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POPEYのガールフレンド特集

ふと、仕事終わりに本屋を寄りたくなる時がある。先週の金曜に、特に買いたい本などなかったのだが、本屋に寄りたくなってしまい職場近くの本屋に飛び込んだ。

本屋に入り、いつも通り雑誌コーナーで、ファッション雑誌でも立ち読みしようかと思った、その瞬間、目が合ってしまった。雑誌の表紙に写る、どこか影のある女性と。雑誌のタイトルを見ると「POPEYE」と書かれていた。やられたと思った。12月といえば、POPEYEのガールフレンド特集だ。大学生の頃から、1月号の、このガールフレンド特集のPOPEYEだけは、欠かさずに買ってきた。


大学時代に、この特集に出てくるカップルを見ては、自分もオシャレになってオシャレな彼女と一緒にオシャレなデートをしてやるんだと、雑誌全体から醸し出されるオシャレな雰囲気に憧れを抱いていた。大学生になって初めての彼女ができた時は、彼女にPOPEYEのデートコースを見せては、「ここ行こうよ」なんて、はしゃいだものだ。微笑ましい。

残念なことに、今年は隣に一緒にPOPEYEを眺めてくれる彼女がいない。だが、この特集だけは見逃すことができない。そんな衝動にかられて、立ち読みなんてやめて、POPEYEを片手にレジに駆け込んでいた。

家に帰って一目散にお湯を沸かし、インスタントコーヒーを片手にPOPEYEを眺めた。家で出来る最高のオシャレ、「コーヒー片手にPOPEYEを眺める」が完成(こんなこと言っている時点で、だいぶダサいのだが・・・)。雑誌をペラペラとめくると、そこに眩しいカップルたちの姿が。あー、羨ましい。僕だって、可愛い彼女とクリスマスは旅したいよ。クリスマスだけ、デートしてくれる可愛い女の子なんていないのか、なんてボヤき。あれ、今年も、もうクリスマス?
気がついたら、街はクリスマスカラーになっていることに、POPEYEに気づかされる。
寂しいロンリー男子のクリスマスへのカウントダウンは刻一刻と迫っているのである。


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ムムム。