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Jリーグ全60チームの、チーム名の由来をまとめてみた。


はじめに


どうも、地名の由来大好き男・えいきちです。
由来には、名付けた人の思いや歴史的経緯があるので、知るだけで楽しいですよね。

地理が好きで、地名が好きな僕は、サッカーも好きです。
Jリーグは全国各地にチームがあるので、チーム名を聞いただけでワクワクする体質になってしまいました。


開幕したばかりのJリーグ。
今シーズンから2チーム増え、J1・J2・J3合わせて全60チームになりました。

その全チームのチーム名の由来をまとめてみたいと思います。
基本Wikipediaから引っ張ってきて、自分用のメモみたいな感じで書くので、軽く「へぇ~そうなんだ」くらいに読んでくれたらありがたいです。




※カテゴリは2023年シーズン時点

~J1編~


●北海道コンサドーレ札幌

北海道民を意味する「道産子」を逆さ読みした「コンサド」「オーレ」を足して「コンサドーレ」
ホームタウン拡大のため、2016年に従来の「コンサドーレ札幌」から現在のチーム名に改称されました。
日本語のもじり方が絶妙でいいですね。ほんで「オーレ」とかノリですもんね。好き。


●鹿島アントラーズ

鹿島神宮にいる神の使いである鹿。その「鹿の角」を、英語で「antler(アントラー)」と言い、そこから命名されました。そもそも「鹿嶋市」という地名自体が、鹿島神宮の門前町から来たもの。絶対に「鹿」は入れたかったんでしょうね。
鹿嶋市は、東に太平洋、西に利根川や霞ケ浦など、工業用水に恵まれた土地。そこに生まれた企業が住友金属工業(現:日本製鉄)で、住金のサッカー部がアントラーズの前身です。歴史がありますね。


●浦和レッズ

実は正式名称は「浦和レッドダイヤモンズ」。略してレッズなんですね。
赤いダイヤモンドにしたら一撃でわかると思いますが、チーム名は前身の三菱自動車のロゴ、つまり三菱の社章から来ています。
社会人リーグ時代の名残が残っているパターン。いいですね。


●柏レイソル

スペイン語で、王様の「レイ(RAY)」と、太陽の「ソル(SOL)」レイソル。つまり太陽王。
前身の日立製作所のソーラーパネルから来ているんですかね。


●FC東京

シンプル「FC」。このパターンはここからいくつか出てきます。ていうかそもそも海外はこのパターンですね。「地名」+「FC」の感じ。
名前に意味込めまくってるリーグはJリーグくらいでしょう。
でもそれはそれで可愛いですよね。
ちなみにエンブレムの「T」が燃えているのは、前身が東京ガスであることから。


●川崎フロンターレ

イタリア語で、「正面」「前飾り」の意味である「frontale(フロンターレ)」が由来。フロンティアスピリッツや、正面から正々堂々と戦うといった思いが込められているそうです。


●横浜F・マリノス

横浜が国際的港町という観点から、スペイン語で「船乗り」「水夫」という意味である「マリノス(Marinos)」をチーム名に。
同じオリジナル10(J発足時の10チーム)だった、横浜フリューゲルスを吸収合併した際に、「フリューゲルス」の頭文字「F」を入れることになりました。フリューゲルスサポーターの思いも受け継いだいい判断ですね。
ちなみに「フリューゲル(Flügel)」は、ドイツ語で「翼」の意味。運営会社が全日空だったことに由来してます。


●横浜FC

クラブが消滅したフリューゲルスサポーターの有志で作られた市民クラブ。エンブレムには不死鳥が描かれるなど、サポーターの思いがこもっています。大企業が母体のクラブだけではなく、こういった経緯で作られたクラブもあるので面白いですよね。


●湘南ベルマーレ

旧名称がベルマーレ平塚で、2000年から湘南ベルマーレに。
ラテン語で「美しい」(bellum)「海」(mare)を掛け合わせた造語です。
さすが湘南といった感じですね。海水浴と言えば湘南。


