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映画「万引き家族」

今更ながら
「万引き家族」を観ました

自分なりのイメージがあって、なかなか観れなかった作品です
”暗そう”
”重そう”
”ワケあり寄せ集め家族”
”観終わった時の後味が悪そう”
”万引きをして生活するって絶対バッドエンドだろう”
こんな感じです
けれども、ある時 誰かの感想でそんなに悪くはない
と聞き、私にも観れるかな?観てみようかな?
とここまでの流れは「パラサイト」と同じ感じでした

「万引き家族」を観はじめて、10分くらいで中断
トーンが暗い

次の日にまた中断したところから再生し観はじめました

おもしろかったです

是枝監督の作品でこうのような社会の闇的なところを切り取ったようなものは観ていると心が痛みます


「誰も知らない」この作品も、今より若い頃に見たので
ほんとに胸が痛んだ
その時よりも自分も歳を重ねた分、「万引き家族」に出てくる家族のカタチに感情移入することができたように思います

側から観ていれば
一人で年金暮らしをしているはずの老人の家で家族のようにわらわらいたら、怪しまれるでしょう
虐待されているであろう子供を連れて帰って一緒に暮らすって
本人たちは保護と言っても、誘拐と同じことだし
子供に万引きさせたり、窃盗させたりするのは、許されることではない


そんな世間の常識では罷り通らないことをしてるけれど
そこで暮らす偽りの家族は、血の繋がった家族より本当の家族だ。
血の繋がった家族より愛がある。

さくらさん演じる信代は自分の子ではない子供たち(祥太りん)に家族のように接する
それで子供たちも安心していられる場所になっているのだ

出だし リリーフランキーさん演じるが、田中邦衛さんみたいでw
喋り方が似ていて、そうなると見た目も似てるように見えてきてw

駄菓子屋の店主(柄本明さん)が、いつも万引きをしている翔太に
「妹にはさせるな」と、お菓子を祥太に渡すシーンが優しすぎて、救われました
樹木希林さん演じるおばあちゃんの家族への接し方も、
愛情があって観ていて安心できます
見えない花火をみんなで縁側から見上げるシーンがすごく良かったです

この家族はそれぞれがお互いを必要とし合い
世間的にどこか後ろめたさを感じているようにもみえるが
家族として一つ屋根の下で生活しています

は仕事が日雇いで、祥太と万引きや窃盗をして
社会的には許されないだろうけど
父親としてはすごくいい父親です

けれどそんなことが長く続くわけもなく
終盤ちゃんと、偽家族が世間にバレて、
それぞれが別れ別れになっていく。

信代が終盤、取調べで
「子供を産めなければ母親になれないでしょ」
「母親になりたくて誘拐したの?」と言われ
子どもたちの母親になれなかったことで流す涙が印象的でした
心ない残酷な言葉ですよね、
切ないシーンでした


そうなって当然と思うところもありましたが
この人たちが本当の家族であってほしい
と思いながら観てました



子供の親への愛情や
その親からの愛を疑う子供の心情や
親からの愛をどこか諦めた感とか
そんな微妙な表情などを
絶妙に撮ることができる是枝監督ってほんとにすごいと思う


これも大好きなのですが「そして父になる」
この子供たちも、素晴らしかったですね
これも血が繋がっていない家族の絆を描いてましたね



「万引き家族」を観てこの作品も思い出してしまいました

これもネグレクトを描いた作品で
後半まで真相に気が付かずに観ていて、
観おわったあとちょっと気が重くなった作品です

最後まで読んでいただきましてありがとうございます

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