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ユーザインタビューで気をつけるポイント6つ

ポイント① 「師匠と弟子」方式のインタビューにする

インタビューアを弟子、ユーザを師匠と見立てて、師匠の体験を弟子に"継承"する、というつもりでインタビューする調査手法。

基本プロセス
1. 教えを請う:まず何を教えて欲しいのかをユーザに伝える
2. 根掘り葉掘り聞く:ユーザの話を理解できるまで質問する
3. 聞いた内容を確認する:理解した内容をチェック
4. フォーカスを移動して次の話題へ

NGパターン
「インタビューする人とインタビューされる人」パターン
インタビューアは事前に用意した質問リストの通りに質問し、ユーザは回答、そして沈黙……そして死
文脈をぶったぎらないで相手の話を聞き、深掘りの質問をしよう。
相手の話をしっかり聞くために、メモ取りはメインのインタビューアとは別の人に任せよう。

ポイント② 質問の順番

1. 体験の有無
2. 体験の頻度
3. 直近の体験
の順番で話を聞いていく。
ノイズ少なく・聞き漏れなく話を進めることができる。

ex. 映画館の利用体験を知りたい
「普段映画館に行かれますか?」「ええ、ときどき行きますよ」
「どれくらいの頻度で行きますか?」「月に2〜3回ですかね」
「一番最近行ったのはいつですか?」」「先週の金曜日ですね」
「その時のことを教えてください!」…

ポイント③ インタビューでの禁句

「なぜxxしないのですか?」
これを聞かれたユーザは、自分の体験ではなく意見(弁明)を話し始めてしまう。
インタビューの場ではあくまで体験を聞くもの。
そこから答えを導き出すのはインタビュー後の振り返り・分析の場面にインタビューア側がすること。

ポイント④ 質問はオープンにする

クローズドな質問ではユーザは聞かれたことにしか答えない。
オープンな質問ならユーザは自らストーリーを語ってくれる。

ex. 家族構成を知りたい
NG「結婚されてますか?お子さんは何人?」
OK「あなたのご家族を紹介してください」

ポイント⑤ インタビューガイドを作る

ex. 中古機械の購入について知りたい

1. イントロ
・挨拶
・録音許可
・情報開示禁止の同意
・留意点

2. ユーザプロファイル(10分)
・目的:ユーザの業務内容を把握する
・質問例:
 ・「まず、xxさんのお仕事について教えてください」
  ・職場概要、経験年数、仕事の内容、専門分野・知識・技能など

3. 購入フロー(30分)
・目的:現状の機械購入フローを把握する
・質問例:
 ・「xxさんが普段お仕事で使われてるこれらの機械なんですが、買い替えなどはされてますか」
 ・「どれくらいの頻度で購入を行うのでしょうか」
 ・「一番直近で機械を購入したのはいつですか?」
 ・「その時のことを教えてください」
  ・タッチポイント、所要時間、不満点など
  ・機械を探す動機、検索方法、購入方法、支払方法、搬入までの流れ

4. 要望(15分)
・目的:明示的ニーズの背後にある現状の機械購入フローを把握する
・質問例:
 ・「xxさんが機械を探す時に、こんなことができればいいなと思うことがあったら教えてください」
 ・「なぜそのように思われたのですか」

5. エンディング
・挨拶

ポイント⑥ そのとおりやらない

ガイドはあくまでガイド。
ガイドに起こした質問は、インタビューの冒頭やユーザの話がひと段落した時に、あくまで会話のきっかけをつかむために用意しているだけ。


参考資料


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