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無口なライオン。

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主人公:遠藤さくら 演劇部に入ってあれやこれやするお話です。 色んなグループのメンバーが出てくるので是非楽しんでね。
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記事一覧

無口なライオン。#6

無口なライオン。#6

突然ですが皆さん、私の名前は金村美玖と言います。ピチピチの高校1年生!

今は朝のホームルーム前の時間で、皆それぞれワイワイと話しています。

私には一つ大きな悩みが…。

美玖「はぁ〜。どうしよう…。」

遥香「どうしたの?」

私の前の席の賀喜さんが話しかけてきてくれた。

出席番号が隣同士なのでたまに話をする程度なのだが。

美玖「いや〜実はどの部活に入ろうか未だに迷ってて…」

遥香「そう

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無口なライオン。#5

無口なライオン。#5

お久しぶりです。遠藤さくらです。

昨日から2人1組になって、勧誘と部室の掃除をしています。昨日は私とかっきーが勧誘で、今日は生田先輩と聖来ちゃんが勧誘です。

部室にいないと、もし入部希望の子たちが来ても誰もいなくなっちゃうからっていう理由だけど、小藪先生がいてくれたらいいのに。ぷんぷん。

さくら「よいしょ!も〜生田先輩ったら全然片付けしてないじゃ〜ん。」

遥香「昨日は聖来ちゃんとずっと喋っ

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無口なライオン。#4

無口なライオン。#4

さくら「よろしくお願いしま〜す!」

遥香「演劇部で〜す!」

??「…?」

さくら「よろしくお願いします!」

??「あ、どうも。」

授業も終わってやることも無いし真っ直ぐ帰ろうとしてたら、校門で妙なチラシを配っている人達に出会った。

??「演劇部か…。」

めんどくさいから部活紹介の時も全く聞いてなかったけど…

あの時の歌声だけは鮮明に覚えている。

廃部寸前って言ってたけど、あの子た

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無口なライオン。#3

無口なライオン。#3

遥香「なるほど。私に演劇部勧誘のポスターを描いてほしいと。」

さくら「そうなの。ごめんね、美術部に入るっていうのに全然関係ないこと頼んで。」

遥香「いいよ。っていうか美術部には入らないし。」

聖来「え、どういうこと?」

遥香「う〜ん、なんか思ってたのと違うし、絶対入りたい!とは思ってなかったから別にいいかなって。」

小藪「まぁ、ここの美術部あんまやる気あらへんからな。顧問もほとんど顔出し

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無口なライオン。 #2

無口なライオン。 #2

聖来「頼もう〜!」

さくら「ちょっと!道場破りじゃないんだから…」

?『ハァ?』

部室に入るとめちゃくちゃ背の高い先生がこっちを向いて近付いてきた。

?『自分ら誰や。』

聖来「今日の部活発表会で演劇部に興味があったので来ました!早川聖来と言います!オナシャス!」

?『入部希望者?ホンマか?』

聖来「ほんまです!」

?「というか自分、関西出身か?」

聖来「はい!しかし今日からはバリ

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無口なライオン。 #1

無口なライオン。 #1

―朝日が見えてきた 弱音はもう吐かない

夢を見ている途中だ
自分の好きな曲の歌詞が耳に入ってきた。
あれ?ここって曲の最後じゃ……

母「さくら!そろそろ起きなさいよ!」

あぁ、眠い…これが終わったら起きよう……

今日こそは………

母「ちょっと!遅刻するわよ!今日は入学式なんじゃないの!?」

あ…終わっちゃった…

でも待ってたらもう一回かかるよね。

うん、もう一回聴いてから……

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