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作家の日々

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2020年12月の記事一覧

2020年もお疲れ様でした

2020年もお疲れ様でした

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 さて、2020年も暮れゆこうとしています。
 いやはや、なんともはや、今年は時が経つのが早い……。
 3月から4月頃に顕在化したコロナ禍によって、生活にメリハリがなくなり、ただひたすらキーボードを叩いて、本を読んで、映画を観ていた一年だったようにも思えます。感染症というのは、人の絆はもとより、時の感覚をも破壊するのだなあと思い知った次第です。
 とまあ、そんな感慨はさておき。
 今日

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仕事してます(小声)

仕事してます(小声)

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 SNSによって可視化されたものの中に、「作家の日常」があると思います。猫と戯れていたり、本を読んでいたり、ゲームをやっていたり……と、皆さんいつ寝ているんだ……? と言いたくなるような仕事っぷりであられます。
 えっ? 「今挙げたの、仕事じゃねえだろ」ですって?
 いやいや、立派な仕事ですよ。
 小説家の仕事と聞いて皆さんが思い浮かべるのは「執筆」だと思います。原稿用紙、あるいはPC

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正月から新作を書くので

正月から新作を書くので

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 今、色々と資料を読み直しているところなんですけど、いやー、楽しいですねえ。
 他業種の作家さんたちと話していると、「えっ、資料読みってそんなに面白いんですか!?」と驚かれるんですが、いえいえ、なかなかどうして。全然関係ない資料を読んでいたら、過去作で書いた登場人物がちょろっと出ていたり、まったく関係なく、趣味で情報を探っていた人物の動向がわかったり。「ああっ、この資料をもっと早く読ん

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どーも来年はスイッチの年になりそう

どーも来年はスイッチの年になりそう

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 ぼちぼち年末が近づいてきて、今年の刊行スケジュール、来年の刊行スケジュールを見比べる時期になってきましたが、それらのリストを見比べているうちに、あることに気づいたんですよ。

「あっ、来年以降、作風がまたスイッチされる!」

 えーとですね、谷津は大きく分けて、

「しれっと嘘をつく歴史小説」
「ツッコミ待ちの嘘をつく歴史小説」

 を書いています。
 前者は、さも史実であるように淡

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ベタって大切よね、という年末

ベタって大切よね、という年末

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 ぼちぼち、年賀状の準備です。
 えっ、谷津さん、年賀状出しているの? と声が上がりそうですが、あっはい、一応結婚しておりますもので親戚には書いておりますし、版元の編集者さんにも一応書いています。
 会社員時代には面倒くさいことこの上なかった年賀状の習慣ですが、むしろ専業作家となってからのほうがこの作業に愛着がある気がします。いえ、忙しいんですよ!? 今も出さなくちゃいけない原稿を二つ

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久々に髪を切りました

久々に髪を切りました

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 作家は人と会わない仕事……とは申せ、なんだかんだで打ち合わせやら同業者との意見交換(≒飲み会)やら取材やらでまあまあ外出をするのが平年のありようなのですが、今年はかくのごとくの状況で、なかなか外出もままならない状態です。
 今年はリアルでの忘年会はゼロ。打ち合わせは基本的にZOOMで。そしてわたしは私事の事情で特に外出には気を払っている感じなのですが……。

 本当に久々に、髪を切っ

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仕事が手を離れたけど……

仕事が手を離れたけど……

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 師走も半ばになってくると、ずいぶん追い詰められた感じになっていくわけですが……(日程的に)。
 世間一般の方もそうだと思いますが、年末年始には正月休みがあるじゃないですか。それまでに仕事を納めたいというのが人情ってなもんで、大抵締め切りが「12/20」とか、「12/25」とかに設定されるわけです。
 何が言いたいのかというと、12/20頃締め切りの仕事も二つほど手が離れ、あと一つばか

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自己規定は人を○すからこそ

自己規定は人を○すからこそ

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 超不穏なタイトルですが、わたしは元気です。

 いえね、これ、最近とみに思うことなのです。
 人を追い詰める物は何か。
 それは「自分は○○である」という規定なんじゃなかろうか、と。
 いや、世の中には色んな自己規定がありますけど、小説家という仕事の場合、結構「この場に立っている」だけでもすごいことなんですよね。
 口幅ったいことを申し上げますが、商業作家は本を出す度に市場原理やら

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アンテナを張っています

アンテナを張っています

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 これはわたしだけかも知れませんが、わたしが情報を扱う際には、高くアンテナを張る時期と、深く掘り込む時期があります。
 いきなりこんな発言をぽんと投げ入れられても、という話ですが。
 これ、わたしが大学で少し学んだ考古学にも似たようなアプローチ法があります。
 遺跡を発見する際、考古学者は闇雲にすべてを掘り返すわけではありません。そんなことをしていたらいくらあっても手が足りません。その

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谷津の絵師ものについてまとめてみた

谷津の絵師ものについてまとめてみた

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 作家を八年もやっていると、なんとなくネタが被ってきたり、同時代を扱うことが出てきたりして、蓄積が生まれてきます。特に作風がバラエティ豊かと称されるわたしも例外でなく……。
 その中で、わたしの表看板である「絵師もの」なんかはかなり分厚くなってきた感じがあります。

 純粋な絵師ものは、

『洛中洛外画狂伝』『安土唐獅子画狂伝』(狩野永徳が主役)
『おもちゃ絵芳藤』(歌川芳藤が主役)

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