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指導することを業務にしてしまっていないか。

「あなたの店舗だと、ちゃんと仕事を教えてくれる人がいるからいいよね」上司からたびたびこのセリフを言われる。

教育ってどこにいても必須でしょ?
別に店長だけが指導する必要ないよね?
たとえ1か月でも先輩だったら、何かしら教えられるよね?
ベテランの仕事が多くて指導する暇がないのは、どこでも同じでしょう?

いろいろと言いたいことはあるけれど、
「うちの店舗は恵まれてますね」と愛想笑いで返すしかないのである。

何のために部下を育てるのか。

わたしは自分が楽をするためだと思っている。
自分の代わりに仕事をしてくれる人材を育てておくことで休みやすくなる。自分がやるべき仕事に集中するためでもある。

何も数人のスタッフを同じ水準まで引き上げる必要はない。全てのスタッフが何でも完璧にこなせるようになれば万々歳なのだけれど、それはいくら私にだって無理なことである。
この人にはAの仕事を、あの人にはBの仕事を。
仕事を割り振って覚えてもらうだけでハードルは低くなるし、困ったときはお互いを頼るようにしてもらえれば大抵のことはどうにかなる。そのうちお互いの分野を教えあうようにもなる。

ある店舗ではいわゆる職人タイプの方がいて、「教えないから見て盗みな」って本気で言っちゃう人もいるらしい。

転職が当たり前の時代、"この道一筋"なんて宣言して入社してくる人なんてほとんどいない。
コミュニケーションを図ろうともせずにいきなり「技を盗め」だなんて、そんな上司に付いていけるはずがない。時代遅れすぎる。

部下を育てることは、私にとってはコミュニケーションの一環である。

話の理解度、考え方、手さばき、道具の扱い方。何気ない動作を見るだけで、あれこれ教えていくうちに人となりを知ることが出来る。
得意不得手が分かればお願いする仕事だって見極めやすくなるし、逆にこちらのことも多少は知ってもらうことが出来る。

指導するっていうととても面倒に感じてしまうけれど、職場が上手く回るようにするには実はわりと簡単で効率的な作業である。

なので、忙しくて指導する暇がないとか、教えてくれる人がいないっていうのは言い訳で。これを言っているうちは、その職場はずっと非効率的なままなんだよってこと。

指導することを業務として組み込むスタイルは流行らない。
指導することは、当たり前にまわしていく習慣なのである。

読んでいただきありがとうございます!