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食べ物の話を画像なしで書いてみよう(蕎麦編)

文字で美味しさを伝えよう

こんにちは、デブです。
食べ物が大好きですぶひ。
美味しいものを書こうと思って、noteの記事を書いています。

しかしながら、最近はインターネットが普及して、いろんな方々がグルメなことを書いています。
インターネットと言えば携帯電話で【写メ】を活用しながらパケット代を気にしていましたが、昨今はWi-Fi当たり前のまさに大インターネット時代。
写真なんて当たり前、動画も入れる。いや、動画オンリーの方がメインな時代です。

そんな時代の中、あえて文字だけで美味しさを伝えようと思うのは時代遅れでしょうか。
デブはそんなことは思いません。
彫刻も絵画も現実を写実するところから始まり、芸術へと変わりました。
写真が生まれても絵画という技術が廃れないのは、それこそ創造性の賜物です。
文字も同様です。どれだけYouTubeで、ありのままを映し出してもテキストには敵わないという面があると思います。

蕎麦の魅力を文字で伝えよう

さて、私は蕎麦が好きです。
と言っても食べ歩きはそこまでしていません。通っている店もチェーン店、俗に言う「蕎麦通」ではありません。
でも、蕎麦が好きです。

→唐突に皆様、【本当に美味しいお蕎麦屋さん】を知っていますか?

私は知りません。
好きなお蕎麦屋さんはありますが、人に自信を持って薦めることが出来る「本物」と言われると及び腰になってしまいます。
でも、それって凄いことだとも思います。

お蕎麦の世界は広く、そして大変に深いものです。
恐らくですが、その全てを網羅している人はいないのでは無いでしょうか。
こんなことを言うと「江戸前そばの老舗を知らないのか」と言われるかもしれません。
ええ、知りませんデブ。

でも、別に江戸前蕎麦を知らなくても蕎麦を語ってもいいんですよ。
だって、古今東西日本全国津々浦々にお蕎麦屋さんがあるのですから。
江戸前蕎麦って言いますけど、蕎麦の世界の中では公式カプみたいなもの。
もっと言ってしまえば「東京蕎麦」っていう地方蕎麦の一つにしか過ぎないんです(怒られるかな)。

そもそも、昔からある江戸前蕎麦だって十割蕎麦、二八蕎麦、更科そば、更級そば、さらしな蕎麦と色々あるわけです。さて、どれが【本物】でしょう。
知識豊富な方ほど「そりゃあ、全部本物だけど」となるはずです。

郷土蕎麦は蕎麦じゃない?

さて、上記は蕎麦粉に重点を置いた蕎麦を紹介しました。
しかし、日本全国では「つなぎ」を名物にしている蕎麦もたくさんあります。
そもそも、蕎麦ってそのままだと麺にするのが難しい。
だからこそ、職人が腕を磨くこともあれば、麺にするために加えるものを工夫することもあるのです。

ふのりを使ったへぎ蕎麦、山芋そば、茶そば、そうそう江戸前でも季節の蕎麦で赤茄子(トマト)のお蕎麦なんてものもありますね。

そして、肝心の蕎麦粉も日本全国、色々な種類があります。
デブが住んでいる北海道では韃靼そばなんかが有名です。ルチンがたくさん含まれているそうです。
更に新そばとなると、北海道からオーストラリアまで様々な地域で取れる蕎麦を名物にしてありんす。
これこそが、蕎麦の魅力だとデブは思います。

十割蕎麦は正解ではない

さて、蕎麦の世界では十割蕎麦が尊ばれますが、別に十割蕎麦でもまずい蕎麦はたくさんあります。
二八そばこそが黄金比と言う人もいますし、白い更級そばなんかはそもそも使っている蕎麦の実の部分が違います。
へい!十割蕎麦でい! と、出されたお蕎麦が真っ白だったら小麦粉が入っているかと思うかもしれません。
しかしながら、蕎麦の実の中心部分を使っているだけかもしれません。
逆に十割蕎麦でも雑な製粉をしている蕎麦粉だったら、真っ黒で美味しくないこともあります。
これは、蕎麦打ちが好きなお父さんの蕎麦とチェーン店の蕎麦、どっちが美味しい?
→いや、それ蕎麦粉と腕によるんじゃない? 
と、言うのと同じようなものです。

