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#002 起業に向けての振り返りと今後の方針

年末年始は旧友とゆっくり語らえる非常にいい機会となりました。
特に今年は地元にUターンしたこともあり、友人の帰省を出迎えるという新しい年の迎え方をしました。

そのような中で、自分の起業戦略を語る機会も多く、話しながら気づいた小さな違和感について整理ができたので書き留めてみたいと思います。

上記ブログにあるように起業で目指す姿は「負けない戦略」をベースにした「税理士法人を立ち上げる」というものでした。
世の中の9割を占める中小企業の経営者にとっての一番の相談者は「税理士」ということは、メガバンク時代の法人営業の時にも感じていたが、NRIのレポートの中でもデータで示されております。

税理士への相談7割、銀行への相談3割

上記データにもあるように、税理士が経営コンサルを担うことができれば理想となります。ここで銀行員でありコンサル経験者である優位性が出ると感じました。

また、税理士の年齢層を見ても30~40代が全体の3割弱という超高齢化状態であることからも、参入障壁は高いが営業力でシェアを拡大できるブルーオーシャンであるとも考えました。

40代以下は全体の3割


このような状況下、自身の戦略について信頼を置いているメガバンク時代の同僚や大学の後輩などにプレゼンをし、意見をいただくとともに、本PJに参画してもらえないか相談してみました。

結論は総じて「筋は悪くない」という意見でした。
その中で気になった意見としては
・確かに勝ち筋には見えるが黒子役かつ事務色が強い税理士は”面白い”のか
というものでした。
この「面白い」ということがどうしても自分の中で消化できず、もやもやしておりました。

仕事の「面白さ」と「選択」

今までの人生は、「面白さ」の前に「経済面」を重視した選択をしてきました。
大学まで行かせてもらったものの、生活のために奨学金を月10万円程度借り、バイトも3つ掛け持ちするなどいわゆる苦学生であったことから、当時から「お金」の重要性は身を染みて感じており、「お金」を扱う銀行員になってからもその重要性はビジネスを通じてより一層感じることとなりました。

なぜお金が重要と考えるかというと
「お金がある」=「選択肢の自由」
だと思っているからです。お金は自由への切符だと考えます。
大学受験の際は、東京で建築を学びたかったが経済的に地元九州しか選べず、家賃も2.8万円のアパートで時には柿ピーで夜を食つなぐこともありました。
また、建築学科時代は「意匠系(設計・デザイン)」の専攻を目指していたが、生活のためのバイトが重く製図に時間を割けなかったり模型にあてる予算も他人よりも安いスチレンボードのみの制作となり見劣りするなど苦しい状況でした。
さらに、意匠系でそのままアトリエに就職するとそこではアルバイト程度の給料しかもらえないということから、奨学金の返済リスクが高まることを避け、結局夢であった「意匠系」には進まず「構造系」に進み、周りが9割大学院に進学する中、高給・安定の代名詞であるメガバンクへ就職することとなりました。

つまり、何かを選択する際に「面白さ」よりも現実的な「経済面」が優先してしまっているのが、今の現状となっております。

もちろんメガバンク時代は自分で志望した市場部門でのトレーダーにもなり、香港駐在も若くして経験させてもらうなど、仕事に誇りとやりがい、そして面白さは感じておりました。
その中で、家族ができ子供が生まれると24時間ブルームバーグをにらみつけマーケットと対峙するトレーダー生活はサステイナブルではなくなり、家族のために(と思いながら)働けば働くほど、家族が不幸になっていく状況に陥り、面白さは霞んでいきました。

そんな時に出会った言葉が大前研一さんの以下の言葉

人間が変わる方法は三つしかない。一つは時間配分を変える、二番目は住む場所を変える、三番目は付き合う人を変える、この三つの方法でしか人間は変わらない。もっとも無意味なのは「決意を新たにする」ことだ。かつて決意して何か変わっただろうか。行動を変えない限り、決意だけでは何も変わらない。

大前研一『時間とムダの科学』

私は一つ目の「時間配分を変える」、三つ目の「付き合う人を変える」という選択をして、コンサルに転職しました。
ここでも一番重視した要素は「オファー金額」でした。実際にメガバンク時代よりも200万円ほど年収も上げることができ、新たな経験と知識を習得することができました。
今振り返ると、自分の感じる「面白さ」に素直になっていれば、別の選択をしていたかもしれない、と感じることは正直あります。
しかし、ローンもあり東京で家族を養うには「お金」の呪縛から逃れることはできませんでした。
経済学者ロバート・フランクのいうところの「地位財」に取りつかれていたのかもしれません。地位財とは自分の経済的な力・地位を対外的にアピールできる財のことで、不動産・高級車・衣装・アクセサリーが典型で、子供教育も含まれます。私の場合は不動産と将来的な子供教育がネックとなっており、東京での不要な競争心理に苦しみました。

