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その塔は今も立ち続け、見守ってくれている

久しぶりに万博記念公園を訪れ、EXPO'70パビリオン
では1970年の時代の熱気を感じた。公園の中心に建つ
太陽の塔。輝く未来への希望が満ちていた大阪万博で、
その塔には岡本太郎により、科学技術、資本主義一辺倒
でない人間本来の生命力への想いが込められている。

EXPO'70パビリオンで当時の熱気を感じながら
2023年に増築された別館へと光の通路をたどる
扉を開けると、今でも斬新さを感じるユニフォームの向こうに
太陽の塔の姿。太陽の塔のようなデザインのユニホームも
その先には黄金の顔。現在、塔に設置されているのは2代目に
大きさは直径10.6m。初代の黄金の顔の造形を間近で見る
黄金の顔は、太陽の塔が持つ4つの顔の内
塔の頂部に設置されている。中央には太陽の顔
二代目の黄金の顔は太陽に照らされ光輝く
以前にも取り替えられた黄金の顔が公開されていた

そして2023年、黄金の顔を展示する別館が建てられ

別館には4つの顔のひとつの地底の太陽のレプリカも
黒い太陽は塔の背面に。4つの顔を持つ太陽の塔
太陽の塔の地下に展示されていた仮面の数々も
別館に常設展示されている

岡本太郎の生み出したさまざまな表情の顔もめぐって

手の椅子。氏には手をモチーフとした作品も多い
緑一色の別館の通路を通り
建物の外へ。ミニサイズのスペースフレームも
EXPO'70のサインの向こうに見える太陽の塔
もう一度、光の通路を通って
当時の熱気を感じつつ、太陽の塔へと会いに行こう

万博記念公園ではいつでも太陽の塔に会える

芝生広場の向こうに両手を広げるようにそびえる
太陽の塔。今でも斬新で迫力のある造形を
真下から見上げる。いろんな角度で楽しんで
角度によってさまざまな表情を見せる太陽の塔は
今も立ち続け、大阪を、私たちを見守ってくれている

1970年の大阪万博のシンボルとなった太陽の塔は、
閉幕後は残される予定ではなかった。しかし万博で
人々から愛された太陽の塔は、今も立ち続けている。
岡本太郎がそこに込めた熱い想いは、当時の人々の
心に届き、また時代を超え多くの人を魅了している。

大きな穴をぶち抜いた大屋根や、周囲をとりまいた
様々な施設が取り払われる中、その場所で立ち続け
ている太陽の塔。2018年に行われた改修工事では、
補強され、再び内部空間も公開されるようになった。

塔でありつつも両手を広げているかのような造形や
佇まいに魅了された人々。岡本太郎の斬新でも愛着の
持てるデザインや、その想いを形に変えた技術者達。
そして閉幕後も、太陽の塔を残すべく活動した人々。
さまざまな人の想いがつながって、太陽の塔は50年
以上の時を刻み、今も私たちを見守ってくれている。

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