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何も聞いてくれなくて…夏

Wイヤイヤ期がきた。
いや、前から来ていたんだけども、盛り上がってきた。

盛り上がってきた結果、Wダメダメ期になってきた。

何をやろうとしても、姉弟どちらも「ダメー」という。

ヨーヨー釣りのこより並にキレやすい私の堪忍袋の尾。
もはや溶けて無くなってしまった。

弟「オチャノムー」
母「はいよ」(差し出す)
弟「ダメー」
母「置いとくよ」
弟「ダメー!ダメー!ワァアアアアアア!オチャノムゥー!!!」
母「飲めばいいやん」
弟「ダメー!ダメー!ワァアアアアアア!」(続く号泣)
姉「ダメヨ!ダメーヨ!」(現われる話をややこしくする姉)

なるほど、人間の発達とはおもしろいもので、弟はこのタイミングで文章を喋るようになってきた。
積み木のように組み立てられる感情を表す言語、組み立てはまだまだど素人だが、確かにパーツが増えている。

少しずつ、少しずつ姉と揃っていた発達から、弟だけが先へ進み始めた。

姉は弟が大好きだ。
暑苦しい愛で守ってあげないといけないものだと思っている。
暑苦しすぎて毎度抱き合って、プロレスのようにお互い倒れ込む。(どちらかが泣く)

少しずつ、姉弟の関係が発達面で逆転していく。

私はそれがとても切ない。

弟を抱っこしようとしている姉を見るたび、眼球が潤んでくるのを感じる。

2023年の残暑は長いと聞いている。
きっとこの長い夏が終わった時は、弟はもっと成長しているだろう。
姉はどうなっているんだろうか。

新しい関係性が、君たちにとって幸せなものでありますように。
嬉しいものでありますように。

母はひたすら願っているよ。

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