そこで、次男妊娠のタイミングで、東京での地位財を捨てて、幸福を求めて地元九州へUターンすることにしました。
大前研一さんの言葉でいう2番目の「住む場所を変える」という人生を変える選択です。
ただ、そこでの選択も「面白さ」ではなく「経済面」を重視してしまいまた銀行を選択することになりました。

そして、また将来の起業プランにおいても自分の中の小さな違和感の声を聴かずに「勝ち筋」や「経済面」で語ってしまっています。

そのような状況下であったことから、友人からの
「それって面白いのか」という意見に対して、無駄に地元中小企業の経営者のために自身の経験を還元したいなどの大義で自分をごまかしていることに気づいてしまいました。

自分と家族の夢

妻は私を信じて夢を応援してくれます。
地元が東京であるにも関わらず縁もゆかりもない九州へともに来る決断をしてくれました。また、経済面でも共働きをしながらサポートしてもらっています。

そして、私の夢は「妻の夢を叶えること」です。

妻はインテリアや陶器、食に関する美的センスが高く、結婚してから「セレクトショップをやりたい」と話をしていました。私も建築学科出身ということもあり、アート・インテリア・陶器などは好きで、世界中の五感をくすぐるアイテムを探すことに「面白さ」を覚えます。
また、妻はよく「日本人である前に地球人でありたい」といい、世界中を旅して回ることを夢見てます。駐在員として香港をベースにアジアはともに廻れたが、まだまだ一緒に見て回りたい思いはあります。

つまり、世界中を旅しながら素敵なアイテムを見つけ、日本でセレクトショップを営む生活が、我々家族の目指すあるべき姿なのではないか、という結論に至りました。そして、この生活は純粋にわくわくするし「面白い」!

ただし、生活を安定させる必要があるため、収入ポートフォリオは複数必要になります。さらに子供の夏休みや冬休みに海外に買い付け旅行に行くとなると、ノマドワーカーであることが条件となってきます。

では、自分が「面白い」と感じて「ノマドワーク」できる仕事はあるか?と考えたときに、「資産運用アドバイザー」と「キャリア戦略アドバイザー」を中心としたビジネスをしよう!と行きつきました。マーケットは職業トレーダーをやめた後も常日頃ウォッチするほど好きで、豊かな人生を送るためのキャリア戦略も常日頃考えていることから、継続可能性が高いと判断しました。

具体的には金融・転職ライター業、講師・コンサルティング業務やコンテンツ販売・ブログ運営(アフィリエイト)などがベースになるかと思います。

上記をストック収益として、月収100万円が見えてきたタイミングから、世界中を旅するセレクトショップ立ち上げに向けて準備をしていきたいと思います。これこそ「面白い」がベースの本当にやりたいことだと思います。ジムロジャーズのように世界を旅する冒険投資家を目指します。

私のなりたい像

ビジネスとしては、上記のように「税理士」から「冒険投資家」と大きな方向転換をしたところですが、私には大事な子供たちがいるので、父親としてのありたい像もここで整理しておきたいと思います。
結論、ヘミングウェイのような父親になりたいと考えてます。
以下、山口周さんのNote記事の抜粋

ヘミングウェイは早朝から朝食までの数時間を執筆に充てるだけで、日が昇ってからの一日は釣りや狩りといった遊びに興じていました。ヘミングウェイの息子はそんな父を見ていて「一体、いつ本を書いているのだろうといつも不思議だった」と述懐しています。つまり、偉大な業績を残した人たちは、必ずしもそれだけの「仕事量」をこなしていたわけではないのです。

https://note.com/shu_yamaguchi/n/ne78658deeade

9時17時で働いて疲れ切ったサラリーマンでは到底実現できない世界です。
家族との時間を最優先にしながら、仕事もプロフェッショナルとして遂行できるそのような一家の主、尊敬される父親になりたい、そのようなことを年始に考えました。

頭の整理にお付き合いいただきましてありがとうございました。
夢に向かって引き続き頑張りますので、応援いただけますと幸いです。

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