見出し画像

映画『ちょっと思い出しただけ』を半年で3回も観てしまった

『ちょっと思い出しただけ』は2022年2月に公開したラブストーリーである。
監督は『アフロ田中』、『私たちのハァハァ』の松居大吾。
主演は池松壮亮、伊藤沙莉。
現在、Amazonプライム・ビデオで視聴可能。

クリープハイプの名曲「ナイトオンザプラネット」を基にして創られた今作は、コロナ禍の東京を舞台に設定したラブストーリーである。
ただし、ステレオタイプな普通のラブストーリーとは違う。

明確に異なる点は、すでに別れてしまったカップルの過去を遡りながら、お互いが出会ったところまでを描いている点だ。

・普通のラブストーリー
出会い→いろいろ→告白→ハッピーエンド

・ちょっと思い出しただけ
別れた後→同棲生活→告白→出会い→エンディング

初見で観ると、少し理解が難しい。
しかし、この仕掛けとクリープハイプの曲がラストにカタルシスを感じる助けとなる。

曲はナイトオンザプラネット
ちなみに僕のようなオジさんがラブストーリーを半年に3回も観たのは、1回では理解が難しいことも挙げられる。

しかし面白い要素が無いと、わざわざ繰り返し観ない。

以下に僕が良かった点をまとめる。

良かったところ

1.ラブストーリーの原則と全部逆

池松壮亮が演じる照生は怪我により、ダンサーの夢を諦めて照明の仕事をしている。イケメンではあるが、夢を追ってるキラキラした男子では無い。
また、伊藤沙莉が演じる葉(よう)もタクシーの運転手をしている自立した女性である。そしてラブストーリーのヒロインらしからぬタバコをスーハー吸ってるシーンが随所に見られる。
このように一般のラブストーリーとは真逆の設定で作られている。そのおかげでラブストーリー特有の変なムズムズ感が無くて良い。

2.伊藤沙莉

おそらく初めて主演した作品を観たと思う。
この作品において、彼女の素朴で男まさりな雰囲気が役と合っていた。

脇役ではよく見かけていたが、こんなに魅力あふれる役者さんだとは気が付かなかった。

3.音楽

クリープハイプはよく知らないが、ナイトオンザプラネットはとても良い曲だった。

監督がこの曲で一本の映画を作ろうと思う気持ちがわかる。

曲が流れた時、全てがこのエンディングの為にあったと思える。

MVは映画のサイドストーリー的な内容になっている。

感想

普通のラブストーリーが得意じゃない人、ちょっと違うラブストーリーが観たい人にはおすすめである。

とにかく、この作品から伊藤沙莉さんが気になって仕方がない。

そしてナイトオンザプラネットを定期的に聴いてしまう。

これはクリープハイプと伊藤沙莉のための映画であると言っても過言では無い。

もちろん池松壮亮も良い仕事してる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?