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【古事記】姫じゃなくて比売な理由

姫(日本書紀では媛)という漢字があるのに古事記では比売というようにわざわざ当て字にしているのは何故? という疑問をSNS上で見かけたので答えてみた。

この話は漢字という現代では日本語に組み込まれている要素が絡んでいるために分かりにくくなっているが英語で考えると分かりやすい。

つまり、「おとたちばなひめ(弟橘媛)」という語を「Ototachibana-hime」と表記するか「princess of little citrous」とするかの話である。

前者はローマ字表記で原語の音を忠実に再現しようとし、後者は英語表現で原語の意味を再現しようとしている。

漢字も元は中華の言語であるため、中華圏で「ひめ」に対応する「姫・媛」を用いるのは原語の意味に着目した表現になる。

結論としては、『古事記では原語の音を重視した表記が為されている』ということである。

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