【二次創作】文体と絵柄のアンチエイジングをしたい!【副業で同人活動】

「この書き方で若い人たちにも受け入れられるかな?」
「おばさんぽい絵って思われたらどうしよう」
「このシーンのギャグ滑ってないだろうか…」

妙齢の同人女の皆さま、こんな不安を抱えたことはないでしょうか。

古い文体/古い絵柄だと本を買ってもらえないのでは?
古い表現だと若い子からキモがられるのでは?

同人誌を発行する人はもちろん、昨今では動画投稿するYouTuberやTikTokerも同じ悩みを抱えているらしいです。

表現者/創作者にとってはなかなかに辛い悩み。
かと言って「私の文章/絵おばさんぽい?」なんて友達に聞いても、正直に「そうだね」とは相手も言いにくいことでしょう。

今回はこの「文章/絵のアンチエイジング」について記事を書いていきます。
悩んでいる方は参考にしてみてください。

①実年齢と文章/絵柄の関係そしてアップデート

まず最初に執筆側の年齢と文章/絵柄に関係はあるのか

正直に言えば「多少はある」と感じています。

これは執筆側が創作を本格的に始めた時代がいつだったのかが関係しています。

とくに絵の場合は好きな作家の絵を模写するところからスタートする場合がほとんど。

そのお手本となっている作品がどの時代のどの作品だったのかで、絵柄の根幹となる部分は基礎として培われます

これはオタク以外でも多くの人が体験するであろう「小学校の時に好きな漫画を模写した」という体験とは少し別です。
どちらかといえば「初めて同人誌を出すために頑張ってたくさん描いた時期に参考にしていたお手本作品」に引っ張られていると感じます。

実年齢と絵柄の古さ/新しさが完全比例しないのはこのためと推測できます。

若い学生なのに文章/絵柄がレトロな人、その反対の場合も見受けられるのは「頑張って集中的に創作をした」時期やお手本とした作品の年代がバラけているからです。

また、ハマったジャンルの原作が個性的な絵柄だった場合。
多くの二次創作作家は原作に多少なりとも寄せて創作をします

その原作の個性が次にハマったジャンルでもそのまま残り「あのサークルさん前ジャンルは○○だったのかな」と気がつく時もしばしば。

この様に、ある一定期間集中的にお手本とした作品がある場合、人間はどうしてもその作風に引っ張られます。
これは当たり前のことですね。

そしてそれは悪いことでは決してないはず。

早くも結論になってしまいますが、時代に合わせて作風をアンチエイジングしたいのであれば

・今世の中で話題になってる小説をチェック
・今世の中で話題になってる漫画/アニメをチェック
・流行りの音楽の歌詞をチェック
・流行りの音楽のMVデザインをチェック
・電車内の中吊り広告のデザインをチェック
・街中にいる若者の服装/髪型をチェック
・話題になっているYouTube/TikTok動画をチェック
・人気のアプリやサービス(ゲーム以外でも)の画面デザインをチェック
・よく売れてるお菓子のパッケージデザインをチェック

さまざまな「今」を少しずつ複数の事柄からお手本にしていくことです。

これは二次創作者だけではなく、会社内のマーケティングや広告を担う人、店舗で看板を出そうとしてる人、ゲームやアプリを開発しようとしている人など、さまざまな分野で「生み出す活動」をしている人ならば普段から意識していることでしょう。

「今の時代」を少しずつ取り入れて自分の中の創作の引き出しをアップデートしていくのは、アンチエイジングには必修科目。

「え…そんなに普段世の中のことキョロキョロ見てなきゃだめなの?」
とネガティブになる気持ちはわかります。

私YAYAも新しいものを頻繁に取り入れるのは得意ではないからです。
めんどくさいなあ、が先にくる気持ちもわかります。

けれども今の世の中なにが人気でなにが売れているのかを「認識すること」は大事だと考えます。

今流行りのもの全部自分の中に取り込め!という話ではなく、流行りを流し見して認識しておくだけでも発想の引き出しは自然と増えます。

少しずつでも楽しみながら「世の中の流行り」を共に観察していきましょう。

②アンチエイジングしても売れるかどうかは別問題

「じゃあ今っぽい作品なら売れやすいのか」
そういうことでもないのが、創作の難しいところです。

別に人気のある大手サークルさん全員が今っぽい作風ではないよな、と思った人も多いはず。

・完成度
・興味を引く内容かどうか
・最低限の文章/絵のクオリティ

この3つの方が「今っぽさ」より重要になってくる場合が多々あるからです。

例えば、時代を越え愛される王道文学を思い出してください。

夏目漱石などの教科書にも出てくるような文豪作品は決して今っぽい文体でも今っぽい表現でもないはずです。
むしろ、しゃべり言葉などはかなり古めかしく、読むのに苦労するほどだと感じます。

けれどもなぜ時代を越えて人に読まれるのか。
もちろんネームバリューなどのブランド要素もあるとは思いますが、完成度やクオリティが凄まじいからです。世界観が完璧な作品が多いのです。

余談になりますが、つい最近私YAYAは三島由紀夫の作品をいくつか読了しました。
個々の作品それぞれ、内容が口に合ったり合わなかったりでしたが、とにかく読み終えた後の多幸感、逆の感情として嫌悪感を持った作品すらありました。
ただライトノベルとは全く違い、読み終えた後の満足感は比較になりませんでした。

「同人誌で考えれば、ジャンルへの萌えが消えた後でも所有し続けたい本は、今っぽさどうこうよりも完成度や世界観が整ってる本かもな」
そう感じました。

もちろん、二次創作同人誌にそんな重い内容など求めないことも多いです。

さくっと読めてキャラクターを愛でられて日常の嫌なことを吹き飛ばしてくれる、そんな要素を同人誌には望むことが多いと思います。

なので、同人誌作りの提案となりますが

「ライトな話として出す同人誌ならば、作風のアンチエイジングを意識する」
「萌えもあるが創作物としての完成度勝負の同人誌を出したいならば、アンチエイジングは意識せず作中の世界観を重視する」

これを念頭に置いて執筆してみてください。

そして、漫画に限ってですが「圧倒的に画力が高い場合は絵柄の古さは関係ない」とも感じます。

過去いたジャンルで、絵柄はお世辞にも今っぽくはないけどとにかく絵が美麗で素晴らしいと感じたサークルさんがいました。
絵柄の古さ新しさなど、圧倒的画力の前では二の次になることを痛感しています。
アンチエイジング至上主義になりすぎないよう、注意しましょう。

また、わざと古さ/レトロさ、絵柄のオマージュを全面に出す作風もあります。

お蝶夫人のような目が大きくキラキラしている昭和少女漫画風の絵柄や、ギャグ漫画界の伝説岡田あーみん先生のような画風です。

こういった「もはやひとつの完成形」になっている絵柄はこれもアンチエイジングどうこうではありませんね。
その形こそが時代を越えた流派となっています。
岡田あーみん先生、私YAYAも大好きです。

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いかがだったでしょうか。

「今なにが流行ってるか観察して取り入れることはわかったけど、じゃあ具体的になにが古くてなにが新しいかわからない」
「新しさは理解したけど…自分の作ってる話は本当に大丈夫だろうか、古さがにじみ出てないだろうか」

不安が拭いきれない方に以下有料ではありますが、私YAYAが個人的に感じた「この表現/デザインは2022年において古い」という要素を、小説の同人誌の場合・漫画の同人誌の場合、分けて記載します。

個人的に古いと思った主観です。
その要素が100%悪いということではない、とご理解ください。

気になった方はどうぞ。

(以下有料)③私YAYAの感じた古さの具体例

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