安静にしていても治らない!膝痛を根本から改善する方法(後編)
今回の記事は後編になります。
前編をまだ読んでいない方はこちらからご覧ください!
前編では、
膝痛の再発を繰り返してしまう原因は、ケガの根本となる原因を解決できていないから
根本の原因となる膝に負担をかけている動きの改善が必要
と言う内容を紹介しました。
後編では、膝に負担をかけてしまう動きにはどのようなものがあるのか紹介していきます!
今現在、膝に痛みを抱えている方
過去に膝痛を経験したことがあり再発を予防したい
これらに該当する方は
この記事を通して、膝に負担をかけてしまう動きを知り、膝痛の改善や再発予防に役立てることができます!
結論から言うと、膝に負担がかかってしまう原因として3つの機能不全が考えられます。
足関節(足首周り)の機能不全
股関節の機能不全
上半身と下半身の連動の欠如
以上の3つが膝に負担のかかる大きな原因になります。
1つずつ説明していきます!
1. 足関節(足首周り)の機能不全
足関節は足の指の関節や筋肉も含め、ランニングにおいて地面に足が接地する瞬間の衝撃を吸収するクッションのような役割を担っています。
つまり、足関節の機能が高い人は、地面に足が接地する瞬間の衝撃を足関節によって上手く吸収することができています。
例えるならばクッション性の高い高性能な靴を履いているような状態です。
靴を履かない状態で走ったり跳んだりすると痛いですよね。しかし、靴を履くことである程度乱暴に走ったり跳んだりしても痛みを感じることはないと思います。それに近いイメージです。
つまり、足関節の機能が低下してしまうとクッションが効かず衝撃を吸収しきれないため、1つ上の関節である膝に対する負荷が非常に大きくなってしまうのです。これが 1つ目の原因になります。
2. 股関節の機能不全
「あなたのフォームはお尻を使えていないよ。」
「股関節を使えるようになるともっと速くなるよ。」
こういったアドバイスをよく耳にしますよね。
それだけランナーにとって股関節は重要視されている関節であると感じています。
その股関節の機能が低下すると具体的にどのような影響があるのでしょうか。
股関節の機能が低下するとブレーキを常にかけながら動作をしている状態になっているということができます。
イメージとしては車で言うサイドブレーキをかけながら進んでいる状態です。サイドブレーキをかけながらでも一応進むことができますが、ガガガガガガという、どう考えても車に悪そうな音がしますよね。
股関節も同じように考えることができます。股関節の機能が低下し連動性が低下すると、
股関節から上手く足を前に振り出せないために膝から下の動作が過剰になってしまう
足が接地してから地面を押して後方に足を送る動作が弱くなってしまう
このような動作になりやすく、これがブレーキに繋がってしまいます。
反対に股関節の機能が高いと、足を前に出す時にしても、地面に足が接地する時にしてもブレーキがかかりません。ブレーキがかからないため体幹を自然と前に移動させることができます。
股関節の機能不全によって股関節そのものに痛みがくるケースもありますが、ブレーキをかけることによって膝に痛みがくることもかなり多いです。
3. 上半身と下半身の連動性の欠如
最後が「上半身と下半身の連動の欠如」になります。
これはかなり見落とされがちな部分にはなりますが、膝痛に対しても実は上半身、腕に対するアプローチが重要となることもあるのです。
なぜなら人は歩く時や走る時、上半身と下半身の連動によって移動しているからです。歩行動作で考えると非常にわかりやすいですが、足が前方に移動する時には腕は後方へと振れ、足が後方へ移動する時は腕は前方へと振れます。
早歩きをするために、意識的に腕を大きく振ることで歩幅を広げたりすることがありますよね。
それと同じように、腕を後ろへ振るという動作において全身の筋肉が上手く連動するようになると、腕が後ろに振れるだけで全身が連動して足が前に上がりやすくなるのです。
反対に腕を前に振る動作において体幹の筋肉も含めた全身の筋肉が上手く連動すると、腕を前に振るだけで足を後方に送り出しやすくなったり、地面を押す力が強くなるのです。
つまり、股関節から下だけの動きではなく、手、体幹、足というように上下が連動して協調しあうことで、人間は歩いたり走ったりすることになります。
上半身の連動性が低下していると、下半身は下半身だけで動かしていることとなり、体幹から上はただの重りになってしまっている人もいるというわけです。
この上半身と下半身の連動の欠如が股関節や足関節、膝に負担が集中してしまう原因になっています。
4. まとめ
以上より、膝痛を根本から改善していくためには
足関節の動きを全身で行えているか
股関節の動きを全身で行えているか
上半身と下半身が上手く連動しているか
と言った3つの視点が非常に重要になります。
つまり、膝が痛いからと言って、膝周りの柔軟性アップや筋力強化と言うような「部分」にアプローチしていくというよりは、全身の動きの中でそれぞれの関節がどう動いているかを評価して全身の動きを改善していくことが大切なのです。
もし今膝痛に悩まされていたり、過去に膝痛を経験したことのある方は、
まずはとにかく安静にしてみよう
筋肉をほぐして柔軟性を上げていこう
と考えるだけではなく、
「全身の動きを良くして膝に負担をかけないようにしていこう」
という視点を持ってみてはいかがでしょうか。
最後までご覧いただきありがとうございます☺
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