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顧客が喜ぶインセンティブってどんなの?-行動経済学の理解と実践10

インセンティブは報酬のことで、選択することでなんらかの報酬を提示することで行動を促すものです。ナッジが無意識の行動を促すことを目指す一方で、インセンティブは自主的な行動を促すものとなります。

報酬といっても、金銭的なものだけでなく、社会性、道徳性、群衆心理的なところにも働きかけます。
社会性:他者からの承認欲求につながるものです。
道徳性:環境保護など社会の役に立てていると実感することです。
群集心理;みんながやっていることに遅れてはいけないと意識させることです。

金銭的なインセンティブだけでも効果を望むことができますが、その他の要素を加えることでさらに行動を起こしてもらいやすくできるでしょう。

例えば、金銭的インセンティブとしてはポイントカードも含まれますが、食品スーパーでフードロスや簡易包装に協力するとポイントが増えるような取り組みをするなど検討してみてください。

インセンティブは誰に与えられるべきなのか?

誰にインセンティブを与えると効果が高まるのか、を検討しなくてはなりません。
商品・サービスの購入の意思決定に至るには主に4つの役割があります。
選択・決定する人
使う人
お金を払う人
ベネフィットを得る人
4つの役割が一人の人が担っている場合は非常に単純でその人に与えるべきインセンティブを考えればよいです。
では、すごい美味しい料理が作れる圧力鍋があったとしましょう。4つの役割を考えてみます。
選択・決定する人・・・お父さん or お母さん
使う人・・・お母さん(主にお母さん)
お金を払う人・・・お父さん
ベネフィットを得る人・・・家族全員(子供含む)

料理器具ではおそらく使用率の高いお母さんに目がいきますが、お父さんや家族のメンバーも役割があります。彼らにどのようなインセンティブを与えることができるのかを検討すると、違った角度からのアプローチができるでしょう。

まとめ

顧客が前向きに行動を起こすためのインセンティブについて説明しました。商品・サービスに関与するすべての人に喜ばれるベネフィット(金銭的だけでない)をぜいインセンティブに盛り込んでみましょう。

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