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今やレア尾張造「津島神社」全国天王総本社!スサノオ「宝寿院」神仏習合「円空作木造千体仏」【津島市】【尾張シリーズ】

スサノオといえば、出雲大社、八坂神社、津島神社が有名かと。津島神社周辺は尾張氏の影響が強い地域で、津島神社の本宮「津島神社」があり、この神社を中心にお祭りがあることから津島神社は無視できない。そして熱田神宮でも1社しか残っていない社殿様式・尾張造が残っている!!

ちなみに、津島神社は「古くは津島牛頭天王社と申し今日もなお一般に「お天王さま」と尊称されております。」とあるのだが、頭に「津島」としたのは、八坂神社と廣峯神社とは別です!ということなのかな?

変更履歴
2023/02/04 初版

▼HP

▼アクセス

愛知県津島市本町3

▼祭神・本尊と脇時

※後述「▼見どころ」参照

▼見どころ

▽円空作木造千体仏

 津島神社周辺。名鉄津島駅と津島神社を結ぶ、津島のメインストリート天王通りのほぼ中央にある一坪半ばかりの小さな地蔵堂に円空作の仏像がこれでもかと安置されている。

▽津島神社

 540年の欽明天皇元年の鎮座と伝えられ、1450余年もの歴史を持つ。明治までは、除疫・授福の神である「牛頭天王社」とも呼ばれ、京都・八坂神社と並ぶ天王社として崇敬されている。また、全国に3000以上も点在する津島神社の総本社である。
 ということで、こちらも牛頭天王なんですかね・・ということは廣峯神社との関係も気になるな・・。スサノオを祀る八坂神社と廣峯神社の本宮対決には参加しないのかな??(ここらで終われせておく)

→津島神社のイチョウ

 津島神社の天王通りの北側にある「御旅所跡の大イチョウ」は、秋の終盤には黄葉が真っ盛りになる。植物学の権威・梅村甚太郎博士はこのイチョウを見て、「雄の木は実(ギンナン)がならないので成木になる前に大抵は切り倒されてしまうが、この木は御旅所地内にあったために神木として崇められ、今日に至った」と言ったそうな。そういえば、ちなみに多度大社参道の店に行くと「ギンナン」がどこの店も売っていたのは、なにか関係があるのかな??

→南門

 車で参拝すると、たぶんここから参拝する人が多いかと。で、前日のNOTEと同じく、境内に入っても社殿が見えないようにしている塀がある!

 さすが津島神社本宮ですね。摂社・末社が並んでいます。そして、奥に神仏習合を感じる寺も並んでいます。それは後ほど。

拝殿・回廊・祭文殿・本殿に行きましょう!とその前に楼門を紹介!!

→楼門@重文

 秀吉が寄進した楼門@重文を抜けると、右手に本殿・祭文殿・拝殿が左右対称に一直線に配され、南門との間に蕃塀が置かれる尾張地域の神社様式となっている。因みに社家は紀氏のようで、摂社・弥五郎殿社に記されている。

→拝殿・祭文殿・本殿@重文

 京都の八坂神社と並ぶ天王社として崇められ、全国3000以上も存在する津島神社の総本社で、神殿は尾張造になっている。 特徴は本殿、祭文殿、拝殿が、左右対称に一直線に配されている。祭神は「スサノオ」とオオクニヌシの別名「大穴牟遅命(オオムナチ)」で、1450余年の歴史がある。おっと、八坂神社と廣峯神社と並ぶ「天王社」にしておこうかな。

社伝によれば、建速須佐之男命が朝鮮半島から日本に渡ったときに荒魂は出雲国に鎮まったが、和魂は孝霊天皇45年(紀元前245年)に一旦対馬(旧称:津島)に鎮まった後、欽明天皇元年(540年)旧暦6月1日、現在地近くに移り鎮まったと伝える。

 本殿は国の重要文化財で、尾張造。尾張氏の氏社・熱田神宮は元々は熱田造りだったが、気づいたら神明造りに変わった。熱田神宮でさえ、熱田造は1社だけだが、ここに貴重な尾張造りは残っている!!

