食後のまどろみ
余暇に取る午睡ほど心地よいものはない。特に、起きる時間が決まっておらず、目覚めてから何かを慌ててする必要のない時などは言うまでもない。
仕事から帰り、食事を済ませるとよく眠気に襲われる。以前は、太ってしまうのではないか、寝ている時間に何か有意義なことをするべきではないかと思い悩んだり、寝てしまった自分に自己嫌悪したりしていた。
だが、自己嫌悪するくらいなら寝てしまってもいいかと思えるようになってからだいぶ気持ちが楽になった。
食後の眠気に任せて布団にくるまる。黄金のまどろみがやってきて、意識はすうっと夢の中に誘われる。本当の眠りじゃないから遠くで聞こえる物音や電気の明かりをぼんやりと感じる。
携帯のアラームが鳴って、この夢と現実の境目を漂う時間は唐突に終わる。
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