見出し画像

18歳の自分をとむらう

はじめまして、こんばんわ。
ボカロPとして曲を創る、絵を描く等の活動を行っているやみくもと申します。

今日はエッセーと新曲『あぶくになる/初音ミク』の解説をそれぞれ半々ぐらいで行っていきたいと思います。

動画リンク(よければ聴いてください)


その前に、動画のリンクを貼らせてください。
記事を読む前でも読んだ後でも楽しめると思うので、聴いていない方は是非とも聴いていただきたいです。
(もちろん、エッセーを読みたいと言う方は聴かなくても大丈夫です!)

https://youtu.be/k_7zjSTMVKo


エッセー

突然ですが、私は2023年1月31日で19歳になりました。
そして、「19歳になる」ということは「18歳の自分を殺す」ということです。

私は、18という数字に特別な意味を感じていません。思い出すのは『ロスタイムメモリー』の「18歳になった少年」という歌詞くらいです。

18歳までにやっておきたい、という目標があったわけではなく、この年齢が終わる頃には自分は有名人になっているだろう、みたいな未来予想図もありませんでした。

それでも、私は18歳という年齢に拘ります。
それは、日々変わっていく自分の中で区切りをつけてあげたかったからです。

自分は、やみくもは、日々変わっていきます。考え方も音楽もイラストも。
今回は特別イラストに力を入れてみましたが、それも一種の「日々変わっていくもの」だと思います。

だからこそ、みんな気付かないんです。今も変わっていっていることに。
年齢という明確な区切りが無いと、みんないつの間にか変わっていってしまう。

いつからか私は、そんな風に「いつのまにか変わってしまう」というのがとても怖いものだと感じる様になりました。

知らず知らずのうちに、自分という器の形が変わっていく。それは、何かが欠けて、何かが付け足されているから。

今創れるものが、明日には創れないかもしれない。

今素晴らしいと思っているものが、明日には響かなくなっているかもしれない。

それがどうしようもなく怖く感じるんです。

だから、安心する為に振り返れる道として動画を用意した…という感じです。
なんだか、成長過程を記したアルバムに似ている気がします。

ただ、その変化というのは言い換えれば成長でもあると思うんです。だから、変わっていくこと自体を否定したいわけじゃない。
でも、別人。毎日別の人に生まれ変わってる。

多分、私は意味が欲しいんだと思います。

その意味というのは作った曲が大流行するとかそんなことではなくて(したら嬉しいけど!)、道を歩いて歩いて、どこかで立ち止まって後ろを振り返った時に正しい方角に進めてたんだな、という実感です。


つまりは自分の中でこの努力は有意義だと思いたいんです!


そして、その努力とそれによって生まれた『あぶくになる』という曲が18歳の自分が未来の自分へと残してくれたメッセージでもあると思っています。
まるでタイムカプセル。


だらだらと自分のことを書いてきましたが、もちろん「(節目を意識せずに)自然に変わっていた」という人もいっぱいいらっしゃるかと思います。そして、それが悪いことだとは全く思いません。

でも私は、18歳が終わるという節目において、それをなあなあなものにはしたくなかったのです。

だから、絵も曲も歌詞も全力で創りました。

これが、18歳の自分を殺す歌。そして、18歳の自分を弔う歌。

その瞬間の全力を全て込めたつもりです。そうすることこそ、最大の弔いだから。

そう思いながら、今しかない感覚を歌にしました。

結局は、18歳の自分が18歳の自分として創った歌でければ意味がなかったんです。
そう意味意味では、なかなか上手くいったような気がします。

ちなみに、動画はめちゃめちゃギリギリでした…。たしか22日くらいにミックス・マスタリングが終わって音源が完成して、そこから1週間で絵を描いて動画にして…。

間に合って良かった〜………。


動画投稿直後に文章を書いていますが、やはり投稿直前はとんでもなくドキドキします。
もう12回目?13回目?なのですが、そこはなかなか慣れません。投稿してしまえば、そんなに怖いことはないのですが。


今はそんな熱も少し引いてきて、映画を観て来た帰りにぼーっと道を歩いているような感覚です。

新曲解説

前作『あぐのーしゃ』が10月上旬なのでだいたい3ヶ月半ぶりということになります。

なんとなく、サウンド面では前作と似ているような気がしています。
というか、前作のおかげで「やみくも」というボカロPの創る音楽がなんとなく分かってきました。

大体シンセサイザーとピアノでポップスを作って、そこにドラムをバシッと入れたりリズムを変えたりするイメージです。

今回は強めにドラムを入れました。メインのカードはピアノで繰り返し、ベースとリズムはその都度変化。サビはシンセを追加して厚くしています。

それと、今回は曲を創るにあたって大きな影響を受けた曲があります。
それは、いよわさんの『地球の裏』です。

あれを12月に聴いてからというもの、三連符の気持ちよさにやられてしまい、わかりやすく影響されて『あぶく』にも三連符メロディを取り入れています。イントロメロディ8小節の最後、2小節の部分が三連符です。

いよわさん大好き!

映像

今回は、映像に一つ一貫したテーマを設けました。

それは、「みんな、何かになっていく」というものです。

私もそうです。みなさんもそうです。例外なく、どんどん姿形も考え方も変わっていって、今この瞬間の自分は今この瞬間にしか生きていないのです。

例えば、私は18歳から19歳になりました。そして、この一年の間に苦手だったウニを克服しました。
あまりにもくだらない例えですが、そういうことです。

「何者でもなかった(私/僕/俺)が、何かになっていく」
「ある種のレッテルを貼られていく」


その今回のMVは、、そんなことを考えながら創りました。
実際の画像を交えて説明させてください。

冒頭 幼あぶくちゃん

このイラストは動画の冒頭で使っているものです。
描かれているキャラクターは「第二次性徴を迎える前の子供」をイメージしています。
女性が男性かは考えておらず、中性の存在だと思って描きました。

ちょい大人びあぶくちゃん

こちらは中盤に出てくるイラスト。
さきほどより少し大人びた雰囲気です。中間期という感じですね。
それでもまだ中性さは存在していると思います。

あぶくちゃん

そして、最後は動画の最後の方に登場するイラストです。

このイラストは、女性らしさを意識しながら描きました。等身も高くなったし、シルエットも丸くなったのがわかるかと思います。 

この描き方の変化を通して私が伝えたかったのは「人は何かになってしまう」ということです。
この場合では、「少女でも少年でもない存在」が「少女」になってしまった。

良いか悪いかは置いておいて、人間は「どうしても何かになってしまう」という残酷さを受け入れなてはいけないのです。


そういえば話は変わりますが、実はこの動画、明確なパロディ・アンサーが一つあります。
それは、映像・歌詞両面で記してあります。

良かったら探してみてください、私の大好きな曲です!

おわりに

これまでこのnoteは考察・音楽コラム系記事が多かったのでいきなりエッセーで面食らった方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、今後はこの方針で行かせていただきます。もちろん、考察系の記事の執筆を辞めるつもりは全くありません。ゆったりと更新します。

今までは押し殺していましたが、自分が活動を続けるうちに、こうした心情吐露的の出来る場所が必要になってしまいました。

ということで、純粋にコラム記事に惹かれてフォローしてくださった方には大変申し訳ないのですが、これからはコラムとエッセーが混在する感じになると思います。
本当にすみません、当初は別々にしたかったんですが、無理でした…。私の力不足です。頑張ってコラムも上げます…!!!



そして、ここまでお読みいただいてありがとうございました!
またどこかでnoteや曲に反応してくださったら嬉しいです!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?