ブレッソンは言葉でしか出逢えなかった敬愛する人々の顔と出逢わせてくれた。その一瞬の沈黙は彼らの美をも写していた。記憶がこの手から零れ落ち続けた日々、思えばシャッターを切り続けていた。その日見つめたはずの世界と美しさをせめてフィルムに記憶し、ふたたび出逢い、確かめたかったのだろう。

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