山田洋文|探究堂代表

教育家/探究堂代表。1975年生まれ、京都府出身。独立系SIerのシステムエンジニアを…

山田洋文|探究堂代表

教育家/探究堂代表。1975年生まれ、京都府出身。独立系SIerのシステムエンジニアを経て、オルタナティブスクール教員に。2016年4月、京都市内でプロジェクト学習に特化した探究塾『探究堂』を開校。http://tanqdo.jp/

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【探究堂日記 #1】「まち全体を学びの場に」子どもの好奇心を広げる探究塾とは?

はじめまして、探究堂の代表を務める山田洋文と申します。 本日よりnoteでブログを始めました。 まずは簡単に自己紹介させてください。 探究堂は京都市上京区に拠点を構える探究塾です。2016年4月に開校しました。 幼児から小学生を対象に活動しており、現在十数名の子どもたちが通ってくれています。 もしかすると多くの読者の方にとって、「探究塾」という言葉はあまり馴染みがないかもしれません。 いわゆる一般的な学習塾は、生徒の学力向上や志望校合格を目指して授業を行います。 その一方

    • マイ探究(自由研究)クラスのリニューアルに向けて

      少し気が早いですが、2025年春にマイ探究(自由研究)に取り組む「まいぷろクラス」を再開講いたします。 現在探究堂では年に3回テーマプロジェクトの発表会を開催していますが、来年度以降はそこにマイ探究も加えた合同発表会にリニューアルします。 グループ活動と個人活動。 あらかじめ設定されたテーマと自ら設定したテーマ。 有期限と(ほぼ)無期限。 大きく内容の異なる探究活動の成果を一堂に会して披露する予定です。 さて、探究堂の初期メンバーがまいぷろクラスに在籍していた時に、学

      • 【活動の一コマ(たくらみ中学年)】探検の帰り道

        京都大学のすぐ東側に位置する「吉田山」を探検した帰り道の一コマ。 子どもたちは探検中に見つけた木の枝のなかから特に気に入ったものを持ち帰ることにしました。 一口に木の枝と言っても、真っ直ぐな木の棒のようなものもあれば、落ち葉集めに使えそうな枝先が分かれている大型のものまで、それぞれ違いがあります。 時刻表通りに来ないバスをのんびり待つなか、時間つぶしにみな、木の枝や石を叩き始めます。 ある子は木の枝を叩く場所によって音の高さが違うことを発見したようです。 ある子は棒の

        • 【活動の一コマ(たくらみ低学年)】混雑した鴨川デルタでどう遊ぶ?

          夏を思わせる陽気だった先週土曜、2024年度の活動がスタートしました。 探究堂もいよいよ9年目に突入です。 初日はのんびりゆるやかに始めようということで、始業式の後にいつもより長めの自由時間を取ることに。 今年は桜の開花が遅れ、この日ちょうど満開で、鴨川デルタは花見客でごった返していました。 遊ぶスペースの確保もままならないなか、子どもたちが考案したのは、自分たちで作った笹舟や川原で引っこ抜いた草を上流から流すのを楽しんだり、それを下流でキャッチしたりする何とも原始的な

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        【探究堂日記 #1】「まち全体を学びの場に」子どもの好奇心を広げる探究塾とは?

          【活動の一コマ(たくらみ)】冬のプロジェクト発表会

          今年度最後となるプロジェクト発表会が終わりました。 コロナ禍を経て、今年度から復活した対面での発表会にて、場数を積み重ねている真っ最中のたくらみキッズ。 前回の発表会で声の小ささが少し気になった子も今回は改善が見られたり、ブース発表では自分の言葉できちんと語れたり、それぞれの子なりの成長が見られました。 「まちくささんぽ」の物語づくりでは、紙面の都合で文章を削らざるを得ない子もおり、低学年クラスであってももっと長編の物語に挑戦することができそうな可能性を感じるテーマプロジ

          【活動の一コマ(たくらみ)】冬のプロジェクト発表会

          【活動の一コマ(たくらみ低学年)】小冊子を製本しよう!