 では、摂社・末社巡りしましょうかね。長くなるので神様の関連で括りますので、参拝順と説明順は違います。

→末社・摂社

 摂社・末社は数多く、多度神社&熱田神宮は尾張氏の中心地であることがわかる。摂社・和御魂社(にぎみたま)、柏樹社(かしわぎ)などには、スサノオの荒魂・奇魂・幸魂が祀られ、境内に6座鎮座している。長期的歴史観点で言えば、元々は蘇民将来を祀る「祖民社」だったようだが。。

 本殿左にはスサノオがアマテラスと誓約で産んだ御子が祀られている「八柱社」、「熱田社」「内宮」「外宮」などの記紀スターズと、「弥五郎殿社」というのがある。

 |→摂社・八柱社

 アマテラスとスサノオの誓約で生まれた神たちを祀る。まずは宗像三女神、天之忍穂耳命、天之菩卑能命、天津日子根命、活津日子根命、熊野久須毘命である。

 八王子社といえば関東の人は通じる人が多い?スサノオとアマテラスの誓約で現れた神々ですね。後述するがオオトシなども祀られている。廣峯神社と似ているんだよな~。

 |→熊野社:イザナミ、多賀社:イザナギ

スサノオの父母ですね。


 |→弥五郎殿社:武内宿禰命&オオムナチ、久斯社:スクナヒコ、

 「弥五郎殿社」の祭神は「武内宿禰命」「オオムナチ」で、郷土の守護で津島神社社家であり紀氏の祖神・タケノウチスクネを祀る。

 オオクニヌシがいるところスクナヒコですね!それは「久斯社」です。

 |→末社・橋守社(橋姫社):サルタヒコ、末社・愛宕社:カグツチ

 昔は南楼門外に対面していた社のようだ、昔は末社は楼門より外だったのかな・・。

 |→摂社・柏樹社&和御魂社(スサノオ奇御魂、スサノオ和御魂)

 |→瀧之社:水の神、龍田社:シナツヒコ、秋津比売社:速秋津比売神

 南門左右に水の神と風の神がセットになっている!と思っている。農耕の神も揃っているので、そりゃそうか!という感じですね。

 龍田大社が本宮の風の神・シナツヒコ。伊勢神宮の内宮、下宮の別宮・風宮にある。

 |→塵社:聖神、大歳社:大歳神、稚児社:若年神、船付社:庭高津彦神、庭津日社:庭津日神

 「塵社」があり祭神は聖神。この神様は大年神と伊怒比売の子の1柱で、古事記にしか登場しない神様が本殿左に祀られている。

 って、思い出した!大阪の「聖神社」だ!!スサノオの孫が聖大神とあるので、スサノオ→大年神→聖大神と整合していますね。埼玉にもあるようです。

 以降、南門横にスサノオの御子が続く。
 まずは「大歳社」で大歳神を祀る。大歳神もスサノオの息子ですね。

 次に「児之社」に若年神を祀る。若年神は大年神の子。スサノオも農耕の要素も兼ねているのだろうか。というか、この流れは廣峯神社のような気がしてきた・・。

船付社庭高津彦神は、大年神と天知迦流美豆比売(アメチカルミズヒメ)の間に生まれた神で、庭津日神(ニワツヒコ)という似た名前の同腹の兄弟がいる。かなりレアな神様だと思います。三重の「牛庭神社」でも祀られています。そして北野天満宮にも「竈社」で祀られています。

 ということで「庭津日社」が存在し、神様はニワツヒコである。場所は少し離れているところに鎮座。

祭神は「庭津彦神」と「庭津姫神」と「火産霊神」となっている。庭津彦・庭津姫神の「庭」は家庭の意味で、この2神は家庭の守護神である。また火産霊神は、火をつかさどる神である。古来この三柱の神は、かまど・台所の守り神として私たちの日常生活と密接に結びつき、各家庭で大切に守られて来た台所の神様。

↓私のNOTE

 |→熱田社:ヤマトタケル、多度社:羽山戸神

 熱田神宮といえば、尾張氏の主神社であり、尾張造の社殿だったが、ほぼ神明造になり、祭神は三種の神器「草薙の剣」となっているが、実質、アマテラスである。
 ただ、本来は尾張氏につながりのある神様だろうとか、ヤマトタケルでは?とも言われている。
 ここはズバリ!尾張の地でヤマトタケル!と言い切っている。何気ない小さな社に本当の歴史がある場合がある。

