見出し画像

容器のヒミツ☆ヨーグルトの容器には色々な制約があるのです。⑴

健康には腸活!ダイエットは腸の働きが重要!なんてコピーが当たり前になってきました。お店のチルド商品コーナーにヨーグルトが占めるスペースはどんどん広がっています。

私は乳製品の製造プラントや、原材料・資材包材をご提案する会社に勤めています。私の主な業務は乳製品の原材料やパッケージをご提案して1つの商品を完成させるまでのお手伝いです。

乳製品といっても主力の商品は「ヨーグルト」。
スーパーマーケットにずらりと並んでいる大手ブランド商品ではなく、ここ数年脚光を浴びている「ご当地ヨーグルト」のメーカー様が私たちのお客様です。

「ご当地ヨーグルト」とは
その都道府県限定の、もしくは自分の牧場で育てた乳牛から絞った生乳だけで作ったヨーグルトです。観光牧場での販売や、道の駅、各都道府県でしか売ってないなど限定商品もありますが、全国のスーパーでみかける有名商品も含みます。

ご当地ヨーグルトについては、いろんなサイトでご紹介されていますのでご興味のある方はそちらを是非のぞいて見てください。びっくりするほどたくさんの商品があります。私のおすすめはコチラ。
カップヨーグルト研究会様のサイト。圧巻です。

中身はそちらにお任せして、ここでは、どんな容器にしようかなぁとお考えのメーカー様、どれもよく似たこと細かく書いてあるけどコレ必要?と思ったことのあるヨーグルト好きのアナタに、知ってほしい容器のヒミツを少しずつご紹介します。
その容器は、お店の棚に並ぶ前に表示についてチェックされ、厳しい規則の範囲でお洒落して、やっとデビューしてスポットライトを浴びているのです。(蛍光灯ですけど…)

容器なんて中身が入ればいいんじゃないの?
いえいえ、容器は中身が入ったらいい、というわけではありません。
どの食品でもそうですが、それぞれの食品ごとにルールがあります。
買って食べたらすぐに捨てるし書いてあることなんて見たことがないわ、という方が多いのですが、その容器には法律に基づいた必要なことが記載されています。だから全部同じ表記方法ではありません。ちょっとややこしいですね。

ところで容器の定義とは、なんでしょうか。
公益社団法人 日本包装技術協会が開催している包装のスペシャリストを養成する包装管理士講座にて包装の基本機能が定義されています。

⑴内容物の保護
 包装から開封されるまでの各段階で発生する、微生物、生物、物理、化学的変化及び
 人為的要因に耐えることができるように商品を守る働き。
⑵取り扱いの利便性
 軽い、開封しやすい、扱いやすい、使用後の処分が容易であることなど、使う人の立場に立った商品設計がなされている。
⑶情報の提供
 生産者の立場からはPRしたい内容を的確に、消費者の立場からは欲しい情報を正しく提供してくれる、という役割を果たしている。

上記3つの定義をふまえて、法律によって使用可能な容器は決められており、また各食品業界の自主基準規則によりさらに細かいルールが定められています。
大前提の法律である、食品衛生法には「器具・容器包装」についての決まりが細かく定められています。
一般財団法人 食品分析開発センターSUNATEC様のHPにて、
国立医薬品食品衛生研究所 前食品添加物部長 河村葉子様がまとめておられるので詳しく知りたい方はこちらから。

だけど法律は難しい。読んでもよくわからない。13行目を読んでいたのか14行目だったのかさえ分からなくなる時がある。
安心してください。「ヨーグルトに使える容器が欲しい」
これだけを容器メーカー様に伝えたら用意してくれます。

一番大事なところはココ!
中身はヨーグルト?牛乳?乳酸菌飲料?チーズ?
「乳製品」とひとくくりにしても種類はたくさんありますが、
全ての約束事は「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」いわゆる「乳等省令」に定められています。同じ生乳から作っても牛乳に使える容器とヨーグルトで使える容器とは違うのです。乳等省令というのは食品の表示のなかでも特別で、普通の容器では適合しない場合があります。
ですから、必ず中身は何を入れるのかを伝えてください。

容器はここでかなり絞られます!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?