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ミッドキャリア向けのMBAのご紹介:Sloan Fellows(MIT、LBS、Stanford)

ぼんやりとMBAに興味があったものの、仕事が忙しかったり、結婚したり子供ができたりと、バタバタと毎日を過ごしていたらMBA適齢期(30歳前後)を過ぎてしまった、、、私はまさにそんな一人です。そんなOver35歳の人におすすめなのが、Sloan Fellowsという1年制のプログラムです。

Sloan Fellowsはややミッドキャリア?シニア?寄りのMBA的なもので、もともとは元General Motors CEOのAlfred P. SloanがMITにお金出したところから始まっているようです(wiki)。平たく言うと中年向けのMBA的なプログラムで、MIT、Stanford、LBS(London Business School)の3つのプログラムが存在しています。各学校の特徴は後ほど述べていきます。
通常のMBAに行くにはある程度年齢が上の人で、1年制のプログラムを探している人、あるいは会社(組織)からの派遣で来ている人が多いのが特徴です。

Sloan Fellowsと普通のMBAの違い

Wikiの表がわかりやすかったので引用。
まず、上述の通り学習期間が1年間です。これは欧州系のMBAプログラムは1年なので、そこまで大きな差異じゃないかもしれないです。
最大の違いは年齢です。通常のMBAが30歳未満を対象としているのに対し、Sloan Fellowsは主にover35です。なので、授業の発言も実体験に基づいたものや、酸いも甘いも経験してきているので、きれいごとじゃない話もたくさん展開されます。
そして、比較的クラスサイズが小さいので、全員が全員の顔と名前を一致させることが出来、深い関係を築けます。
その他、フルタイムだったり、GMATスコアが必要だったり、学位(MBA or MSM)が得られたりといったところは同じですね。あと、アラムナイのネットワークや、学校から提供されるリソースもも差異が無いと思います。

Wikiより引用

Sloan FellowsとEMBAとの違い

フルタイムかどうかが最大の違いです。EMBAは基本的にはパートタイムだと思うので、仕事をしながら平日の夜間や休日に通うことになります。一方Sloan Fellowsはフルタイムなので、講義に集中できます。
また、EMBAの方が微妙に平均年齢高いと思います。そこまで大きな差はないかなと言うのが体感値ですが。

MIT vs Stanford vs LBS

こちらもwikiの表が秀逸だったので引用。主な違いは、年齢層、人数、学位の3つです
まず、年齢が若い順に、Stanford<MIT<LBS。LBSはだいぶEMBA寄りの構成です。
人数はLBS<Stanford<MIT。
学位はMITがMBA含め比較的フレキシブルに学位変えられる&2つ取ることも可能なのに対し、あとの2校はMSM・MScです。要すればMBAではないです。

Wikiより引用

MITにおけるSloan Fellowsと2year MBAとEMBAの比較

私はこちらに書いている通り、MIT Sloan Fellowsに在籍しています。なので、あくまでSloan Fellows目線での比較になりますのでご容赦ください。
まず、2年制MBA対比では就業経験があるので、上述の通りクラスでの発言が机上の空論にならず、実体験に基づいた話が展開されます。論理的に正しいけど実行されないとか、論理的にはあり得ないけど実務的にはあり得るetcビジネスの世界のよりリアルな世界の話が聞けます。
あと、年齢層が高い=既婚者・子あり世帯が多いので、みんなとても落ち着いています。グループワークでひたすらタダ乗りしたり、議論をかき乱すだけのモンスターみたいな人も少なく、いたとしても全員大人なので対処の仕方をわかっていて大事になる可能性は小さいです。
ジョブチェンジのところはこちらの記事をご参照ください。

一方EMBAとの違いでいくと、フルタイムであるがゆえに選択科目の選択肢が多い点が挙げられます。MITの場合は2年制MBAと同じ授業すべて取れますし、2年制の学生よりも選択科目の割り当ての優先度が高いです。また、他学部の科目も同様に取れます。一方、EMBAですと時間的・距離的な制約から選択科目はやや限定的だなと言う印象です。
あと、もしサンドボックスやピッチイベント等に参加するなら、やはりSloan Fellowsの方が参加しやすいです。もちろん門戸はEMBAにも開かれていますが、やはり時間の制約からなかなか難しいのではと思います。
人間関係に関するところについてはEMBAと大きな違いはないかなと思います。ネットワーキングについても、逆にEMBAの人たちは効率的に密度濃く実施されているなーという印象です。ただし、やはりSloan Fellowsは住居も近いことから、パーティー、旅行、食事の数については圧倒的にEMBA対比で多いかなと思います。

注意点

最後に注意点を一つ。それは、出願時に潰しが効きづらいということです。30歳前半であれば、Sloan Fellowsに出願もしつつ、通常のMBAにも出願すればよいと思います。現に私も、MITとStanfordを受けつつ、CambridgeやImperialも受けてました。
しかし、年齢によってはいい感じのMBAのSafety校(滑り止め)を用意できないので、実質併願はするもののSloan Fellows以外はあまり行きたくないという状況になると思います。Sloan Fellowsは学校数も3つしかなく、それぞれ人数も少なく、年齢のレンジも微妙に違うので、全部落ちたらどうしよう、、、と気が気じゃなかったです。仮に落ちた場合、もちろん準備したことがすべて無駄とは思いません。しかし、当然準備には膨大な時間をかけると思いますので、その喪失感たるや想像できません。


いかがでしたでしょうか?認知度低いのですが、「同年代の人」と「フルタイム」で授業受けられることは本当に貴重な経験ですし、「学位」が取れてトップ校の「アラムナイのエコシステムに入ることができる」というのは大きな財産になると思います。もちろん費用はクレイジーな水準ですが、トライしてみる価値はあると思います!

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