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短歌78

帰らないことを決めたら軽くなる町 心じゃなくて町のほう

流氷をきっと見ることはないけれどイメージとして僕は流氷

中庭があるのに外庭がなくて中庭でずっと手をつないでた

ペパーミント心を抱いてほしいってせめて言葉にしてしまいたい

心理学研究室の窓際の作り物みたいだった鉱石

可愛げのある都市伝説だったよねこの時間がずっと続けばいいのに

まどろみの中でいつでも渡してる長持ちしすぎて怖い花束

残酷に思えているうちが花だよめくるめく廃工場夜景

永遠の切れ端を貰ったことが少年時代の収穫だった

僕は僕だと思い込んでる誰かかもしれないが問題はない

紅白をだからあなたも見てるだろう好きだった人の好きだった人

観覧車の根元でずっと覗いてた知らない国の動物動画

春植えたあたしを掘り起こしに行った生憎どこにも見つからなかった

安っぽい頼んでいないのに夜明け浅い呼吸で何か返した

猫耳を生やす!!!!!これは愛なので、愛とは可能性を超えるので

僕ら生きられますように生き残りのドウダンツツジが冬陽に燃えて

流れ星、流れてる星 気持ちとかを持ってしまったら衰退なんだ

元ネタとなった神様はそこまでいい人じゃなかったって話

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