だからこそ、自分が美味しいと思っている蕎麦を美味しいと言っていいのです。それこそが、すばらしき蕎麦の世界でございます。

蕎麦の香りを感じなくてはダメなのか

さて、自称蕎麦通の方がよく言う「本当に美味しい蕎麦の香り」というものがあります。蕎麦好きなデブも、多分これが蕎麦の香りなんだろうなあというものはあります。
でも、デブは個人的には蕎麦の香りもそんなにこだわらなくていいのでは?と、思っています。
他方からは、これだから味の分からないデブはと言われそうですが、その証左となるのがそれこそ、真っ白いさらしなそばの存在です。
あれって、粉がそもそも蕎麦の中心部分だけなのでほぼ澱粉なんですよね。
なので、蕎麦を作る時も水ではなくお湯を使います。
もちろん香りはありますが、所謂「十割そば」をイメージすると違ってきます。

それに加えて蕎麦って、もり蕎麦だけではありません。
冷たい蕎麦でも天かす、卵、山芋、海苔、大根おろし、さらには明らかに匂いの強い納豆蕎麦も市民権を得ています。そもそも、薬味の山葵なんて遥かに蕎麦よりも香りが強いので、美味しんぼの海原雄山もブチギレてました。
暖かいそばとなれば花巻(海苔そば、美味しい)のように海苔の香りを全面に押し出す蕎麦があると思えば、天ぷらを乗っけたり、甘辛く炊いたニシンを乗っけてみたりと、繊細と言われる蕎麦(本当か?)よりもはるかに強い香りがする具材を合わせることは珍しくありません。
でも、美味しいですよね。いいんです、美味しいものは美味しくていいのです。

汁の美味しさも、言及しよう

さて、ここまで蕎麦本体について話していますが、蕎麦に欠かせない要素がもう一つあります。それが汁です。
もり蕎麦ならつけ汁、かけ蕎麦ならつゆと言ったように蕎麦には汁が欠かせません。
たまに、お蕎麦を塩で食べさせて日本酒と合わせるお店もあります。
デブは自分で茹でた乾麺を塩と合わせて日本酒で飲んだことがありますが、これも美味しい。蕎麦の可能性は化け物です。

少し横道にそれましたが、蕎麦の汁に関してはこれもまた沼です。
まず、汁を作るときに「かえし」と呼ばれるものがあります。
醤油、砂糖、味醂、これを合わせて出汁と割る蕎麦つゆの原料となる素ですね。
これが、醤油を煮立てたり、煮立てさせなかったりとで本返し、半生かえし、生かえしと種類が分かれていきます。
ちなみに、どれが一番美味しいとかはありません。
どういう蕎麦にどのようなかえしを合わせるのかが、それこそ店の個性になります。すごいですよね。
なので、老舗のお店の通販で、蕎麦と蕎麦つゆもセットになっていたりします。
これは、そのお蕎麦にベストマッチな蕎麦つゆを提供しているからです。

たまに、郷土蕎麦はつゆが江戸前に比べて技術が未熟なんて言う人もいて郷土蕎麦を有名店のつゆで食べる人もいるみたいですが、相性も考えなくてそれをすることは、まさに野暮天とデブは考えています。

そして、出汁の引き方で蕎麦つゆは全く変わります。
蕎麦は個性が強いので、出汁もそれに負けないように鰹節も煮立てます。
その出汁の引き方も、もちろん一番出汁、二番出汁で変わりますし先に述べた、かえしとの相性で最適な組み合わせも変わります。

じゃあ結局は緻密に作られた蕎麦が美味しいの?

