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味噌汁のような、文章術の本

メーカーの、取扱説明書を作成する部署で働き始めた頃、どのように文章を組み立てるべきか、その方法が全く思い浮かばず、1つの段落を書くのに、数時間かかっていました。机に向かっても、全く言葉が思い浮かびませんでした。本が友だちで、ひたすら本を読んできたというのに、です。本当に困りました。会社の机で、文字通り、頭を抱える日々でした。

その時に出逢ったのが、この本です。

文章を紡いでいくことのきらめき、そしてライブ感を伝えてくれる本です。みずみずしい、人間らしい指南書です。

著者は、朝日新聞「天声人語」の元担当者、辰濃和男さん。

この本は、小手先の技術ではなく、書き手とはどうあるべきか、「書き手の心のあり方」に焦点を当てています。一般的な文章術の本とは違って、しみじみと心に沁みわたっていく、まるで味噌汁のような指南書です。そのため、暗記が苦手な私でも、この本においては、無理なく、本の内容をごくごくと飲み込んで、吸収していっているような気持ちになれました。

以下、抜粋です。

私がいつも思うのはいい文章のいちばんの条件は、これをこそ書きたい、これをこそ伝えたいという書き手の心の、静かな炎のようなものだということです。大切なのは、書きたいこと、伝えたいことをはっきりと心でつかむことです。そのとき、静かな炎は、必要な言葉を次々にあなたに贈ってくれるでしょう。

「まえがき」より


心のはたらきを閉ざしてはならぬ、心にそのはたらきがあって初めて人に届く言葉が湧く

「まえがき」より


技巧も大切だが、より大切なのは「心のままの誠」

「まえがき」より


具体的なことをしかと見つめ、感じ、ゆるがせにするな、そういう確かなことの積み重ねこそが大切なのだ、その積み重ねが土台になって、はじめて一つの抽象が説得力をもつのだ。

「II さあ、書こう 10 具体性を大切にして書く」より


琉球舞踊の名手、佐藤太圭子(たかこ)が「思いの深さと踊りの深さとはつながっています」といっていたことを思いだします。佐藤の舞台を見ているうちに、私は沖縄の海の色、なぎさの色、空の色、雲の動き、モクマオウの木々を吹き渡る風、海岸林の緑、あれやこれやが浮かび、人を思う情けの世界に包まれているのを感ずるのです。文章もそうでしょう。思いの深さはおのずから文章ににじみでてくるものなのでしょう

「IV 文章修業のために 9 思いの深さを大切にする」より



おすすめの曲

桜流し/宇多田ヒカル
会えなくなった大切な人たちへ。

終盤の歌詞です。

「Everybody finds love
In the end
(誰しも、最期には愛へと辿り着く  ネロリ訳)

もう二度と会えないなんて信じられない
まだ何も伝えてない
まだ何も伝えてない

開いたばかりの花が散るのを
見ていた木立の遣る瀬無きかな

どんなに怖くたって目を逸らさないよ
全ての終わりに愛があるなら」



いつか、桜を見に行ける日が訪れますように。



真夏の通り雨/宇多田ヒカル
カナリヤ君へ。

「あなたに思い馳せる時
今あなたに聞きたいことがいっぱい
溢れて 溢れて

木々が芽吹く 月日巡る
変わらない気持ちを伝えたい
自由になる自由がある
立ち尽くす 見送りびとの影
思い出たちがふいに私を
乱暴に掴んで離さない
愛してます 尚も深く
降り止まぬ 真夏の通り雨」


夢の中では、人が大勢いるビルの中でも、全然枠臭がしないので、「あれ? なんでだろう?」と不思議に思い、辺りを見渡します。でもすぐに、「あ、そっか。夢の中だからか……」と気づきます。こうして寝ているときにだけでも、出かけることができると、少しだけ気分転換になります。

小さい頃は、M製菓の「カール」が大好きで、死ぬ前の食事は「カールがいい!」と思っていたほどでした。昔はチョコレートも、M製菓と決めていました。でも、もう二度と買うことはないと思います。




カナリヤ/GLAY

「愛称(なまえ)を呼べば 今でも君があの場所で泣き笑いしてる
そんな気がする夜は そっと瞳をとじる」

中学時代、クラスに、糖尿病の女の子がいました。ほぼ毎日学校へ通っていて、お菓子も食べていて、はたから見たら「普通の子」に見えました(本当は、体が辛かったのかもしれません)。その子は、体育の授業と、体育祭を免除されていました。
体育やスポーツを、観るのもやるのも嫌いな私は、その子のことが、とてもうらやましかったです。
その子は、いつも不機嫌で、私に当たっていました。私に当たることで、ストレスを解消している、という雰囲気でした。
「なんで、そんなことをするんだろう(していたんだろう)? 病気だからといって、人に当たることはないじゃん」と、これまでずっと疑問に思っていました。学校の先生に訴えたこともありましたが、先生からは納得のいく回答は得られませんでした。
それが、シェを受けるようになって、自由に出歩くことができない生活を送るようになってから、ようやく、その子の気持ちが分かるようになりました。その子はただ、「普通の生活がしたかったんだ……」と。そして、健康体で、普通の生活を送ることができている私のことが(いじめられっ子ではありましたが)、心底うらやましかったのだと。約30年たって、ようやく理解することができました(実際には、理解できていないのかもしれませんが)。

「人は何かをなくして初めて、それまで持っていたものの価値を知る」とはよく言いますが、本当にそうだな、と今、実感しています。

制限のある生活の中でも、楽しみを見つけていかないと、時間が過ぎ去っていくばかりなので、いじけてばかりはいられません(時々いじけるけど)。
難しいことではありますが、今の状況の理不尽さを、どうにかこうにか自分自身の中で消化していって、何かしら良い方向へと昇華させていきたいです。
こうした厳しい状況の中でも、これまでに出会ってきた仲間のことに思いを馳せると、「一人じゃないんだ」と思えます。



おまけ

~ ここまでお読みくださった心優しいみなさまへ ~
お忙しい中、お読みくださりありがとうございます!\(^ ^)/
大変なときに、役立つかもしれない情報のプレゼントです。

歯や歯茎が痛いとき、プロポリスをなめると、痛みが引くことがあります。
下記のプロポリスは、アルコールや添加物が配合されていないので、安心して食べることができます。
少しクセがある味なので、普段は、はちみつのほうが断然美味しいと感じますが、風邪をひいているときや、具合が悪いときにプロポリスを食べると、なぜか美味しく感じます。電磁波の影響も軽減してくれるそうです。

【ご注意】
1歳未満の乳児と喘息の方はご遠慮ください。

 プロポリスの名称は、ギリシャ語のプロ(前面を)、ポリス(都市国家)を語源としていて、ミツバチがこれを巣の入り口に塗ることで、内部に外敵や雑菌が入らないようにする防御物質としているのです。
 プロポリスの働きは古代ギリシャ、ローマ時代からよく知られており、アリストテレスは自著である「動物誌」の中で、皮膚疾患、切り傷、感染症に効能があると記しています。
 また、ヨーロッパや南米のブラジルでは、プロポリスが火傷[…]などの民間薬として古くから使用されていました。

『ミツバチからの最強の贈り物 プロポリス』

楽天のサイトで、「ミツバチからの最強の贈り物 プロポリス」と検索すると、本(小冊子)が表示されます(記事を書いている時点では、本体253円+送料360円です)。
この本を売っている「健康関連書籍ケンコーブックス」というお店では、他にもおもしろそうな本がたくさん売られています。

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