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2021/8/22 神奈川県横浜市長選挙 山中氏が当選確実

2021/8/22 夜のニュース比較、文字起こし
神奈川県横浜市長選挙 山中氏が当選確実
テレビ朝日:サンデーステーション 10’05

小木アナ「総理大臣が全面的に支持をして、そして小此木さんは大臣の職を辞してまで臨んだ選挙戦でしたけれども、まさかの20時に投票締め切りと同時に当選が出る、という事態になりました。自民党としては、どう受け止めてるんでしょうね?」
藤川みな代氏(テレビ朝日 政治部長)「選挙戦の終盤から負けること自体は織り込み済みだったんですけれども、こんなに早く結果が出るほど大きな差をつけられてしまったことについては、衝撃が走っています。当初はカジノを含むIRが最大の争点でしたけれども、菅総理が全面支援する候補者ということで、その政権へのコロナ対策への批判というのを、もろに受ける形になりました。一方、野党側なんですけれども、候補者が乱立しましたけれども、立憲民主党が推薦する候補者を、共産党も支持するという野党共闘が成立して、票を伸ばしました。」
小木アナ「争点も色々ありましたので、一概には言えないかもしれませんけれども、お話を聞くと、菅総理が出てきたから逆に敗北の一因にもなってしまったとも取れる訳で、そうなるとはっきり言って“菅おろし“という面になりますか?」
藤川氏「菅さんでは選挙に勝てない、と。次の衆院選挙に向けて、まず総裁選をやって顔を変えるべきだ、というような声が強まることは強まるんですが、直ちに“菅おろし“ということに発展しないと見られています。何故かと言うとですね、鍵を握っているのは安倍前総理と麻生副総理なんですね。これは何故かと言うと、最大派閥の細田派を実質的に率いているのが安部前総理。そして、第2派閥が麻生副総理ということになる訳ですね。このキャスティングボードを握る2人が菅総理支持の立場をまだ崩していないんです。自民党内ではコロナ対策が大変な時に菅さんに引き受けてもらって、この状況で変えろとはならないだろう、と見られています。」
小木アナ「しかし、そうなると菅総理で衆院選を戦うということになるだろうと見られますけれども、これがそのまま直結するかどうか当然わかりませんけれども、厳しい戦いになるとも予想されます。自民党の捉え方はどうなんでしょう?」
藤川氏「自民党内にはですね、次の衆院選は誰がやっても苦しい選挙になりますので、菅総理で衆院選に突入して、大きく負ければ責任をとって菅総理が辞めて、新しい体制にした方がいい、と。衆院選の後に新しい顔を選んだ方が、むしろ長期政権に繋がるんじゃないか、ということを言う人が複数自民党内にいるんですね。ここまでくると、もう総裁選も解散もなしで、任期満了でやった方がいいんじゃないか、という見方も出ています。」
小木アナ「藤川さん自身は、この結果どういう風に見ていますか?」
藤川氏「有権者からNoを突きつけられた時に、永田町ではどうしても顔を変えるという議論になりがちなんですけれども、今求められているのはコロナ対策で民意とのズレを埋めることが大事なんじゃないか、と。コロナ対策でメッセージの出し方や政策を変えていくことが求められていると思いますね。」
小木アナ「宮田さんは、どう見ていますか、この選挙?」
宮田裕章氏(慶應義塾大学 教授)「2週間前優勢だったこの自民党候補が逆転された、と。IRが争点から外れる中、やはりコロナ対策における不満というのが、非常に大きく影響したんだろうと思います。まさに、この短期的なコロナ対策というのを考えても、信頼関係をどう結んでいくか、まさに対策を今考え直していくべき時期なんだろうな、と思います。」

