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冬の晩ご飯

寒い日には鍋を食べる。気温が低い日だけでなく、心が疲れさみしくつらく冷え切った日にもよく鍋を作る。

鍋は良い。何も考えずに作ることができる。冷蔵庫にある野菜をちぎって入れる。マイタケも同じようにする。冷凍されたお肉があればそれもちぎって入れる。何もかも混ぜてぐつぐつ煮る。
幸い一通りの調味料はそろっているので、鶏ガラスープの素とか、酒醤油みりん砂糖を適当に入れたらそれなりの味になる。キムチがあればそれとコチュジャンを溶かしてキムチ鍋にしたりするのもよい。

洗い物は自分の手と使った小さな片手鍋とお玉とお椀お箸。それだけ。食べ終わった後の憂鬱も少ない。ぐつぐつと泡立つお湯の渦の中で暴れ回る具材たちをぼうっと眺めているといつの間にか完成している。

食べれば腹の中があったまり、ほんの少しだけ気持ちも晴れる気がする。

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