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人工知能が芸術分野において成功できると思う理由

こんなニュースを見た。

これを見たときに、成功例が作られたと思った。
さらに、『これは当然なのでは』と思った。

そしてその理由は、モデリングしている対象にあると思う。
(ここでモデリングとは『何かの模型(モデル)を作ること』としています。)
絵画や音楽をモデリングするということは『人によって』定義された枠組みを『人を模したアルゴリズム(AI)が』再現するわけです。

なので、もしAIが『人と同じ条件にある場合に人が作ったものを再現することができるのであれば』、成功するのは当然と思った、という話です(また、下ではこれを前提に話していますのでご注意ください)。

具体的な話

話を具体的にするために、カメラで撮った写真からその場を復元する場合と、絵を作り出す場合で分けて考えてみます。

また、理解しやすさのために最先端の研究などの内容は省いているのでそこのマサカリは期待していないことをここに明記しておきます。

カメラ写真からその場を復元するという場合

結論からいうと、これは世界をモデリングしていると言えます。
ここでいう世界とは文字通りの世界で、今生きている世界のことです。
これが現状なかなかうまくいかないのには以下のような理由があると思います。

1. 写真に撮る時点で、『温度』『風の流れ』などの情報を落としている。
2. なので復元しようとしてもそもそも復元に足るデータがない。
3. また、そもそもカメラを作った人間自体が世界全てを認識していない。

よって知っていることだけから知らないことまで補おうとしているため、難しいのは当然な気がします。絵にするとこんな感じ。

絵を作り出す場合

こちらは先程とは違って人によって定義された枠組みをモデリングしていると言えます。

最初に述べた『同じ条件下』とはここでは『絵を描くということ』自体をさします。
というのも先程の例で言う日本もアメリカも火星も何もかも含めた『世界』が、ざっくりというとこちらでは『キャンバス』だからです。
図にするとこんな感じ。

さいごに

挨拶が遅れましたがこれが初投稿になります。
普段は大学生で、人工知能の研究のリサーチなどをしております。

これが日進月歩なのか、と思うくらいこの分野の進化は早いので私としてもついていくだけで精一杯なのですが、今回はかなり強い前提を立てた上で専門用語を使わずに、ふと思ったことについて書いてみましたがいかがでしょうか。

人工知能とアートの掛け合わせは個人的にかなり面白いし、更には人の表現の領域までも広げてくれると思っています。

また、下記リンクのアプリを開発しているmagentaなどが良い例かとは思いますが、おそらくこの掛け合わせはどんどんコモディティ化していきます。

次回は、人工知能とデザイン的な考え方が絶妙にマッチしているジェネラティブデザインについてかければと思っております。
読んでいただきありがとうございました。

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