがあって、一夜明けたらまたその怒りが甦ってきて、と言うか、むしろ増幅されていて、その状態で血圧を計ったら、これまた見事に異常値が出て、おお、こんなことでここまで上がるのか、とこれまた仰天しました。

血圧が上がるのは血圧に良くない

だから血圧が高いからと不安になるのは良くないなあとつくづく思うのです。余計に血圧が上がるだけですもん。うん、血圧が上がるのは血圧に良くないです。

そんなことを思いながら毎日血圧を計っているわけです。

♪ 昼間はやっこでも食ってデーンと構えてりゃいい、などとスチャダラ兄は言いますが、却々そうも行かないのも事実ですよね。

なんで真冬に真夏の歌なんだ!って怒らないでくださいね。血圧上がっちゃいますよ。

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