●アルビレックス新潟

新潟県には白鳥が多く飛来することから、1995年に一般公募の結果、はくちょう座の星「アルビレオ」がクラブの名前に。
そこから1997年、商標問題から改称することになり、ラテン語で「王」を意味する「レックス」を付け足し、「アルビレックス」に変更しました。
途中でちょっといじくるパターン。
ちなみにこのアルビレオという二重星は、ブルーとオレンジに輝いて見えるそう。チームカラーはそこから決定されました。


●名古屋グランパス

正式名称は「名古屋グランパスエイト」。
英語の「グランパス(Grampus)」の意味で、名古屋城の金鯱から来ています。
「エイト」は名古屋市章の丸八と、前身の「トヨタ」の総画数から来ているそうです。
8位前後が多く縁起が悪かったことから、2008年に呼称を「名古屋グランパス」に変更。というか語呂的にもこっちの方がいいですよね。


●京都サンガF.C.

2007年に「京都パープルサンガ」から改称。
「サンガ」とはサンスクリット語で、「仲間」という意味。
古代仏教で使われていたサンスクリット語から引用するあたり、さすが寺社仏閣の街・京都ですね。
ちなみに「山河」の意味もあるそう。


●ガンバ大阪

「ガンバ」はイタリア語で「脚」の意味。
もちろん「頑張る」からも来ているそうで、ダジャレっぽく仕上げるあたり大阪って感じ。っていうかこれ、絶対「頑張る」が先やろ。
ちなみに「ガンバ」はスペイン語では「エビ」らしく、こちらはたまたまで、意味はないそうです。
別候補のエピソードとしては、運営会社の松下(現:Panasonic)が、当時ユニバーサル映画を買収したことにより、スピルバーグの映画「ジョーズ」と「大阪城」に掛けて「大阪ジョーズ」の可能性もあったとか。


●セレッソ大阪

大阪市の市花、日本の国花である「桜」は、スペイン語で「セレッソ(Cerezo)」
日本を代表するチームになるようにという願いが込められています。
桜ということでチームカラーはピンクですが、世界を見渡してもピンクをメインにするクラブは珍しいです。


●ヴィッセル神戸

港町・神戸のイメージから、英語の「VICTORY(勝利)」「VESSEL(船)」を掛け合わせた造語がチーム名に。
同じ港町である横浜は人メイン(船乗り)でしたが、神戸は船メインの考え方だったんですね。
大企業・楽天のイメージが強いクラブですが、運営会社の株式を100%取得しているのももちろん楽天。一社が独占しているのはJ1ではヴィッセル神戸だけです。


●サンフレッチェ広島

広島ゆかりの戦国大名・毛利元就から生まれた故事「三本の矢」。
三人の息子を集めて、「一本では細いから折れちゃうけど、三本まとまれば太くなって折れない。結束しなさいよ」的なことを言ったとか。
「握力次第やんけ」という考えは無しにするとして、この教えにちなんで命名された「サンフレッチェ」。数字の「三」とイタリア語での矢、「フレッチェ(frecce)」の造語です。
日本語と外国語という斬新な組み合わせ。
なので、太陽を意味する「Sun」ではありません。あくまで「”San”frecce」なのです。


●アビスパ福岡

スペイン語でスズメバチを意味する「アビスパ(Avispa)」
蜂に備わっている俊敏性や集団行動性から、統率の取れたチームづくりを目指そうという思いが込められています。


●サガン鳥栖

「サガン」の由来は、砂粒が固まってできる砂岩から来ているそう。小さい力を結集させようという思いからだそうです。
まさかのめっちゃ日本語です。
さらに、方言の「佐賀の」という言葉にも通じているようです。
ホームタウンの人口がJ全60クラブの中で最も少ない鳥栖市。「佐賀の」とアピールしたくなる気持ちはわからなくもないです。
ちなみにアクセントは、セリエAの「ユベントス」と同じだと、公式も発表しているようです。




~J2編~


●ベガルタ仙台

七夕まつりで有名な仙台市。
伝説で知られている「織姫」「彦星」とされる星の名前、「ベガ (Vega)」「アルタイル (Altair)」を掛け合わせて「ベガルタ」になったそうです。
ちゃんと街の名物が由来になっているパターンは、雑学として誰かに披露したくなりますよね。


