見出し画像

<17>キャリア目標を立てる時は、まず人生の振り返りから始める~自分史年表を作成(フォーマット有り)~

古い自分をリセットして、キャリアチェンジ(職種や働き方を変える、会社を変える、新しいキャリア目標を立てる、等)をする!新しい自分に変わるぞ!と心に決めたら、何から取り組むべきでしょうか?


人生を振り返る意味

自然な意識の動きとしては、意識は未来に目が向きがちだと思います。ですが、まず目を向けるべきは過去です。これまで歩んできた人生とキャリアの振り返りを行います。なぜか。

今の自分は、過去に経験した幾つかの出来事や、そこで感じたこと、その時に行った意思決定などを積み重ねてきた結果です。ですから、自分が何を経験したのかを思い出して、その時に何を感じ、どう決断したのか、などを振り返っていくことで、自分がどうやって今の自分になったのかが分かります。こうして今の自分への理解が深まれば、次、自分がどうしたいのかイメージしやすくなり、考えを前に進めることが出来ます。

また、自分の過去の人生とは、現時点で自分が認識している過去、つまり終わりつつある古い自分がこうだと思い込んできた自分の過去です。言い方を変えれば、終わろうとしている古い自分の視点から見て考えた過去の自分の人生なのです。もっと乱暴な言い方をすれば、過去の人生とは今の自分(古い自分)が見たいように見ている過去です。人は過去に経験した出来事については、客観的な事実として記憶しているのではなく、そこに自分なりの意味づけをしています。しかも、特に遠い昔のことになればもともとの出来事から記憶が変容していることも多いでしょう。この様に自分の過去の人生とは古くなった自分の思い込みと言っても過言ではありません。しかも、そう思い込みたい自分がいると思います。これは古くなった自分の観念を手放すことに抵抗している古い自分です。また、古い自分が思い込んでいる過去の人生のイメージは、今の自分を縛っている固定観念にもなっています。

自分史年表を作成して過去を捉え直す

この固定観念から自分を解放する為にも、今一度、過去の人生を子供の頃から時系列で振り返りましょう。そうすることで、古い自分の立場から見ている過去の人生のイメージを捉え直すことがお勧めです。そうすることで、古い自分の経験則で物事を考えてしまうことや行動してしまうことから脱却することを目指します。

そこでお勧めなのは、自分史の年表を作成することです。これによって、これまでの人生で自分は何をしてきたのか。どの様な出来事があって、その時に何を感じたのか。また、どんな意思決定をしてきたのか。そう言ったことを思い出して書いていくのです。

もちろん、これ以外の方法もあります。時間をかけても良いのであれば、以前のコラム<9><11>でご紹介した営業マネージャー和田さんの事例で書いた様に自叙伝を書いても良いでしょう。ただし、その場合は事実だけを書くのではなく、その時に感じたことや行った意思決定なども書くことが大切です。

自分史年表のワークシート(ダウンロード可)

以下に自分年表のワークシートを添付しておきますので、必要に応じて自分史年表を作成する時の参考にして下さい。

それでは、本マガジンの次回コラムでは、自分史年表を作成したら次は何をやるのか?ということを書きます。来週以降(本コラムから1週間後以降)に投稿しますので、これから自分史年表に取り組む人はそれまでに作成して頂くと、本マガジンの投稿がちょうど良いペースメーカーになるかも知れませんね。 

(2023年1月15日)
山本恵亮
1級キャリアコンサルティング技能士

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?