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LOOP8クリア後キャラクター感想

 LOOP8は日本の田舎町で過ごす夏を描いたジュヴナイルRPGだ。私は諸事情あってこのゲームの実況を行っていた。

 私が人生で初めてYouTubeで実況したゲームだ。先日(7月31日)完結したので、感想を述べて行こうと思う。

 いやー、グラフィック、音楽、キャラクター、どれをとっても魅力的で、面白いゲームだった。

 特にキャラクターだ。

 毎日のように時間を見つけてプレイして編集して……とやっていたので、最低2回は自分のプレイを見直している。すると本当にひと夏を共に過ごしたがごとく、個性的かつ魅力的なキャラクターたちが脳裏に焼き付いて離れない。本当にみんなが大好きだ。

 もうゲーム自体の感想は実況本編で語りつくしたので、キャラクターの個別感想を語りたい。

 ※じゃっかんのネタバレ注意


【ニニ】

 主人公の少年。宇宙ステーションで生活していたが、ケガイの襲撃により地上へ。その際、家族を失った。突然の環境の激変でかなり苦労している。

 私の操作によってハッピー野郎になっているが、端々のセリフから、かなり内向的かつ内省的な性格だと思う。あと優柔不断で流されやすい。隙が多い美少年なので、例え私(プレイヤー)がそのように振舞わなくても、誰からも愛され好かれそう。放っておけない感じ?

 彼にはニニギノミコトが憑いている……と思うのだが、その素振りはなかった。作中にもニニギノミコトの加護は登場しない。私(プレイヤー)によって追い出されたのかもしれない。

 本名はノウス・ネモ。「ノウス」ってラテン語か。調べたら「novus(新しい)」「nemo(誰でもない)」という意味だった。まるでプレイヤーの器になるためにここに来たようだ。

【コノハ】

 一つ屋根の下で暮らす、ニニ君の親戚の女の子。オープニングからめちゃくちゃ可愛かった本当に可愛かった

 ゲーム中でも可愛かった。ひたすら可愛かった。毎朝律儀に美味しい朝ごはんを作ってくれて、多分掃除洗濯も全部やってくれてる。それでいてニニ君のことが大好きで、行くところどこへでも着いて来てくれる。

 そしてエンディングでもめちゃくちゃ可愛かった。とにかく可愛かった。私がニニ君だったら同じようにコノハちゃんを好きになると思う。

 重い女と言われればそうなんだけども、いつも一生懸命で、世話好きで、尽くしてくれて、ずっと好きでいてくれて、なおかつ可愛くて高橋留美子の漫画のヒロインばりにスタイルも良いという属性に全て持っていかれる。裏切ったらあとが怖そうだけど、裏切らなければいいよね。ねッ、ニニ君。

 ゲーム中では毎朝朝ごはんを作ってくれて、プレイヤー的にも助かった。なんだかんだ、毎日一緒に行動してたので重いなあと思いながら愛着もひとしお。

【イチカ】

 突然訪れたちょっと世間知らずな転校生。神を身に下ろして戦う人工の巫女。

 コノハちゃんとはまた違う、凛とした美少女である。とんでもない勢いでニニ君への好感度が上がっていく。あまり戦闘を共にしなかったので私にとっては印象が薄い。

 なんというか、イチカちゃんと仲良くすると、コノハちゃんが嫌がるのであまり絡めなかった。

 でも色んな意味でまっすぐな子だと思う。自分の使命を生真面目にとらえて全うしようと頑張っている。潔癖ということでもあって、たとえばニニ君が何か犯罪を犯した時、どんなことでもして隠し守ろうとするのがコノハちゃんなら、イチカちゃんは潔く出頭を勧めて、出てくるまで待っているタイプじゃないかな。

 生き方も見た目も全部がきれいで、きれいすぎて人間味が薄い。そんな風にも感じる。愛する人が他の人を選んでも、イチカはコノハちゃんみたいに嫉妬せず、さみしく笑って諦めるタイプかなあとか。

【ベニ】

 菅原道真公のご息女、紅姫様が神格となった紅姫天王。稲荷神なので狐耳である。好物はメンチカツ。

 開発陣の推しなのか、グラフィックを始め、イベントなどでも優遇されていると感じた。モフモフのしっぽがチャームポイントである。

 可愛い。サル君が「なんか犬に対する感想みたいなのしか出ないんだよな」と言ってたが本当にそうで、なんだか小動物のような魅力がある。

 紅姫様は、幼くして亡くなってしまった方なので、そのせいで今も童女の姿だと考えると切ない。同じ年の友達も居なかった可能性が高く、そういう意味ではとても現世を楽しんでいて微笑ましい。眠そうに授業に参加している姿をよく見るが、高校の勉強なんてついてこれるのだろうか。多分無理だろう。でも父の道真公が勉学の神であらせられるので、がんばって参加しているらしい。