●ブラウブリッツ秋田

「ブラウブリッツ (Blaublitz) 」はドイツ語で「青い稲妻」
SMAPファンが名付けただけだと思いきや、ちゃんと意味があります。
チームカラーにもなっている「青」は前身のTDKサッカー部から受け継いだもの。「稲妻」は、秋田県の県魚であるハタハタ、別名カミナリウオから来ています。しっかりとした意味があっていいですね。
ちなみにエンブレムにも、秋田名物なまはげがあしらわれています。


●モンテディオ山形

山形県に位置する出羽三山。それぞれの山には神社があるなど、昔から霊峰として崇められてきました。
そこから生まれたチーム名が「モンテディオ」。ずばりイタリア語で、「山の神」を意味する造語です(「モンテ (Monte)」(山)「ディオ (Dio)」(神))。
頂点を目指すというメッセージが込められています。


●いわきFC

今年J2に初昇格した、2012年創設、比較的新しい福島県いわき市のクラブ。
2015年にアンダーアーマーの日本総代理店である、株式会社ドームが完全子会社化。科学的データに基づいたトレーニングや、サプリメントの供給など、その動向が今注目されているチームです。
東北の復興とともに、「いわき市を東北一の都市にする」というビジョンを掲げています。


●水戸ホーリーホック

「ホーリーホック(HollyHock)」とは英語で「葵」
これは、水戸黄門で有名な水戸藩(水戸徳川家)の家紋の葵から取られたもの。エンブレムにもしっかりと葵の紋が入っています。
ちなみにクラブの後援会の会長に、水戸徳川家の子孫が就任されているようです。


●栃木SC

「フットボールクラブ(FC)」ではなく、「サッカークラブ(SC)」のパターン。栃木県の教員たちを集めて作られたチームが母体。
以前から商標登録の問題などでチーム名の変更を検討されているようですが、「栃木SC」のままで活動しています。


●ザスパクサツ群馬

もともとは、温泉で有名な群馬県草津町が本拠地。
2005年にJリーグ加盟で、当時は「ザスパ草津」。英語で温泉を意味する「spa」「The」を付けて「The spa(ザスパ)」。そのまま草津温泉です。
群馬県を代表するチームにしたいという思いから、2012年に「ザスパクサツ群馬」に改称。「ザスパ草津・群馬」の案もありましたが、「ザスパ群馬」と略されては嫌だと言うことで、今の名前に。間を取りましたね~。
変わった経緯を持つ、おもしろいチーム名です。


●大宮アルディージャ

埼玉県旧・大宮市(現在は浦和市と合併してさいたま市)の、市制50周年記念の際に制定されたマスコットがリスで、それをモチーフとしてチーム名に。スペイン語でリスは「アルディージャ(Ardilla)」です。
ちなみにチーム名のローマ字表記はArdijaで、これは読みやすいように意図的に造語にしたとのこと。


●ジェフユナイテッド千葉

正式名称は「ジェフユナイテッド市原・千葉」
オリジナル10の一つで、発足時は「市原」のみでしたが、2005年よりホームタウン拡大に合わせて、「千葉」も足されることになりました。
そんな通称「ジェフ」ですが、チーム名の由来は、共同出資している、JR東日本と古河電気工業の社名から来ています。
JR-EastとFurukawaの、頭文字を取って「JEF」
上手いこといくもんですね。ぴったりハマっています。
社名の頭文字パターンは、おそらくジェフだけではないでしょうか。


●東京ヴェルディ

もともとは「ヴェルディ川崎」でしたが、現在の正式名称は「東京ヴェルディ1969」。創設年を入れるパターンは日本ではあまりありません(ドイツとかは多い)。それだけ日本は、歴史のあるクラブが少ないとも言えます。
「ヴェルディ」はポルトガル語で「緑の~」を意味する「Verde」の造語です。
ちなみに現在チーム名に川崎は入っていませんが、活動拠点は東京都稲城市。神奈川県川崎市に面しています。