 多度社には羽山戸神を祀る。多度大社は「天津彦根命(アマツヒコネ)」を祀るのだが。。どういう意味だろうか?熱田社と同様に想像が膨らむ。

 |→米之社:ウカノミタマ

 あらゆる神社の摂社・末社で存在する「お稲荷さん」こと「稲荷社」だが、ここは明示的に「米」としている。春に山の神がおり「花見」をして迎える。雷が稲穂をつける!!これが古代信じられたものなのだ。だからお稲荷さんは稲穂を咥えている(という認識です)。
 ああ~ウカノミタマもスサノオの御子です。大歳神の兄妹ですね。

 |→大社:オオヤマグイ

 ここでオオクニヌシと思いきや、オオヤマグイだった。。

 |→内宮:アマテラス、外宮:トヨウケ、戸隠社、忍穂耳社(星宮)

 内宮にはアマテラスである。外宮にはトヨウケと伊勢神宮内宮・外宮がきっちり存在する。場所が南門で分かれているのだが、他も同じで対になっているのかも。

 アマテラスとスサノオの御子たちが多く、五穀豊穣に必要な水、山、風の要素の神がいるのはわかるが、いきなり怪力の神を祀る「戸隠社」が出てきた。神社の説明では「勇気を称える神」とのこと。。。

忍穂耳社(星宮)として、正哉吾勝々速日天忍穂耳命を祀る社があった。他より大きいのは何かあるのかな。

→南門の外:三つ石、菅原社

 南門の外に菅原道真をまつる天神様があり、そこに三つ石と呼ばれている石がある。この三つ石は何の伝承も無いのだが、尾張名所図絵の神社境内図にも現在地と同じ位置に描かれているそうで、もしかしたら、古代の祭礼の場か磐座としていたかも。

 最後に居森社はスサノオが祀られ横にアマテラスの別名「オオヒルメ」が祀られている。京都・八坂神社と繋がりを感じる神社参拝終了!!多度大社に行く方は、この神社の祭神を押さえて参拝することをオススメする。

▽津島神社:開扉祭

中日新聞デジタル部よりどうぞ。


▽元神宮寺「宝寿院」

 愛知県津島市神明町2だが津島神社本殿の後ろにある。津島神社とは興福寺と春日大社の関係と同じく1対だったが、明治の神仏分離令で別れた。左のお堂に秘仏「薬師如来」や「大龍神」が、右のお堂に「弘法大師」を安置している。

▽参拝後は「くつわ」と「あかだ」を食す

 津島神社の門前でパワースイーツ!?名物「あかだ・くつわ」が売っている。この名物はすごく堅いので歯の悪い人は注意ですこれらを作っている店は現在3軒のみで、昔からの味を守っている手作りの店は一軒だけ。

→あかだ屋清七

 あかだとくつわを1個ずつ買うと1080円が1000円になる。厄除けの「あかだ」は、津島神社に供えた米を砕いて作った団子を油であげたもので、塩砂糖などは一切かかっていない。幸せを呼ぶ「くつわ」は白米ともち米を熱湯でこねて蒸し、砂糖・黒ゴマを混ぜてつきあげた団子を手で伸ばし二重の輪を作り菜種油で15分揚げたお菓子。江戸時代末期に作られ開運招福を祈る神事の茅の輪くぐりを模って輪っかにしているが、神馬の轡に似ているところからこの名前が付いた。ちなみに手で割ってから食べるのがよい。

!→松儀商店

 津島神社東門前にある「くつわ」「あかだ」を売っている店。コジャレたイメージで、家族連れが多かった。新しい建物だが1840年の老舗である。「あかだ」は弘法大師が津島神社に悪疫退散の祈願を凝め米団子の油揚を、神前の供えのが始まり。「くつわ」は渦巻形で「あかだ」の原料に砂糖を混ぜて甘味を副え胡麻油で揚げたもの。


▼旅行記

▼セットで行くところ

↑の抜粋↓


▼仏像展


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