 本人に悲壮感はないが、色々切ない。

 ことあるごとに「足を踏み鳴らすわよ!」と脅してくるが、踏み鳴らしてもあんまり怖くない。ニニ君にすらちょっと馬鹿にされている。

【サル】

 ニニ君の大親友。サルはあだ名だけど、この間サルのモノマネしてたのでもうずっとサルでいいと思う。

 情に厚い、いいヤツ。よく四股踏んでる相撲経験者(※妄想)なのでドシッとしていて物事に動じない。非常に頼り甲斐がある。そして力持ち。ゲーム中では剛力(攻撃力)がカンストした。他人への気遣いもすごい。関係も全方位に良好で、勉強はできないが直観が鋭いし、頭もいいと思う。つまり能力も高い。

 サルっていうことと、エロ本買って「ボンゴボンゴ」とか言っちゃうところ以外は欠点がない。ゲーム中で、友達にするにも恋人にするにも彼が一番いいだろうな。なんで彼は主人公じゃないんだ?

 サル君だったらこのゲームの難しい女子たちも御せることだろう。

【ホオリ】

 ニニ君を『お父さん』だと思い込み、他の街から追ってきたストーカー、もとい弓道メガネ少年。
 メガネをかけているので知的キャラかと思えば中二病である。

 お母さんを「沙織」と呼び捨てにしていて(マザコン?)、「家族より大事なものはない」とよく言っている。

 ニニ君をお父さんと思っている件はさておき、もともとちょっと変わった子だと思う。マイペースというか空気が読めないというか。人の反応が分からないというか、分かっても気にしていないというか。自己肯定感のベースが非常に高くて、自信がすごい。すべてにおいて、自分が間違っているとは毛ほどにも思っていないのだろう。

 なんか悪口言ってるみたいだが、別にそうじゃない。空気を読まないということは、状況に振り回されず正解を選び取れるということでもある。

 記憶の混乱が無くなって、ニニ君をお父さんと思わなくなって(命がけで戦う理由が無くなって)も、最後まで一緒に戦ってくれたことに感謝している。

【マキナ】

 機械の少女。アンドロイドというよりは、オートマタのイメージに近いようである。明るくて元気で可愛い女の子。「今日も元気だ電気がうまい!」が標語。

 声優さんの演技も相まって、マキナちゃんの元気さやポジティブさには救われる。

 制作者であるマックス先生を父と呼び、夜な夜なケガイと戦っている。

 ゲーム中ではニニ君に恋心を寄せてくれたのだが、結果的にフッてしまった。だってコノハちゃんがいるだろ。マキナちゃんが嫌いなわけじゃないよ。このゲームはそんなことばっかりだ。

【ミッチ】

 勉強のできるクラスメイト。委員長タイプではなく、自分の殻にこもっている。田舎に馴染めず、たいていみんなと仲が悪い。父を亡くして、もともとエリートだったのが、意図せず田舎町に飛ばされたからだろう。
 物事の見方が公平で非常に理知的。実際に頭が良いのだと思う。

 ミッチちゃんは不幸なことが多い。紹介動画に「不憫」と書いてあるが本当にそうだ。ミッチちゃん自身には何も悪いところがないのに、不幸になっている。なんとか助けてあげたいけど……。

 コノハちゃんというものがありながら、ミッチちゃんともそういう仲になってしまったのには困った。エンディング後幸せになっていたらいいが。

 彼女のことだけは気がかりである。

【ナナチ】

 農家出身、クラスメイトのオタク男子。
 走る時の「エッホ、エッホ」という感じのモーションが楽しい。

 まあ、こんな田舎町でいいオタクがいたものである。私はオタクが好きなのでナナチ君がけっこう好きだ。お腹の底から出す、朗々とした響きの良い声もいいと思う。クラスメイトだったら一緒に遊びたい。

 のんきに見えるけれど、不遇な過去の持ち主で、他人との関係や自分に絶望して、「転生したい」とよく言ってる。それでもしっかりしてるのは、人間としての核が強いんだろうな。

 そして何だか知らないけど、ニニ君(友達)の役に立とうと野菜をくれたり色々しでかしてくれる。

 もしかしたらまともに友達が出来たのが初めてで、張り切ってしまったのかも。あるいは、「役に立たないと友達でいてもらえない」と思ったのかも。不憫だな……。

 もっと一緒につるんで、温泉とか入るイベント欲しかった(全部見たわけじゃないので実はあるかもしれない)。

【クニ】

 文系担当の先生。勉強はできるみたいだが、空気が読めないというか、勉強一辺倒で一般常識に欠けるところがある。こんなに美人なのに。

 でもゲームを通して、彼女なりに生徒のことをとても思っていることは分かった。というか、何にでも一本気なので何かを「妥協して行う」ということは彼女には不可能だと思う。