さて、これまで蕎麦の蘊蓄をがなり立ててきました。
結局のところ、蕎麦という食べ物は複雑な計算式を組み立てて蕎麦を打ち、茹で、寸分の狂いもない相性の蕎麦つゆを合わせなくてはならないのか。

答えは否です。

なぜかというと、お蕎麦って多少間違えても許容する美味しさがある食べ物だからです。
デブは蕎麦つゆを作るときに、出汁パックを煮立てて既存の3倍濃縮のめんつゆと合わせますが十二分に美味しい汁です。

そして、茹でるのも乾麺の蕎麦がほとんどです。
ただし、茹でる際に少し茹で過ぎたかなと思うぐらいに煮て、めちゃくちゃ締めるということをしています。
もちろん、家庭そばの域を超えませんが美味しいです、太れます。

それと同時に外で食べるお蕎麦も美味しいのもれっきとした事実です。
私が好きなお蕎麦屋さんなんか「蕎麦の香り?知ったこと」かと言うぐらいに、天かす、ねぎ、海苔、生卵、わさびをこれでもかと乗っけた蕎麦が名物のとこもあります。

そして、チェーン店のそば。
チェーン店というだけで「偽物」と断じる方もいますが、大量仕入れと確立したマニュアルで作られた蕎麦は、そこらの個人店より美味しいこともしばしばです。
何より、天丼なんかを頼む場合は具材を大量に仕入れることができるチェーン店は、割安で美味しいものを食べることができることもあります。

それでも老舗は無くならない

それと同時に老舗のお蕎麦屋さんも美味しいんですよ。
特に蕎麦前。
蕎麦とお酒の話になると、老舗のお蕎麦屋さんで嗜むことは必然となってきます。お蕎麦の具となる蒲鉾や海苔、果てまては蕎麦を除いた天ぷらそばである「天ぬき」なんかは、もはや本末転倒、野暮の極みのはずなのに粋で仕方がありません。
もちろん、お値段はそれなりにかかりますし、家で作ればお安くなりはしますでしょう。
しかしながら、ご飯というものは単体で味わうものではありません。
「雰囲気」という悪魔が美味しさを倍増させます。
いや、美味しさを飛び越えてある意味で一種の「体験」をさせてくれるのが老舗の凄いところです。
これは家では真似が出来ません。まずは古民家を買うところから始めなくてはなりませんから。

美味しく感じる蕎麦を美味しく食べよう

というわけで、結論です。
自分が美味しいと思う蕎麦を食べましょう。
乾麺にしても蕎麦粉の割合がどうとかあまり気にし過ぎないようにしましょう。もちろん、外れはありますけどね。でも、自分が美味しいと思えばいいのです。

でも、美味しい蕎麦は一つではありません。
他の蕎麦を食べてみると、これも美味しい!と感じることもありますでしょう。それが普通です。
なぜなら、蕎麦は美味しい食べ物なのですから。

だからこそ、つまらない拘りを捨てて色々と食べてみるのが俗に言う通への第一歩だとデブは考えています。

その中で気に入った蕎麦や蕎麦屋があれば、何回も食べてみるのもいいでしょう。そうすると、たまに他の店に行ったときに違いがわかってきます。
その違いが自分に合っていれば鞍替えするも良し、元の味に戻るもよし、そうやって「自分が何を美味しいと思うか」を追求していく。
それが通だとデブは思っています。

ちなみにデブは最近、蕎麦屋さんが高いので自分で茹でた蕎麦と半分自家製のつゆをたくさん食べています。
それでも、たまに外食をすると「あ、カツオ出汁の風味が違う」「お蕎麦のしゃっきり具合が違う」「水のつき具合がデブの好みじゃないなあ」みたいなことは分かります。
ただ、それはお好みで、口に合わなかったら、それはそれ。
敢えて不味かったと言うことが野暮なのです。

粋に蕎麦を食べていきましょう。

自分ができる範囲で、できる美味しさを大切にしていけば、心が豊かになるというものです。

みなさん、昨今は物価高です。
しかし、蕎麦は飢饉の際に仕方なく食べられた代用食の時代がありました。
それを先人が美味しく食べられるようにした結果、化け物のような美味しさの幅を生み出す食べ物になりました。
こんな時代だからこそ、厳しい場所でも花咲く蕎麦のように美味しく、たくさん食べて太っていきましょう。

それでは。

お蕎麦茹でてきます。

でぶぶ。


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