●FC町田ゼルビア

FC町田ゼルビアの筆頭株主は、AmebaTVなどを運営しているサイバーエージェント。今季から藤田晋社長がクラブの社長も兼任したり、高体連の強豪・青森山田高校の黒田剛氏が監督に就任したりと今話題のクラブです。
「ゼルビア」は、町田市の樹であるケヤキの英語「zelkova」と、花であるサルビア「salvia」を合わせた造語です。


●ヴァンフォーレ甲府

甲斐の国の戦国武将・武田信玄。戦の際に掲げられた旗印に記されたのは、有名な「風林火山」の言葉。
「ヴァンフォーレ」はフランス語での「Vent(風)」「Forêt(林)」を掛け合わせた造語です。
「火」と「山」の行方が若干気にはなりますが、語呂のためには仕方ありません。
サンフレッチェといい、ホーリーホックといい、その土地ゆかりの人物になぞらえているパターンは、街を大切にしている感じがしていいですね。


●ツエーゲン金沢

「ツエーゲン(Zweigen)」は、ドイツ語の「zwei(二つの)」「gehen(進む)」が合わさった造語。チームとサポーターが共に進んでいくという思いが込められています。
さらに、金沢弁の「強いんだっ!」を意味する「つぇーげん!」も掛かっているそう。
これ思いついた人めっちゃ気持ちよかったでしょうね。きもちーげん!って言うノリもあったことでしょう。たぶん。


●清水エスパルス

「サッカー、清水、静岡」の頭文字である「エス(S)」と、英語で心臓を意味する「パルス(pulse)」を合わせた言葉がチーム名に。
オリジナル10の中において、実業団という母体を持たない唯一のクラブとして発足しました。


●ジュビロ磐田

「ジュビロ(júbilo)」は、歓喜という意味のポルトガル語「ジュビル」と、スペイン語「フビロ」を混ぜ合わせた造語。
綴りと意味は同じですが、スペイン語とポルトガル語で発音が違うんですね。


●藤枝MYFC

イギリスで初めて導入された、戦術・運営・人事などをネットで議論・投票する「ネットオーナーシステム」を世界で2番目に採用したクラブ(現在は廃止)。
チーム名の、「わたしの(MY)フットボールクラブ(FC)」は、そういった経緯から付けられたものだそうです。


●ファジアーノ岡山

イタリア語で鳥の「雉(きじ)」を意味する「ファジアーノ(Fagiano)」
雉が活躍したといえば桃太郎。その伝説で有名な岡山県ならではの名前です。昔話からの引用、いいですね。売りを前面に押し出しています。
ちなみに雉は、岡山県の県鳥にもなっています。


●レノファ山口

松下村塾があるなど、明治維新の志士たちをたくさん輩出した長州藩は、現在の山口県。
「レノファ」「レノ」は、「renovation(維新)」から。
「ファ」は、「fight(戦う)」「fine(元気)」からきています。
ここにも県の色が出ていますね。うれしいです。


●徳島ヴォルティス

「ヴォルティス(Vortis)」とはイタリア語で「渦」を意味します。
そうですね。鳴門の渦潮がモチーフになっていますよね。うれしい限りです。
スタジアム名が「ポカリスエットスタジアム」なのは、前身時代からチームを支えてきた企業が大塚製薬だからです。


●V・ファーレン長崎

TVショッピング「ジャパネットたかた」で有名な、ジャパネットホールディングスの完全子会社クラブ。創業者・高田明氏の息子、旭人氏が社長です。
ちなみに娘の春奈氏は現在、女子のプロサッカーリーグ(WEリーグ)の代表を務められていて、一族で日本サッカーに貢献されています。
「V」はポルトガル語で勝利を意味する「Vitoria(ヴィトーリア)」と、オランダ語で平和を意味する「Vrede(フレーデ)」の頭文字。
「Varen(ファーレン)」はオランダ語で航海を意味します。さすが港町。


●ロアッソ熊本

イタリア語での「ロッソ(Rosso)」「アッソ(Asso)」を組み合わせて「ロアッソ」。それぞれ、「赤」「唯一の」といった意味があります。
エンブレムに描かれている馬は、選手や若者を表すのと同時に、伝統的な祭事に関わりを持つなど、熊本の象徴的な動物です。馬刺しも美味しいですよね。