          今年度最後のテーマプロジェクト「まちくささんぽ」もいよいよ終盤です。 先日はみんなで協力して、全員の作品が掲載された小冊子の製本を行いました。 プリントアウトした原稿を半分に折り、それを順番通りに重ねて、最後に中綴じ製本用ホチキスで綴るという一連の流れになります。 正確性が求められる地味な作業のため、子どもたちにとっては少し退屈かもと想像していたのですが、彼らの反応はむしろ逆でした。 「私、こういう作業得意やねん!」 自分たちの作業の成果が明確に形になることに面白さを

          【活動の一コマ(たくらみ低学年)】小冊子を製本しよう!

          将来の準備のために学ぶのではなく、「今ここ」に集中する。

          将来の準備のために学ぶのではなく、「今ここ」に集中する。 これは探究堂が大切にしている考え方です。 最近の教育を取り巻く状況を見ていると、「あれもやらないと」「これもやらないと」と不安ばかりが増大し、子どもたちの生活が「目的のある活動」で埋め尽くされているように感じています。 将来の準備のためにいう考え方を全面的に否定するつもりはありませんが、いつまで経っても将来の準備のためにという発想に囚われ、決して二度と戻ってこない「今」という時間をないがしろにして良いものでしょう

          将来の準備のために学ぶのではなく、「今ここ」に集中する。

          来年度の新入生向けの特別体験会「ふしぎ探検隊」を開催しました!

          来年度の新入生向けの特別体験会「ふしぎ探検隊」を開催しました! これまでとは大きく趣向を変え、冬のまち歩きを企画したのですが、昨日は3組のオモシロガリヤなご家族が集まってくださいました。 最初の自己紹介では恥ずかしがっていた子も、撮影用のタブレットを手渡すと、途端にスイッチが入ったように積極的に行動し始めるのが何とも愉快です。 冬なのに美しい色を咲かせる花 なぜか植え込みに隠れている大量の雀 道路に設置された謎のKマーク ・・・ おそらく普段だと気にも留めなかったもの

          来年度の新入生向けの特別体験会「ふしぎ探検隊」を開催しました!

          【活動の一コマ(ぷれりか)】シャボン玉で遊ぼう!

          2月のテーマ「空気」にちなんで、自由遊びの時間にシャボン玉遊びを行いました。 昨日は天気が良かったものの、まだまだ鴨川デルタには人が少なく、気兼ねなくシャボン玉遊びを行うことができました。 どうすればたくさんのシャボン玉が作れるか試してみたり。 数よりも大きさ重視で、巨大シャボン玉づくりに挑んでみたり。 自分が作ったシャボン玉を追いかけて、それを壊す遊びを始めたり。 子どもたちは様々な方法でシャボン玉遊びを楽しみます。 大きな輪っかで作ったシャボン玉がゆっくり高野川を

          【活動の一コマ(ぷれりか)】シャボン玉で遊ぼう!

          【活動の一コマ(たくらみ低学年)】見立てて遊ぼう

          今年度最後のプロジェクトは「まちくさ」がテーマです。 まちくさ探しでは、ものを見立てる想像力が何よりも重要になってきます。 まちくさとは何かの概要説明をした後、子どもたちに、適当に破った紙が何に見える考えてもらう遊びに取り組んでもらうことにしました。 自分が選んだ紙をいろんな方向から眺めているうちに、突然アイデアが降ってくる瞬間があります。 子どもたちがその何かを見つけた時の表情は驚きと喜びに満ちていて、こちらも見ていて楽しい気分になります。 あと、一度何かに見えてしまう

          【活動の一コマ(たくらみ低学年)】見立てて遊ぼう

          【活動の一コマ(たくらみ)】新年の活動のスタート

          令和6年1月1日に発生した能登半島地震での災害に際し、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。 探究堂の新年の活動は昨日よりスタートしております。 冬休み明け初日はゆるやかにということで、毎年恒例の初詣に出かけました。 三が日はとっくに過ぎているものの下鴨神社は結構な人出で、過去3年と比べると大勢の参拝客が戻ってきている印象を受けました。 新年早々、自然災害や事故、事件が相次いでおり、心が落ち着かない日々を過ごしている人たちへ思いを馳せる参拝となりました。 初詣のあ

