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<16>今の仕事を辞めると決めた後、次の職が見つかるまでの間、日常業務にどう取り組むか?

今回は現在の仕事や従来のキャリアを終わらせると心のうちで決意してから、次にやりたいことを見つけて新しいキャリアが始まるまでの間の期間に普段に仕事にどう取り組むのか、ということについて書きたいと思います。
それも、希望の仕事が明確ですぐに転職活動をスタートするという状態のことではなく、「辞めることは決めたけど、やりたいことはこれから探す」というプレ転職活動のケースです。


辞めると決めた後、普段に仕事で心掛ける4つのこと

新たに自分がやりたいことを探すと心に決めた場合、どう日常に仕事に取り組めば良いでしょうか?

これまでに仕事を辞めて、自分探しに取り組むとは言え、いきなり仕事を辞めて山にこもる訳にはいきませんよね。現実の世界では働いて生きる為の糧を得続ける必要があります。

内面で古い自分を終わらして自己理解を深める為に自分に向き合うにしても、引き続き日常の仕事は目の前に存在しています。古い自分はリセットしたからと言って、目の前の仕事を放棄するわけにはいきません。

でも、モチベーションは下がるし、今さら頑張れない気持ちも生じることもあるでしょう。ま、言ってしまえば、新しい自分に変わるまでの消化試合の様なものと思いたくなるかも知れませんね。その気持ちは分かります。

ただ、消化試合と思ってしまうと仕事の時間は辛いものです。我々は自分探しの旅をしながらも、日々の仕事をしていかなくてはなりません。

この時間を辛い時間にしない為に、それも出来ればこの時間を自分探しにとって有意義なものにする為に、どうすれば良いでしょうか?

この時期にやるべきことや気をつけることとして、次の4つを意識しましょう。

①   普段の仕事に対する捉え方を変える。

新しい自分に変わってはいないけれども、従来からある普段の仕事は変わらず続いていきます。この時期には普段の仕事が無駄なことのように感じるかも知れません。そこで、まずは普段の仕事を新たに意味づけます。その仕事を消化試合ではなく、古い自分の最終試合と捉え直しては如何でしょうか。これまでの仕事の集大成をするのです。その様に意味づければ、普段の仕事も無駄で辛い時間から、自分探しの旅の一部として有意義な時間になるでしょう。

②   無理に高い目標を設定しない。

普段の仕事を従来の自分の最終試合に位置づけましたが、だからと言って貪欲に成長を目指していた時と同じような高い目標は設定しないことがコツです。新しい挑戦や成長を目指す時のように、思いっきり頑張ったらギリギリ届くかどうかの高い目標を設定するのではなく、無理をせずにやっていけるレベルの目標を立てることでモチベーションを維持出来ます。

③   新しいやり方を試してみる。

従来のやり方や考え方ではダメなことは既に分かっています。最終試合では、古いやり方を繰り返すのではなくて、新しいやり方を試してみる絶好の機会です。古いやり方、考え方などは既に手放している訳ですから、それらに縛られることなく自由に考えることが出来るはずです。

ポイントは、やり方を考える時や選ぶ時に、慣れ親しんだやり方ではなく、敢えて初めてのやり方を選んでみるのです。「このやり方で大丈夫かなぁ」と心配であったとしても、新たな方法を試してみるのです。この様に固定観念やいつものやり方にとらわれずに自由にやれるのは古い自分と新しい自分の狭間である宙ぶらりんの時期だからこそです。新たな発想でクリエイティブに考えて普段の仕事に取り組んでみましょう。

④   いきなり答えを求めない。

そうは言っても、宙ぶらりんの時期は、自分のアイデンティティが定まっておらず、進むべき方向が明確ではなく、常に迷う気持ちはあるでしょう。

また、このような迷いがある時には、少しでも早く宙ぶらりんの時期を終わらせたいと思うものです。そして、もっともらしい答えに飛びつきたい気持ちに引き寄せらがちです。場合によっては、自分のビジョンを持っている人や進むべき方向を明確に示す人に、盲目的について行きたいと思うこともあるでしょう。それが怪しいことであっても、間違った道であっても、ついて行きたい誘惑にかられます。この時期には、明確に答えを示す人に盲目的について行かないように注意しましょう。「いきなり答えを求めない」ことを肝に銘じておいて下さい。

①~④を実践することで意味ある時間にする

以上の①~④を実践してみて下さい。古い自分をリセットした後も続く普段の仕事をやる時間を辛い時間にするのではなく、少しでもストレスなく過ごす為の方法です。また、そうやって取り組むことで、普段の仕事に取り組むことが新しい自分に変わることに繋がるという副産物もあるでしょう。決して無理をする必要はありませんが、仕事のとらえ方を変えるだけで、辛さや不満を解消して、ちょっとだけ意味のある時間に変えることが出来れば良いですよね。

最終試合を意味あるものにする為に考えるべき2つのこと

それでは、まだ続いている普段の仕事である「古い自分の最終試合」に取り組むにあたって、何をどうすれば良いか、少し考えてみましょう。

次の2つの質問を考えて答えを書いて下さい。

「古い自分の最終試合」に向けての質問①

『これから古い自分の最終試合に出場して、あなたは何をやりますか?』
これまでのキャリア、仕事の集大成として取り組むことを考えて書き出すと良いでしょう。あまりストイックにならず、無理をせずにやれることで構いません。

<答え>
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「古い自分の最終試合」に向けての質問②

『近い将来、次の仕事・次のキャリアを始めた時に、自分が今よりも成長している為には、あなたは今、普段の仕事にどう取り組めば良いでしょうか?』
従来と同じ古いやり方ではない、新しいやり方を考えてみましょう。 

<答え>
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今まさに現在の仕事を辞めることは決めたのだけど、次にやりたい仕事はこれから考える状況の人は、(辞めるつもりの)普段の仕事にどう取り組むのか、上記2つの質問に取り組んでみては如何でしょうか?

尚、繰り返しにはなりますが、この宙ぶらりんの不安定な時期がしんどくて、さっさと答えを出したいという誘惑には負けないようにしましょう。
急がば回れ、です。

(2024年1月9日)
山本恵亮
1級キャリアコンサルティング技能士

 


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