●大分トリニータ

英語で三位一体を表す「トリニティ(Trinity)」と、ホームタウンの「大分(Oita)」を合わせた造語。
大分の県民、企業、行政が力を合わせてチームを強くしていくといった意味合いが込められています。




~J3編~


●ヴァンラーレ八戸

イタリア語で「南の郷」を意味する「アウストラーレ(Australe)」と、「起源」を意味する「デリヴァンテ(Derivante)」を合わせて「ヴァンラーレ (Vanraure)」
「チームの起源は八戸市の南郷」という思いが込められています。


●いわてグルージャ盛岡

一般公募により決定されたチーム名「グルージャ(Grulla)」はスペイン語で「鶴」。これは、盛岡藩藩主である南部氏の家紋から引用したもの。水戸パターンですね。
それに加え、盛岡名物じゃじゃ麺と、方言に含まれる「じゃ」の響きにも因んでいます。
盛岡市だけでなく、岩手県全県をホームタウン化したことで、2019年、「グルージャ盛岡」から現在のチーム名に変わりました。


●福島ユナイテッドFC

会津地方、中通り、浜通りと地域ごとに文化の異なる福島県全県を結んで、団結するという思いから、「ユナイテッド(UNITED)」をチーム名に冠しました。


●Y.S.C.C.横浜

「Y.S.C.C.」は、「横浜スポーツ&カルチャークラブ」の略。
もともとは横浜フリューゲルスの前身、全日空横浜サッカークラブのOBやスタッフが、企業に依存するクラブ経営に疑問を持ち、1986年、地域に根差したクラブを目指して新たに設立したのが始まり。
横浜のクラブの設立経緯は面白いですね。


●SC相模原

サッカークラブ(SC)ではなく、社名が「株式会社スポーツクラブ相模原」なので、おそらくスポーツクラブSCです。
今季、元日本代表で人気解説者だった戸田和幸氏が就任。論理的なサッカーでJ2に昇格することができるのでしょうか。


●松本山雅FC

歴史は古く、1965年に国体の長野県選抜の選手を中心に、山雅サッカークラブが創部。チーム名の「山雅」は、当時選手のたまり場だった松本市にある喫茶店「山雅」に由来しています。
ちなみにこの言葉は、山好きの店主が「山」と「優雅」を組み合わせて作ったものだそうです。
喫茶店の名前がクラブ名になっているのは、世界でも松本山雅くらいでしょう。
思い出の場所をクラブの名前にするというのは、一見仲間内でのノリですが、そんなクラブがJ1も経験する国内有数のクラブに成長するなんて、なんかいいお話ですね。


●AC長野パルセイロ

AC「アスレチッククラブ(Athletic Club)」の略。「パルセイロ(parceiro)」はポルトガル語で「パートナー」の意味です。
地域社会とクラブがパートナーとして共生していくことを目指しています。


●カターレ富山

イタリア語で「カンターレ(cantare)」は、「語れ」「歌え」の意味。
そして富山弁で「勝て」「勝たれ」
「愛するチームを語れ、歌え。そして勝て!」という思いが込められています。方言を使うあたりツエーゲンパターン。
さらに、頂点を目指してサポーターと肩(カタ)を組んで共に行こう(フランス語で「アレ(aller)」)というメッセージも入っています。
めっちゃ思い込めるやん。


●アスルクラロ沼津

「アスルクラロ」はスペイン語の青「azul」と、明るい「claro」を組み合わせた造語です。
今季からゴン中山氏が監督に就任。日本を代表するスターの初監督。手腕に注目が集まります。


●FC岐阜

フットボールクラブ岐阜。
国体のために強化することが目的で、岐阜経済大学が中心となって2001年に設立。
現在、元日本代表の柏木陽介選手や田中順也選手が在籍。5年ぶりのJ2昇格を目指します。


