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映画鑑賞「オッペンハイマー」

今年3本目の映画館での映画鑑賞は「オッペンハイマー」でした。

原子爆弾を開発した人の映画ということで、広島や長崎の被害を写してないことなどの批判の影響で日本での公開が遅れたそうですね。

先日、NHKのバタフライエフェクトでオッペンハイマーを観たのが映画の前知識になっていました。

原子爆弾を開発した人です。世界を変えてしまった人です。

成功した当初はアメリカで英雄として扱われ、のちにロシアのスパイの嫌疑をかけられてしまいます。

一人の科学者の人生を描くのもすごく複雑なのに、ましてや政治思想的な思惑やちょっと乱れた恋愛、結婚関係までもが絡まってきます。映画では、その複雑な天才物理学者の人生を過去と現在を行き来しながら精巧なストーリーになっていると思いました。

原爆投下による広島・長崎の惨劇を描写されていないという日本での懸念は確かにあえて映像を出さないようにしているようにも思えました。でも、直接的な描写は無いながらもオッペンハイマーの悪夢として描かれている部分もあり悔恨や自責の思いは伝わってきます。

ナチスやロシアとの開発競争の中で誰かがやらなければならなかった。

原爆は持つだけで威嚇になるから落とす必要はない。

ニューメキシコ州のロスアラモスに町を造って科学者たちを家族もろともかくまうかのように連れてきて行われたマンハッタン計画の中で、彼ら自身がやっていることに疑問も抱きながらトリニティ実験が成功した時の歓喜が開発者としての純粋な思いだったのだろうな、と思います。

重要な場面であるオッペンハイマーとアインシュタインが湖の前での会話の内容が強いメッセージとして心に残りました。

大作だけあって多くの俳優が出演しています。個人的にはラミ・マレックを見つけた時には「お、フレディ・マーキュリーだ!」ってうれしくなりました。

非常にいい映画だったと思います。


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