          【活動の一コマ(たくらみ)】新年の活動のスタート

          【活動の一コマ(たくらみ)】クリスマスプレゼント交換会

          年内最終登塾日となる昨日は子どもたちお待ちかねの自由遊びDAY。 その時間の一部を使って、プレゼント交換会を開催しました。 数年前に高学年クラスの発案により始まったプレゼント交換会は今やこの時期の恒例行事になりつつあります。 予算500円程度という制約がありましたが、今回も非常にバラエティに富んだプレゼントが集まったように思います。 プレゼントとしておもちゃをもらった子がみんなで遊びたいと提案してくれたので、自由遊びの時間に早速それらを試すことに。 いずれもデジタルゲーム

          【活動の一コマ(たくらみ)】クリスマスプレゼント交換会

          【活動の一コマ(ぷれりか)】キャンドルホルダーを作ろう

          光遊びの最後を締めくくるのは毎年恒例のキャンドルホルダーづくりです。 各自家から持ってきたガラス瓶を油性マジックでデコレーションしていきます。 単色で塗りつぶしたり、複数の色を使い分けたり、細かなイラストを描きこんだり。 そうやって出来上がったキャンドルホルダーは世界にたった1つだけの作品です。 部屋の電気を消して、ローソクに火を灯すと、色や模様が浮かび上がって何とも綺麗ですね。

          【活動の一コマ(ぷれりか)】キャンドルホルダーを作ろう

          【活動の一コマ(たくらみ)】ふしぎ探検隊の最終ミッション

          先日は冬のふしぎ探検隊の最終日でした。 低学年クラスでは、これまでのとっておきの「ふしぎ」を掛け合わせた物語づくりに挑みました。 「こんなのありえない」「普通だったら〇〇なはず」に囚われることなく、「そんなバカな!」な展開を楽しみながら、こじつけ力を発揮することがポイントになります。 物語を大きく動かす場面(困りごとの発生)について頭を悩ます子もいましたが、それでも全員が時間内にほぼ独力で物語を完成させることができました。 最後には完成した物語をみんなの前で発表してもらう

          【活動の一コマ(たくらみ)】ふしぎ探検隊の最終ミッション

          【活動の一コマ(たくらみ)】遊びながら探検する

          一昨日の探検は前回とは少し趣向を変えて、鴨川まで足を伸ばすことに。 琵琶湖の水位低下がニュースで取り上げられていますが、それは鴨川デルタも同様です。 以前に比べて川幅が狭くなり、あちこちに中洲ができていることに子どもたちも気づきました。 低学年クラスでは探検中に高野川に流れ込む支流を発見し、葉っぱやどんぐり、笹舟を流し、その流れを楽しみながら観察します。 一体支流はどこからやってきているのでしょう? その後は少し場所を移動し、ひたすら石をめくり、石の裏に巣をつくるヒゲナガカ

          【活動の一コマ(たくらみ)】遊びながら探検する

          【活動の一コマ(たくらみ)】ふしぎ探検隊、再始動!

          たくらみクラスとしては、春以来の「ふしぎ探検隊」です。 今回、実は子どもたちもあまり良く知らないかぜのね周辺を歩くことにしました。 「なんとなくセンサー」を大切にして、自分が「!」や「?」と感じたものを観察します。 「ふしぎ探検隊」に初めて参加する子どもたちも、プロジェクトとは異なるこの活動に戸惑うことなく次々に気になるものを見つけていきます。 私と一緒のグループでは「穴」に注目した子が何人かいました。 穴の中はどうなっているのかカメラ越しに覗き込んでいる様子は真剣その

          【活動の一コマ(たくらみ)】ふしぎ探検隊、再始動!