見出し画像

書くことがないときに書く方法。#Day2

さあ、目が覚めた。

今日も文章を書こう!

書きたいことが色々あるだろうから、筆も進むはず!

そして早速テーマについて考える。
しかし、昨日書こうと思っていたことを書き出してみると、どうもいい格好をしようとしている感じがして、テーマをもう一度考え直すことにした。

取り繕った文章

自分のことについて何かを書こうという時、
どうしてもきれいに書いてしまう。
すっぴんといいながら、念入りにファンデーションを塗っているみたいなものだ。

その時に書こうと思っていたことは、
「生活に時間をかけること」。
今までの生活では食べ物も5分以内でできて、
すぐ食べれるものじゃないと時間を無駄にしてしまっている気がしていた。
長野県の田舎に引っ越してきて自分の生活感が変化したことを書こうと思った。

確かに、以前と比べて時間をかけることが苦ではなくなった。
「コストパフォーマンス」
「短い時間でたくさんのことができる」と捉えていたが、現在は
「時間をかけることで二乗で良くなる」ものがあることを知った。

いや、前から気づいていた。
けど生活で実践することが難しかった。

けど、「生活に時間をかけること」で丁寧な暮らしになるっていうのもなんだかきれいなメッセージすぎて腑に落ちない。

そんなこんなで、テーマについてうんうん考えていたら、時間がすぎ、これでは1日かかっても書き終えられない!という段階に至った。

思考が大事

毎日2000字程度の文章を書こうとすると、
どうしても日常に起こった出来事を書くことになる。
きれいな文章が腑に落ちないのは、
自分の頭で考えたことではなく、
どこかで読んだ誰かの言葉を借りているように
感じるからではないだろうか。

こういう時、どんな切り口で書いたらいいだろうか。

昨日、クレイを使って化粧水を作ってみた。
約1年前にやろうと思って買った
本と未開封のクレイを、ずっと持っていた。
クレイとは泥のことで、
水分や不純物が取り除かれた粉の状態で
販売されている。

作り方はすごく簡単で、
クレイに精製水を加え一晩置くだけ。
この一晩置くことができなかったんです。

それを一念発起でやってみて実行できたことが嬉しくて、
時間をかけると素敵な暮らしになるみたいなことを
言いたくなってしまったのでした。

化粧水はドラックストアで安いのを見つければ
500ml、600円くらいで買える。
もっと安いものもあるかもしれない。

田舎に引っ越してきて気軽に買い物に行かれなくなってしまったが、
それでも通販を使えばすぐに手に入る。

けれど、自分で作ってみたことで、
ものを作ることに必要な時間について知ることができ、
またそれについて考えた。

恵まれていたからこそ、不自由を求める

生まれた時からある程度ものに恵まれていて、
社会に出る頃には、自分で食事を作らなくても
生きていける世界になっていた。

だからなのか、何かを一からつくる経験は私にとって新鮮で、
そこに要する時間を知ることはまるで生き別れた兄弟に出会う感覚。

本当はいないと思っていたものに出会う瞬間。
兄弟だったら複雑な気持ちになると思うが、
掛けられた時間を知ることは、
価値を再認識することができ、精神的にも健康だと思う。

見えない不健康

今月、人生初の山登りをした。
頂上付近は岩肌で、山登りというよりクライミングだった。
60度くらいの角度にもなる地面は、
進んでるつもりでもなかなか進まない。
同じような景色がしばらく続き、先が見えない。

その時「まるで、困難な時の精神状態のよう」だと思った。

岩に捕まって登っているときは、
降っても登っても困難は一緒なので
登るしかないと淡々と続けられるが、
そうでない時、
先が見えない状態で、
なかなか前に進めない状態が
続くことは精神的に辛い。

でも、一度山登りで体感していれば、
その時に置き換えて、いつか解放されることを信じて
続けることができるだろう。

そういった意味で、
精神だけで物事を捉えることが困難であり不健康だと思う。

本当は時間をかけて作られているけれど、
知らずにパッと買ってすぐに使えてしまえば、
自分がかけている時間が無駄に思えてしまう。

全てを手作りする必要はないと思うが、
自分が使うものにどれだけの時間が費やされているかを知ることは、
精神的にも健康なことだと思う。

誰も読みたくない

自分ごとは誰も読みたくないことが大前提。
丁寧な暮らしに関しては、
ベテランたちがたくさんいて私なんて足元にも及ばない。

なので、生活の紹介というよりも、
実践した立場で何を感じたかを書くことのほうが
価値があると思った。

面倒だと思って省略してきたものが、
逆に価値をもつ事もある。

それが綺麗事に聞こえてしまうのは、
なぜだろうか。

いただいたサポートは、花と民芸の表現の追求にあてさせていただきます。