●FC大阪

もともとは、地元大阪の広告代理店が母体となって1996年に生まれたクラブ。昨季はJFLからの昇格を果たし、今季はJ3初年度を戦います。
ホームタウンは東大阪市で、スタジアムは花園ラグビー場です。


●奈良クラブ

「クラブ」が入っているクラブ名も珍しいですね。
FC大阪と同じく、JFLからの昇格を果たしました。関西にクラブが増えるのはうれしいことです。
ホームスタジアムは鴻ノ池陸上競技場。通称・ロートフィールド奈良です。


●ガイナーレ鳥取

鳥取県西部の出雲伯耆地方の方言で、「大きな」という意味の「がいな」。「大きなチームになれ」という思いをこめて「ガイナーレ」というチーム名に。シンプル方言パターン。THE・地方クラブって感じで好きです。


●カマタマーレ讃岐

香川と言えばうどん。お察しの通り、「釜玉うどん」「カマタマ」です。そこに「海」を意味するイタリア語「マーレ(Mare)」を合体させました。湘南ベルマーレのマーレと同じですね。


●愛媛FC

愛媛県立松山東高校のOBによって創設された松山SCが前身。1996年、JFL昇格を目指すべく、「愛媛FC」に改称。
2006年のJ2昇格以降、15年間に渡り残留を続けていましたが、昨季J3に降格決定。1年での返り咲きを目指します。


●FC今治

運営会社の社長が、元日本代表監督である岡田武史氏で有名なFC今治。
今治市を拠点とした大西サッカークラブが前身で、一時期はアマチュアチームとして愛媛FCの傘下で活動。その後独立を果たしたクラブ。
Y.S.C.C.しかり、一瞬同じクラブだったという歴史があるって面白いですね。


●ギラヴァンツ北九州

2010年、J2昇格年に「ニューウェーブ北九州」からチーム名を変更。
「ギラヴァンツ」とは、イタリア語で「ひまわり」を意味する「Girasole」と、「前進する」という意味の「Avanzare」を足して作られた造語。
「Girasole」は本来「ジラソーレ」と読みますが、太陽の輝きをイメージさせる語感、「ギラ」を採用。
いいですね。どんどんアレンジしていきましょう。


●テゲバジャーロ宮崎

宮崎弁の「すごい」を意味する「てげ」、スペイン語で「牛」「バカ(vaca)」、同じくスペイン語で「鳥」「パジャーロ(pájaro)」を組み合わせた造語。
宮崎や、地に宮崎神宮の居など、宮崎名物がふんだんに取り入れられています。


●鹿児島ユナイテッドFC

2014年、九州リーグに所属していた、ヴォルカ鹿児島とFC KAGOSHIMAが合併して設立。チーム名に関しては、当初一般公募も予定していましたが、JFL加盟申請の手続き的に時間がなかったため、この名前に決定しました。
二つのクラブの「連合」を意味します。
響きが「福島ユナイテッドFC」と似ていますね。


●FC琉球

沖縄初のクラブとして2014年にJリーグ参入。そもそも知名度やブランドが確立しているとも言えますが、「讃岐」といい、「琉球」といい、昔の地名を使うところに郷土愛を感じますね。





おわりに


以上、全60チームの由来をまとめてみました。
途中書きながら、「おれはいったい何をしているんだろう」と自問自答はしましたが、なんとか端的に読みやすくまとめられたと思うので、これからも「由来なんやっけ」と気になった時は、気軽に読んでいただけるとうれしいです。

以前は「Jリーグは海外に比べて少しチーム名がダサいな」と思った時もありましたが、調べながら思ったのは、名前に思いを込めた人の気持ちとか工夫が伝わってきましたし、なにせ唯一無二の名前だから覚えやすいし、造語だから、世界で被る言葉が無いということです。

そして、J初期のクラブは実業団発祥が多かったですが、リーグが発展するにつれ、市民クラブや中小企業も参画していくという全体の流れなども感じれましたし、最近参入したクラブであっても、前身クラブを含めると実は歴史が長いということも分かって、調べてみて非常に面白かったです。

また何か気になった名前の由来があったら調べようと思います。


いや、60チームは多すぎたって!!(笑)




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