フジテレビ:Mr.サンデー 3’31

宮根氏「山中さんが20時ドンでもう当確が出て、ちょっとびっくりしたんですが。」
木村太郎氏(ジャーナリスト)「いやあ、びっくりしましたね。」
宮根氏「菅政権にとっては大打撃じゃないですか?」
木村氏「菅さんて人はね、小此木さんのお父さんの秘書を長いことやってね、それで政治家になってね、恩人なんですよ。その恩人の息子さんを落としちゃった。これえらいことですよ。その差が劣勢だということは言われていたんですけどね、開けてみたらどうもね、小此木さんと林さん2人合わせてもね、多分小此木さん(山中さんの間違い?)の方が取ってんじゃないかな?これ大圧勝ですよ。」
宮根氏「敗因としては、横浜市民が今の菅さんではコロナ対策は無理だと、はっきりとNoを突きつけたというのは敗因でしょうか?」
木村氏「元々IR、カジノが争点だって言われていたんですが、実は山中さんって人はコロナのワクチンの専門家なんですよ。その人にこれだけの票が集まったってことはね、実はコロナ選挙だったんだという、そういうことじゃないんですかね。」
宮根氏「菅さんは経済対策でIRを推し進めていた。そして側近の小此木さんがIR反対、でも応援した。ここも迷走しましたよね?」
木村氏「そうですね。その辺がもう混迷したんですが、何しろね、この総選挙絡みの時に、この敗北は自民党にとって痛いでしょうね。」
宮根氏「明日から永田町、政局は大きく大きく動きそうですね、総選挙に向けて。」
岸田雪子氏(ジャーナリスト)「そうですね。衆議院選挙の前に総裁選挙を開いて、しかもそれをフルスペックでやろう、という声が強まるということは間違いないと思いますよね。ただ、これ政局に持ち込むのは決していいとは、私は思いません。民意が訴えているものというのは、コロナ対策な訳ですよね。ですから、そのコロナ対策の菅政権への不満というものが、今回は小此木さんの方に集中してしまったようですけれども、それをじゃあどうやって国政が、コロナの政策をどうやって変更出来るかにかかっているんだと思います。
宮根氏「ただこれ月曜日から、総選挙は菅さんでは戦えないぞ、という声が政府、自民党、与党から出てくるんじゃないですか?」
木村氏「だから総選挙のタイミングがものすごく難しくなりましたよね。もしかしたら、任期終了ギリギリまでいっちゃうんじゃないですかね?」

NHK:ニュース「横浜市長選 開票速報」 15’41

徳橋達也(政治部)「菅総理のお膝元で、総理自らが支援したにも関わらず小此木さんが敗れたということで、与党幹部の間からは“政権へのダメージは避けられない“という受け止めが出ています。小此木さんを支援した公明党の幹部は先程“衆議院選挙に向けて不安が出ることもありえる“と話していました。このところの新型コロナの感染拡大、内閣支持率の低下を受けてですね、与党内では今度の衆議院選挙が厳しい戦いになるとの懸念が日増しに高まっています。また、来月末には菅総理の自民党総裁としての任期も満了となりまして、今週中は総裁選挙の具体的な日程も決まるということになっています。今夜の結果を受けまして“衆議院選挙の前に総裁選挙を実施すべきだ“という声が出ている一方、“今は新型コロナ対応に専念すべきだ“としまして、総裁選挙を求める意見もありまして、明日以降自民党内で総裁選挙をめぐる動きが活発になると予想されます。」
小口佳伸氏(NHK首都圏)「菅総理大臣でのお膝元での横浜の市長選挙、ここで菅政権で閣僚を務めていた小此木さんが閣僚を辞めて打って出て、敗れてしまった、と。この事実につきましては、地元横浜などで衝撃的に受け止められています。今後国政では、来月任期満了を迎えます自民党総裁選挙ですとか、再来月10月に任期満了を迎える衆議院選挙等と政治日程間近に控えていますので、今回の選挙結果が国政に与える影響というのも大きいと言えると思います。世論の動向を見ますと、菅内閣の支持率は直近のNHKの世論調査では支持率が29%と、去年の9月の内閣発足以降最低を更新したんですけれども、政党の支持率で見ると自民党が他の党を大きく離している状況になっていまして、野党側としてはこの内閣支持率の下落を自らの支持に繋げられていないというのが現状です。こうした中で今回の選挙結果を受けて、世論がどう反応するかというのも注目だと思います。」

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