【旅エッセイ】プリングルスヤンキーは、想像以上の男前な男だった!
マレーシアの名も知らない街のバスターミナルで、プリングルスヤンキーに放置された…と思ったら、プリングルスヤンキーが戻ってきた。さっき会ったばっかりの人の車に乗ることとなって、私はどこに連れていかれるのかとドキドキしていた。
※ この話は、下の2つを読んでからお読みいただくと、より楽しめます。
バタン!
プリングルスヤンキー(以下、「プリヤン」にします。)の車の助手席に乗り込み、ドアを閉めた。今、私は異国で、つい4時間前に会った、謎の男の車に乗っている…
車の席に座り少し冷静になってきたら、とんでもない事をしているような気がしてきた…家に来いと言われたが、家で一体何が行われるのだ。やっぱり地球の歩き方に書いてあった、
「とりあえず乾杯しよう!」
とかなんとか言われて、私だけお酒を飲まされ、ふわふわしている時に、
「ゲームをしよう!」
とかなんだか言われて、「あーいい人達だな…」とか勘違いし始めて、
「もっとわくわく面白くするためにお金をかけないか?」
とか言われて、1回やってみたら勝って、調子に乗って
「掛け金を上げよう!」
とか言われて、上げた途端に負け始めて、
「いやー不運だったね…」
とか言われて、そんなお金ないよ…とか言ったら、急に豹変してプリヤン仲間たちが出てきて囲まれて、
「お前、今更何を言ってるんだ、身ぐるみ全部置いて去れ!」
と言われて終わるのか…
迎えに来るのが遅かったのは、もしかして仲間に、
「今日、たまたま鴨がネギ背負って歩いてたから、捕獲しといたよ、お前ら今日空いてるか?また金になるぞ…ひひひひひひ…」
とか連絡してたんちゃうん?
(ここまで0.3秒)
「おい!やなぎや!」
突然声を掛けられて、身体がシートから5cm程飛び上がった。
「俺の家に行く前に、ちょっと別のところ寄るぞ。疲れているだろうけどいいか?」
?????
これは、家に連れていくパターンじゃなくて、その前にどこかに連れってって酔わせる作戦か?酔わせるよりも睡眠薬か何かを盛られるパターンか?いずれにしても、何出されても口に入れないように…
「医者だ!医者にいくぞ!お前の旅友、だいぶ具合悪そうだからな!さっき医者に連絡して、時間外だけど見てもらえるようにしといたから。」
「近くだからもう着くから。」
え゛!?
想像と違う展開で、シートから身体が10cmシートから飛び上がった。
「ここだ!降りろ!」
暗く静かな通りの、うっすらとした明かりが漏れる建物の前で車が止まった。
プリヤンは、建物の扉を開け、ずんずか入っていった。
付いて来いという事でいいのかな。あれ?荷物は、このまま車に置いといていいのか?旅友に手を貸しながら、一緒にプリヤンの入っていった扉から建物に入っていった。
中に入ると、すでにプリヤンは、白衣を着た爺さんと話をしている。
…白衣だ。
という事は、本当にここは医者なのか。
旅友を爺さんの前に座らせた。
爺さんが何かを言っているが、まったく分からない…が、プリヤンが通訳してくれている。
診察は聴診器を当てて、喉を見て、質問をして…いわゆる普通のものだった。10分くらいで終わった。どうやら少し疲労がたまって体に出たんだろうとのこと。
薬を出されて、診療所を出た…
あ!お金払わないで出てきたけど、大丈夫なのか?
クルマに乗ってプリヤンに、お金の話してみた。お金払ってないんだけど大丈夫?ツケとかになってるんやったら、明日改めて払いに行きたい…けど、まだマレーシア入って両替してないから…
「あ、払っといたから大丈夫。お前らはゲストだから気にするな。」
…男前すぎる。
もう完全に、私が女なら惚れている…
プリヤンの事を怪しいと思っていた私をぶっ〇したい!
今度は、バスターミナルの時と違い、安心して助手席に腰を掛けた。
出発した車は、10分程度で止まり、プリヤンの家に到着。
プリヤンの両親はすでに寝ていた。
特にあやしいゲームに誘われる事もなく、旅友と2人に、
「ここで寝なよ」と1部屋用意してくれて、その日は安心感の中眠りについた。
※ この話の続きは、以下にて
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