 この人がケガイになった時は、なんか他の人と違ってむしろケガイが可哀そうだった。なんでああなったんだろうね。

【マックス】

 ドイツから来た理数担当の先生で、マキナちゃんのお父さん。このゲームのイケメン担当かな。

 でも仲良くなるうち、朴念仁……もとい、残念な部分ばかりが目立つ。マキナちゃんとの関係も歪である。
 このゲームの世界ではケガイによって西欧諸国がすでに滅びているようなので、マックス先生は祖国と家族を全て失ってたった一人、生きている。ケガイへの憎しみ、失った家族への懐古の念が彼の全てだ。そういう意味では境遇的にニニ君に似ていて、ニニ君へ感情移入しているように見える。

 今を生きるつもりがない彼は、復讐のためにマキナちゃんを生み出したが、それでも過去にばかり執着して、今のマキナちゃんを見ていない。というか誰一人としてちゃんと見ていない。彼のすべては過去にあるからだ。

 でも、もし前を向く気になったら、マキナちゃんがマックス先生のことを想ってくれている。それがきっと救いなんだと早く気づいてね、先生。

大丈夫かこの人。

【タカコ】

 近所の小学生。ニニ君を「お兄ちゃん」と慕う。

 小学生なのに、よく高校の校舎に出没している。大人に憧れる年ごろということもあるだろうが、夏休みだということを差し引いても、寂しいんだろう。クラスメイトからも浮いてるみたいだ。

 でもそんな事情を感じさせないほど、いつも元気で好奇心旺盛、そして可愛い。将来が楽しみである。

【テラス】

 ニニ君の祖母でキャンパーのお姉ちゃん。

 祖母と言う割に若いが、なんか宇宙ステーションだと時間の流れが違うから、娘と旦那を宇宙に送り出したら2年で孫が出来たらしい。宇宙ステーションは光の速さの何十パーセントかの速度で移動していると。

 光の速さ、秒速約29万9792キロメートルの仮に20%としても約秒速6万キロメートル、約マッハ3000だ。ロケットの打ち上げ速度がマッハ30なんだけど、この世界の技術どうなってんだ。

 とはいえ……光速に近づくと、相対性理論で時間は早く進むんじゃなくて、逆に遅くなるんじゃなかったっけ。その辺どうなってるんだろう。まあ……私の認識が間違っていなければ、地球の方がより光に近い速さで動いているということになるか? あるいは地球だけループしているから? むしろ、両方か。
 つまり、光速を超えると時間は過去に遡るので、そもそもループ現象自体が、何らかの方法で地球の速さを光速以上に加速することで成り立っている可能性がある。そうするとテラスさんの話と整合性が取れる。

 話が逸れたが、テラスさんはかなり肝の太い、腹の座った女性だと思う。もちろんニニ君に対しては祖母として接してくれる時もあるけれど、良くも悪くも物事に動じないし、誰に何を言われようと我が道を行っている。そんな彼女が恋に落ちたニニ君のおじいちゃんがどんな人だったのか興味がある。ニニ君に似ていたらしいが……いずれにせよ物腰の柔らかいイケメンだったんだろうな。

【ムササ】

 彼で最後である。ムササ。ムササビらしい。神の使いなんだが、その神はどうやら高天原のお歴々みたいだ。

 とにかく可愛い。「どろーん」とか言う。可愛い。このゲームの癒し担当である。至る所に登場するが、同一個体か別個体かは不明。声も可愛いが、キャラデザインが異常に可愛くない? このチョコンとしたおてて、ぽってりしたお腹、触り心地の良さそうな羽(?)。でもなんだか腹に一物ありそうなのは私の気のせいか。

【総括】

 以上、クリア後のキャラクター感想について書いてきた。
 こうして書いただけで、いかにキャラクターの魅力が高いか分かっていただけると思う。

 エモーショナルな夏の景色、戦いや青春の模様、そしてすばらしいキャラクター達が非常に秀逸なゲームなので、興味があればプレイ頂いて、一緒に感想を語り合えたら嬉しい。

 きっと、あなただけの夏になるだろう。

※この記事中の動画や画像は、Marvelous様に権利が帰属します。


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ジュブナイルRPG『LOOP8(ループエイト)』
公式サイト https://loop8.marv.jp/
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